アフリカで経済を学ぶとは思いませんでした…。
こんにちは。フリーでwebクリエイターをしている masuyama です。
みなさまはジンバブエという国をご存知でしょうか?場所はアフリカ大陸をブーメランみたいに持つと、だいたい親指にあたります。
現在、この国の通貨は米ドルや人民元が使用されているようですが、僕が行った2007年は自国の通貨 (ジンバブエドル) がハイパーインフレになっていました。ここに来るまではインフレの意味もよく分かってなかったですし、ましてメディアクリエイター以外でハイパーを使うことさえも知りませんでした。
有名な100兆ジンバブエドル札。
"Zimbabwe 100000000000000" by Misodengaku – 投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
インフレとは簡単に言うと、物価が上がって、お金の価値がない状態のこと。当時は公式レートでUS1ドルが250ジンバブエドルでしたが、闇両替ではUS1ドルが約200000ジンバブエドルでした。言ってることとやってることが800倍違います。
そんな状態なので公式レートで成り立っているATMでお金を引き出すと、悲惨なことが待ちうけています。なぜなら80000ジンバブエドルする水を買うのに、ATMではUS300ドルほど引き出さないといけません。
ジンバブエ貧乏どころか、ジンバブエ破産してしまいます。借金取りのアフリカ人がナタ持ってきそうで怖いですね。それでも、欧米の観光客がATMに並んでいるのを見ると「youは何しにジンバブエへ?」と思わずにはいられません。
ジンバブエの数少ない観光名所バランシング・ロック。ジンバブエ自体は全然、バランスとれていません
この国では、小額のUSドルをチマチマ闇両替していました。なぜなら、ジンバブエドルには使用期限が記載されていて、そのほとんどの紙幣の使用期限が切れているからです。うっかり高額のジンバブエドルを他の国に持って行ったら本当に紙くずになるのです。
紙幣は信用がなければただの紙だと実感しました。ただ毎回、ポケットに札束(1000ジンバブエドル)がパンパンになるので、富裕層の疑似体験はできました。こじゃれた浴槽があれば、薔薇と一緒に浮かべてるところでした。
また、この国には本当にモノがありませんでした。欧米諸外国と仲がよくないらしく、輸入ができていませんでした。コーラが3日に一回ぐらいしか売っておらず、ほとんど飲めません。コーラの瓶を持って歩いていたら「お前どこで買ったんだ?」と地元民に聞かれます。
パンを買うのにすごい人が待っていて、パン屋の前はいつもドラクエの発売日です。そのうち、パン屋襲撃なんてことが起きると思いました。
スーパーに行っても、半分以上の棚が空いており、商品も同じものを並べているだけです。改めて紙幣はモノがなければただの紙だと実感できました。
そんな国でたまたま誕生日を迎えることになりました。食べるものがないので、袋に入っているラーメンを買って、生でポリポリ。粉末のスープをかけながら、ポリポリ。誕生日も喜びがなければただの日常だと気付き、忘れられない誕生日を迎えられました。
世界新聞の最新情報をゲット
RANKING