ブルガリアの田舎パベル・バーニャで、ひょんなことからおじさん方の飲み会に巻き込まれた僕。そんなブルガリアの飲み会で、記憶がなくなるまでのお話です。
世界各地で呑んだくれ、三矢です。
その土地ならではの地酒を追求したりビール醸造所を訪問したりするのももちろん楽しいですが、現地の方と一緒に飲むのは最高に楽しいですね!
今回僕がお邪魔した街はパベル・バーニャ(Павел Баня)という街。
>>世界の酒場を紹介する連載「世界酒場放浪記」の過去記事はこちら
パベル・バーニャはブルガリアのど真ん中にあります。
なぜそんな街に行くことになったのかと言いますと、僕が行きたかったカザンラクという街の安い宿がお祭り開催の都合で全て売り切れで、近場でなんとか予算内に収まる場所はないか?と探した結果、このパベル・バーニャにたどり着きました。
ちなみにカザンラクでは、近くの村でバラ摘みのセレモニーを見学しました。
パベル・バーニャの宿にチェックインして荷物を置いたら夕食を食べる場所を探しに出発。
宿のおばちゃんに聞いたところ、近くに食堂が固まっているエリアがあるという話だったのでそこに向かいました。
そのうちの一軒に狙いを定め、メニューを見ようと思っていたら地元のおじさま方に声をかけられました。そして会派はこんな感じに。
三矢「何飲んでるの〜?」
おじさま「飲むかい?」
三矢「飲みたい!」
酒飲みの会話は常にシンプルです。
うろ覚えですが、これは確かぶどうから作られたラキヤでラキヤの中でも定番です。
ラキヤはバルカン半島でよく飲まれている果物から作られた蒸留酒。アルコール度数が非常に高く、物によっては50度を超えるものも。
これはたしか40度くらいでしたが、口に含むと喉が焼けるようです。しかしそこから果物由来の甘みが広がって言って後味はどことなくまろやか。
三矢「うまいね!」
というとおじさま方も嬉しそうで、食え食えとばかりにテーブルに広がっていた料理を装ってくれました。
さてこのラキヤ、アルコール度数が高いので、これとは別にチェイサーを飲みながらちびちび飲みます。
僕が日本人だとわかるとおじさまたちのテンションがうなぎのぼり。
頼んでもいないのに色々な料理を注文し始めました。
ジャーキーのような肉料理。これはラキヤや白ワインじゃなくてビールとか赤ワインに合わせたいですね。
こちらがブルガリア料理の筆頭ケバプチェ。トルコのケバブのような肉団子です。
チーズを揚げたもの。ブルガリアヨーグルトが有名なブルガリアは乳製品のクオリティが高い!
ブルガリアでも自炊してばかりの僕にとっては、初めて食べる料理ばかり。
どれも美味しくお酒にも合うのでついつい飲むペースが上がってしまいます。
おじさまがたとの会話はこんな感じ。
最初は定番の「お前はどこからきた?」とか「日本は大好きだ」などの会話をしていました。
ほとんどのおじさまは英語が話せませんでした。
一方僕は僕でブルガリア語が話せないので会話は雰囲気とジェスチャーが基本です。
会話の内容は、たとえば、「お前はなんで酒を注がれるときに片手を添えているんだ?」と聞かれ、日本では目上の人から酒を注がれるときは手を添えるんだ、と教えたらおじさんたちにその仕草が流行ったり、ブルガリア出身の相撲取り「琴欧洲」の話になったりと多岐に渡りました。
今回のパベル・バーニャだけでなく他の機会でも琴欧洲の話題は出てきたので、琴欧洲の話題さえわかればブルガリアは大丈夫な気がします。
そのうち1人のおじさまがブルガリアのおすすめスポットを調べながら教えてくれました。
スポットは僕でも知っている超有名なところから、初めて聞いたところ、高級そうなレストランなどいろいろ。
…そんなこんなで夜は更けていくのでした。
余談ですが、僕はお金を払おうとしたら断られた記憶を最後にどうやって宿に帰ったのかの記憶がなく、強い頭痛とともに朝を迎えました。
ワインをチェイサーに蒸留酒を飲むのは危険ですのでお気をつけください。
パベル・バーニャのおじさま方ありがとうございました!
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