紹興酒といえば中国八大銘酒の一つであり、日本でもポピュラーなお酒です。本場の紹興酒を味わうべく、上海からちょっと足を伸ばして紹興まで行ってきました。
中国放浪取材中のおばんどーです。今回の旅は上海からスタートしたのですが(最終目的地はチベットです)、上海から紹興酒で有名な紹興まで一杯ひっかけに行きました。
紹興は上海から電車で約3時間の場所に位置する人口約430万人の街です。
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街には近代的なビルが建ち、道路には引っ切りなしに車や三輪タクシーが往来しています。
紹興は春秋戦国時代に都市が建設された歴史のある街。市街地では年々再開発が進んでいますが、今でも風光明媚な水郷が残っています。
そして紹興といえば……そう、紹興酒! 2400年以上の歴史がある紹興酒は、最高品質の精米したもち米と麦、そして鑑湖(紹興市のはずれにある湖)のきれいな水から作られます。その色ゆえ黄酒とも呼ばれる中国八大銘酒の一つです。
そういえば、街に紹興酒の展示施設がありました。
一昔前の酒屋さんの店構え。
製造の様子を示す写真ですが、髪型に目がいってしまいます。
土産物屋コーナーにて様々な種類の壷が並ぶ中、高さ約50cm程のこの紹興酒がなんと9800元(約15万円)!
それでは、いよいよ、紹興酒を飲みに街へ出ると……どこも早々に店じまい。大丈夫でしょうか?
彷徨って数分、紹興酒屋を見つけました。
これが最小ロットですって!無理!
そうこうしていると小さな居酒屋発見!おばちゃんに「黄酒(ホアンチュウ)?」と声をかけると「あるよ」とのこと!
これ全部紹興酒ですって!
まずは1杯目。一番安い10元(約120円)のもの。
トクトクと小気味よい音がします。
旨っ!口当たりの良いまろやかな甘さを感じたあと、芳醇な香りが追いかけてきます。
つまみは揚げたての臭豆腐5元(80元)。うーん臭い!臭いけどうまい!サックサクで、チリソースと味噌が絶妙ハーモニーです。
グビグビあおっていると、おばちゃんがしきりに高価な酒を飲むように促してきます。「安い黄酒は熟成期間が短くあんなものは紹興酒ではない!」という訳で、お次は熟成期間6年、一杯15元(約180円)。
コポ、コポ、コポ、と壷が鳴ります。
見た目が少し黒くなりました。熟成期間が長くなると、甘さが弱くなり、香りが強くなっていくようです。
そして、おばちゃんが奥から引っぱり出してきたのがコレ。色からしてタダモノではありません。あおると、乾かした草のような強烈な香りが口の中に広がりました。
おばちゃんが紹興酒とは、冠婚葬祭や何かの祝い酒として庶民に親しまれた酒だとボディーランゲージを駆使して伝えてくれますが、頭に入ってきません。
案の定、飲み過ぎてしまいました……。
皆さんも上海に行った際は、少し足を伸ばして本場の紹興酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
文・写真:おばんどー
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