日本にいる友人、旅人同士で質問されたら困ってしまう質問たち……。この記事ではっきりさせますので、以後聞かないでください笑。
こんにちは!極貧バックパッカーの植竹智裕(うえたけともひろ)です。世界一周一時休止中の僕は、現在日本の実家におります。
旅をしていると当然の事ながら出会うのは初対面の人ばかりです。お互いの事を深く知る為に、自分の好奇心や知的欲求を満たす為に、旅人同士や現地人との間で日々いろいろな質問が飛び交いますが、中には答えに悩むものもありました。今回は旅の最中に聞かれてちょっと困っちゃった質問をご紹介します。
A:長くなるけどいいですか……?
割と親睦が深まった後の飲みの席で繰り出される事が多いこの質問。結構、答えに困るんですよね……。世界中にコネや友達を作るとか、ビジネスのアイディアを探るとか、そういう決まったテーマは一切なかったんです。自分の足で知らない場所を冒険して、見つけて、知りたかったという好奇心と、旅に出れば何かが変わるんじゃないかという現実逃避的な淡い理想……。そして、今まで貯金するのが精いっぱいで親元でずっと暮らしてきたので、一人で暮らす予行練習とも思っていました。
A:フリーターとして、趣味を増やしながらゆるやかに貯金。
大学卒業時からできるだけ若いうちに世界一周に出たいと思っていた僕、就職した後は数カ月間だけサラリーマンとして働き、それから飲食店でフリーターとして旅に向けた貯金の生活を始めました。しかし、飽き性なので結構色んな職業やアクテイビティに手を出しまてしまいした。ダンスを始めたり、添乗員をやってみたり。夢もあって、当たれば大きなお金が動く役者を目指してみたり。
もともと海外へ出たい気持ちが強くて何度も単発で旅にも出てしまったのでなかなかお金が貯まらず。プロフィールのこの写真も2011年にフィリピンへ現実逃避した時の写真です。当初は2年ほどお金を貯めて旅をして、20代半ばで社会復帰するはずが結局、貯金に5年もかかった上に、それでも資金が足りず極貧バックパッカーに……。
A:日本→東南アジア→南アジア→日本→南アジア→中央アジア→ちょっとだけ中東→コーカサス→東欧→日本
同じ街に行った事がある人がいればその話で盛り上がれるので、一番無難な質問のはずなんですが、僕は旅のスタートが東ティモールだったり、「どこ、それ?」みたいな国にたくさん行ったので、なかなか説明が面倒臭かったです……。僕のルートは以下の通り。
A:(その時に応じて)○○カ月です。
現地人や外国人旅行者に話すと「そんなに長く旅ができて羨ましい!」とキラキラした目で見られる事が多かったのに対して、日本人がこの質問をしてくる時はちょっとニュアンスが違うように感じました。「○○カ月です」と答えると、「じゃあ自分とほぼ同じ時期に出たんですね」と返される事がしばしば。幸い、自分より長く旅している方に先輩風を吹かされる事はありませんでしたが、全世界の中でもかなり社会性が高い人種だと思う日本人だけに、旅立った時期が同じだとちょっと親近感を感じるようです。日本でも初対面の人が同い年だったら「タメじゃん♪」みたいな感じになる時ありますもんね。
また、旅に出て数カ月の頃は「えー!意外!旅慣れた感出てますね!」と言われた事も何度もありました。それって喜んでいいのでしょうか?裏を返せば身なりが小汚いという意味なのでは……!?ラオスに居た頃の僕。髪の毛・髭は伸びっぱなしで肌も現地人に間違えられるほど日焼けしていました。これでも旅を始めてまだ3カ月に満たないペーペーです。
A:全然。
僕、日本でも外国でも一人で遊ぶの得意なんです。友達と海外旅行に行っても必ず現地解散して自分だけ一人になる時間を設けてもらっていたほど。逆にそれを分かってくれる人とじゃないと疲れちゃう。写真はジョージアの首都トビリシにて、一人で歩いているときに楽しそうな銅像があったのでお邪魔しました。セルフタイマーで撮影。楽しいかって?めちゃくちゃ楽しいです!
それに海外では寂しくなっても、外に出れば構ってくれる人がたくさんいますから(写真はバングラデシュの食堂で頼んでもないのに個性的なポーズを決めてくれた陽気なおっさん)。
仲の良い友達ができたり、たくさんの思い出ができた街を去る時は寂しい気持ちになりますが、次の街に行ったらまた一人でそれなりに楽しめます。写真はウクライナの愛のトンネルにて。もちろんこれも自分で撮りました(参考:ひとりぼっちの僕が「愛のトンネル」の先で見たもの|世界新聞)。
A:余計なお世話です!
下手したら訴訟レベルのセクハラ発言ですが、現地の人からはよく聞かれる質問です。キルギスからウズベキスタンに移動する時には、スタンプを押してくれる国境職員にまで「俺なんか22で結婚して子供もいるぞ!」と言われました。「彼女もいない」なんて言ったあかつきには、冗談抜きで「頭おかしい人」みたいな目で見られます。日本では恋愛も結婚も個人の自由ですし、婚期も遅くなっていますが、早婚の風潮がある国や、今でも親が結婚相手を決めるような風習の国では30歳近い男が一人でフラフラしている事がカルチャーショックなのかも知れません。
※余談ですが、旅の間に浮いた話は一切ありませんでした。我ながら残念でなりません。
A:よかった国はたくさん、ヤバかった国はバングラデシュ!
これも聞かれるといっぱいあり過ぎて困っちゃいます。なのでいつも色々な国の魅力を長々と語る羽目に……。僕の中で旅していて居心地がよかったのはタイ・ラオス・ネパール・イラン・ジョージア・モルドバとかその辺りです。中には住みたいくらい気に入った国もありました(参考:貧乏バックパッカーが選ぶ「お金が無くても楽しく暮らせそうな街」3つ|世界新聞)
逆にいろんな意味で衝撃的だったのはバングラデシュです。ライターとして使って適切な表現ではないかも知れませんが「とにかくヤバい!」。今まで何度もバングラデシュのヤバさを伝える記事を書いてきたのでそちらもご覧頂くと、何がどれだけヤバいのかお分かり頂けると思いますが、とにかくカオス!
この国に行ったらまず話のネタは何倍にも膨らみます。旅先でバングラデシュを訪れた事がある人に出会おうものなら愚痴が次から次へと出て来ます。でも不思議な事に、よかった国の話をしている時よりもバングラデシュの愚痴を話している時の方がお互いキラキラしていて楽しいんですよね。また訪れてみたい国の一つです。恐らく2週間が活動限界だと思いますが。(参考:「毎日20組に写真撮影を頼まれる」などバングラデシュでのスターな日々まとめ|GIGAZINE、バックパッカーの僕が「ここは住めない」と震えた国3つ|世界新聞など)
A:iPhoneを3回盗られました。身体はピンピンしてます。
本当に恥ずかしい話ですが、今回旅した13カ月でiPhoneを3回も盗られました。一回目はマレーシアの安宿で寝ている間に枕の下から引きずり出され、二回目はバングラデシュで一緒に写真を撮った少年にひったくられ、三回目はアゼルバイジャンですられ……今では僕の手垢が付いたiPhoneが世界に3台も流通しております。旅行保険でカバーする為にその都度、現地の警察に被害証明書を発行してもらいに行くのですが、アゼルバイジャンでは違う警察署への移動中、パトカーの中で警察官に「セーーックス!」と叫ばれ、エッチな動画を見せられ、挙句の果てに一から手書きでレポートを書かれたので7時間もかかりました。もう絶対iPhone失くさないって誓いました。
病気に関しては、風邪は何度かひきましたが、病院のお世話になるような大病やケガはありませんでした。ラオスではゾウに振り落とされて、メコン川の水をお腹いっぱい飲んだり、
汚さでは定評のあるガンジス川に傷だらけの足で入っても大丈夫でした。お父さん、お母さん、丈夫な身体に産み育ててくれてありがとう(参考:iPhone5を盗まれたので、ガンジス川で厄払いをしてきた|世界新聞)。
A:むしろこっちが教えてほしい。
これは考えただけでご飯も喉を通らなくなるような質問です。「コツコツお金を貯めて夢を叶えた」と言えば聞こえはいいでしょうが、29歳の僕が今までの人生で正社員だった期間はたった数カ月。この先旅を再開して日本に帰って来て、果たして30代半ばで仕事が見つかるのか不安で仕方がありません。とりあえずはワーホリでオーストラリアに行って農夫としてお金を荒稼ぎして旅を再開して、戻って来るまでにもう少し仕事が見つけやすい社会になっている事を切実に願うばかりです。さもなくば日本は諦めて違う場所で仕事を探します。
A:きっと変わった部分はあると思う。
これも聞きたがる方が多いんですが、聞かれた側からするとちょっと困っちゃう質問です。何か変わるのではとうっすら期待して出て行った僕ですが、実際に行ってみると劇的に何かが変わったり、道が拓けたりという事はなく、自分自身のだらしなさや好き嫌いが浮き彫りになる事が多い自己分析の時間でした。
ちょっとだけ変わった事と言えば、スケジュールの乱れに寛容になったり、ある程度の不潔さも許容できるようになったりと鍛えられた部分はあるのかも知れません。この前(日本で)歩いていたらサンダルの裏側がぱっくり剥がれて歩きにくかったので、周りには変な目で見られながらも30分ほどの家路を裸足で帰る羽目に。でも平気です。今までに何度もぬかるみにはまったり、牛のウンコ踏んづけたりしてるので全然抵抗ありません。これもちょっと逞しくなった証なのかも。さすがに裸足で都心に遊びに行く勇気はありませんけど。
いかがでしたか?今回は海外に行くと聞かれる質問の中から個人的に答えに悩んだものをご紹介しました。初対面の人と関係を深める上では欠かせない「質問」。中には「その話、興味あります?」とか「ちょっと考える時間をください」と言いたくなるものもありましたが、自分が導き出した答えに自分で納得してしまう事もたくさんありました。難しい質問ばっかりされると疲れまずが、実は自分自身の旅を振り返って頭の中を整理するいいきっかけだったのかも知れません。
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