「世界失敗国家ランキング」4位に数えられるアフリカのスーダンにて、温厚な僕が殺意を抱いたお話です。
こんにちは。webクリエイターをしている masuyama です。
スーダン
1990年代までは、長引く内戦や経済制裁などで、経済は完全に破綻状態であり、2016年現在スーダンは平和基金会が発表している「世界失敗国家ランキング」4位の国である。
エジプトのカイロからスーダンの間は、目的地が同じだったので、マッチョなセイジくんと大学生のダイちゃんの日本人男性3人で移動していました。エジプトからスーダンに向かう黒人乗車率200パーセントの船は「冷凍マグロも一緒に詰め込んでるの?」と思うほど、極寒で、まさかアフリカで寒さに震えるとは思いませんでした。ちなみに、まだ、殺意は抱いておりません。
スーダンに入国すると、こんな風景が広がります。かくれんぼが難しそう
スーダンに到着するとラマダン (イスラム教徒の義務の一つで1ヶ月間ほど日の出から日没まで飲食を絶つこと) なので、昼間、地元民はお腹が空いていてピリピリしているように見えました。けれど、夜はみんな一気に食べ始めるので、普段よりも食べ物の売れ行きがいいらしいです。なぜか、旅行者の僕らも人前で食べられない空気なので、我慢しました。ここでも、殺意は抱いておりません。
バスで移動中。突然「お前が悪いんやろ!」とセイジくんの関西弁が聞こえてきました。なんでも、隣の黒人がセイジくんに「チーノ!チーノ!」と、ふざけた態度をとってきてたようです。
アフリカにいると、一部のアフリカ人は、東洋人を差別してたまに「チーノ!チーノ!」と言ってきます。正直、頭にはくるけど、何度もあるとこんなことには慣れていました。
でも曲がったことが嫌いなセイジくんは、黒人と今にも殴り合いになりそうになっていました。
そんな姿を見て「マッチョには正直者が多い気がするな。筋肉と素直さは正比例するのかも」と考えてると、ダイちゃんに「どうする?止める?」と聞かれたので、「でも、人の喧嘩って滅多に見れないしな」と言うと、「それもそうだね」と、2人の喧嘩を温かく見守ることにしました。
でも、周りの黒人が一生懸命に止めて、2人の席を替えて、なんとかことをおさめてました。他力本願もなかなか悪くありません。もちろん、ここでも殺意は抱いておりません。
しばらくすると、僕の隣のスーダン人のおじさんから、汚い便所の臭いがしてきました。気のせいかなと思っていたけれど、どう考えても風にフワフワのって、香りが僕に突き刺さってきます。
よく見ると、隣のおじさんはトイレに行くのが面倒らしく、金魚すくいで金魚をいれるような袋に自分の小便をいれて、そのまま自分のモノにくくりつけていました。少し、頭のほうもボケてるみたいです。
暑さや満員バスにもこりごりしていたけど、この臭いには本当に参りました。臭いは「無言の暴力」なんだと、改めて気付かされました。もはや、殺意しかありません。
汚いバスで走り出し、行き先もなんとなく不安だったけど、小便臭いという動機で人に殺意を抱いた24の夜。自分の器もよくわかりました。
世界新聞の最新情報をゲット
RANKING