公衆便所の味がした「ホンオフェ」や、うんこの酒「トンスル」など…。まずかったり美味しかったりでKOされたカルチャーショックな食べ物をご紹介します。
안녕하세요(アンニョンハセヨ)!
極貧バックパッカー改め「オーストラリア出稼人だった」植竹智裕(うえたけともひろ)です。
現在は東京某所で短期アルバイトをしながらどうにか暮らしています。
オーストラリアの給料日が一週間ごとだったのに対して日本は毎月なのでバイト始めたての僕はいまだに給料が入らず……実家じゃなかったらきっとコンビニのごみ箱を漁っていた事でしょう。
さて、今まで「極貧バックパッカー」だの、「安宿ミシュラン」だの色んな通り名(大体は勝手に付けられたものですが)で記事を書いてきましたが、お忘れではないでしょうか?
…僕、ゲテモノ愛好家でもあるんです。
まぁ、なんて引き出しの多い事。
大昔、ライターデビュー直後に韓国の沿岸部で食べられるケブル(犬のちんこ)という名の海洋生物のお刺身を探し当てて、
実際に食べてみた僕。
その時の記事がこちら→ [ケブル(ユムシ)韓国]直訳すると「犬のちんちん」を食べてみた
…あれから数年、韓国で更なる珍味やゲテモノを発見したり、実食してみたのでご紹介します。
まずはポンデギ。
これはずばりカイコのサナギを煮たり蒸したりしたものです。
見た目は完全にポケモンNo.14……。
缶詰でも売られていて、更にドバっと出すとコクーンが見えないくらい汁だくさん。
外身を齧るとプチュっと音がする不思議な食感です。
独特な臭みはありますが、塩味なので割とお酒のつまみに合いそうです。
ちなみにポンテギは、日本でもアジアンマーケットに行けば手に入ります。
見た目は気持ち悪いですけど、日本もイナゴとかハチノコとか食べますからね。
昔、虫でも食っていないと食い繋げないような時代が日本にも韓国にもあったのかもしれません。
次にご紹介するのはポシンタン。
噂には聞いた事がある方も多いかもしれませんが、犬の肉の鍋です。
日本や欧米では食用というより愛玩動物としての印象が遥かに強いので、昔から絶えず批判されています。
1988年のソウルオリンピックや2002年のワールドカップ時にはポシンタン屋が表通りから姿を消したそうです。
ソウルでも鍾路の辺りの商店街の路地を入ると、このようなポシンタン屋街があります。
気になるお味はというと……肉が臭い!ので喉に張り付くほどいろんなスパイスが盛られています。
もともとは日本のうなぎのような夏の強壮料理で、そこらへんのペット犬ではなくヌロンイという食用犬の肉を使っているそうです、基本的には(夏になるとペット犬の誘拐が増えるとか増えないとか)。
賛否両論はあると思いますが、牛か豚か犬かの違いで、大昔からあった文化なので別にいいんじゃないかなというのが個人的な意見です。
ちなみに日本の韓国・アジア料理屋でもあるところにはあります。
ここまでちょっとパンチが効いていたので、ここから普通に日本人でも美味しく食べられそうな珍味を二つご紹介します。
まずはアグチムという蒸し料理。これはアンコウの肉とモヤシを炒めた料理で沿海を中心によく食べられます。
釜山のチャガルチ市場で見つけたアンコウ。骨があるのでちょっと食べづらいですが、お味は旨辛で文句なしです。
ちなみに海の幸と思われるコリコリした何かも入っていました(たぶん写真の生き物)。
お次はカンジャンケジャン。
生のワタリガニを醤油だれに漬けて熟成させたものです。
見た目が黒っぽいのであまり見映えはよくありませんし、小さいものほど身も少なく、手足の中身を食べるのも面倒ですが、お味はバツグンです。
身を食べた後はアツアツのご飯を殻にぶち込んで、カニミソとゴチャ混ぜにして食べるとかなり美味しいです。
あっという間にご飯が進む事から「ご飯泥棒」と言われるほど。
最後にご紹介するのはホンオフェ。
材料はずばりエイです。
お料理にするとこんな感じ。
ホンオ(エイ)のフェ(刺し身)です。
見た目はなんとなく美味しそうに見えますが、一口頬張ると強烈な味に(本当に)涙が出てきます。
エイの切り身は発酵させると、もともと含まれる尿素がアンモニアになり、物凄い臭い匂いを放ちます。
刺激的な味で、例えるならずっと掃除されていない公園の便所の臭いの味……もはやスカトロ、放っておくと自動で涙が垂れてきます。
「強力なアンモニアのせいで、口内がただれるのでマッコリと一緒に頂くのが普通」だとか「口で含んで鼻で息を吸うとあまりの臭気に失神する人もいる」とか言われているホンオフェ。
「罰ゲームかよ!」と思いますが、本場の全羅南道では結婚式で食べられる伝統的な郷土料理なのだそうです。
日本の結婚式で出席者に振る舞ったら縁を切られる事必至なゲテモノですが……
こちらも日本で食べられるお店もあるので、本当に興味がある方はぜひ……。
ここまでゲテモノを紹介してきましたが、ネットでは更なるゲテモノの噂が出回っています。
それはトンスル、日本語に直訳すると「うんこ酒」です。
Wikipediaによれば、かつては漢方のような薬用目的で実在したそうですが、1960年代には激減したそう。
もちろん居酒屋や食堂で出てくるシロモノでは無いと思いますし、なかば都市伝説化しているとは思いますが、それでももしかしたら1948年に分断された北朝鮮や、田舎の農村などに行くと薬用目的で文化が残っている可能性もありますよね。
懇意になったご家庭で振る舞われたとしても誰のうんこかが気になってしまうゲテモノオブゲテモノ。
どうしよう、ゲテモノ愛好家、初めて壁にぶち当たりました。
スカトロの趣味は1ミクロもありませんが、果たしてこの先韓国を旅する際、お目にかかる事があるのでしょうか?
もしお目にかかってしまったら僕はどうしたらいいのでしょうか?
見つけてもいないのに悩み過ぎて眠れなくなりそうなので今回はここらへんまでにします。
今回はゲテモノを中心に紹介しましたが、ご存知美味しい料理もたくさんある韓国の食文化、オーソドックスなキムチや焼き肉に飽きてしまったらぜひちょっと変わったお料理に手を出してみてはいかがでしょうか?
また頻繁に韓国に行く予定なのでゲテモノや変わった料理に出会ったら随時ご紹介します。
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