使い古した布を重ね合わせて手作業でつくるインドの伝統刺繍「カンタ」…。非常に仕事が細かく、完成には何週間もかかるそうですが…そのお値段を聞いて驚きました!
こんにちは!インドに留学中のいのうえです!
私は今、東インドのベンガル地方、シャンティニケトンという村に住んでいます。そこで知ったのが「カンタ」という独特の刺繍…。
「日本のもったいない精神」に通じるものを感じたりと、印象的だった3つの発見を紹介します!
シャンティニケトンへはコルカタのハウラー駅から北へ約3時間
カンタスティッチとは、東南アジアの刺繍の一種。バングラデシュ、西ベンガル、オリッサ州で盛ん。オリッサ州では、古くなったサリーを重ねて手作業で刺繍した薄いクッションを指す。Wikipedia参照。
…ボロボロに使い古した布を重ねて縫い合わせ、また新たな布として使う。「使えるものはどこまでも使い切ってやろう」という「もったいない精神」を感じました…。
元の布の表面が見えなくなるくらい縫い上げているのが特徴的でした…。
@Indian Museum
この作品は、約1.5〜3メートルほどの布全てに手作業で刺繍がしてあるそうで、表面の細かく波打ったような質感が昔ながらのカンタスティッチである証だそうです。それにしても想像を絶する仕事量です…。
友人が制作するカンタを見たところ、さらに2つの発見がありました!
人柄を感じるようなのびのびとした自由な絵柄…!
まっすぐに縫ってある模様は「ラーンスティッチ」というらしく、この写真だけだと少なく感じるのですが…
5.6メートルの長さのあるサリー全てにラーンスティッチを施すらしく、これ1枚仕上げるのに3週間はかかるそうです…。作業量を想像してちょっと呼吸を忘れた私…。
私:「下世話な話ですが…これ、おいくらで売れるんですか?」
友人:「3週間かかって1枚1000ルピー」
日本円で約1600円…。私にとって、これほどの作業量でこの金額というのは衝撃でした。こんなに大変なのに、未だにカンタが受け継がれている事実にはちょっと感動してしまいました…。
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