明けましておめでとうございます!Miaです。世界中の人々に味噌汁を食べてもらう様子をお届けする連載「MISO SOUP IN THE WORLD」の第5回は、インドでヘンなオジさんにみそ汁を作った模様をレポートします。
今回味噌汁を振る舞ったのは、インド人のインデラさんとその家族。仏陀が悟りを開いたという仏教の聖地ブッダガヤで暮らしています。
インデラさんのあだ名は「酔っ払いおじさん」。昼間からほんのり酔っ払いニコニコしています。そもそもこのおじさんと知り合ったきっかけは、ブッダガヤの日本寺周辺で酔っ払ったおじさんが日本語で話しかけてきたからでした。かなり怪しい出会い方をしたインデラさんですが、なぜか憎めない。いつのまにか友達になってしまいました。
お家を訪ねると、おいしいチャイをご馳走してくれます。お礼に、みそ汁を作って差し上げることにしました!
いろいろなインドの「カレー」
インドで食べるものと言えば、カレー。ただ、カレーと一口に言っても地域によって食文化が異なります。ブッダガヤで食されているものは、北インド地方の料理です。また日本人が「カレー」と総称する料理の調理法は幅広く、バラエティに富みます。
パパドゥとは豆の粉をおせんべいのように焼いたり揚げたりしたもの。ダルとはひよこ豆のあっさりしたスープです。
チャパティは小麦粉を鉄板やタンドールで焼いたもの。手でちぎってカレーにつけて食べます。
プーリーとは薄くのばした小麦粉の生地を揚げたもの。
サモサの中には様々なスパイスで味付けられたマッシュポテトなどの具が入っています。単品で食べたりカレーに浸して食べます。
ドーサはクレープ生地のようなものにマッシュポテトが入っています。
インド料理では薬味やスパイスが土台となります。インド料理店のキッチンでは、このように刻んでおいたものが常備されています。
おじさんと市場でお買い物
インデラさんと近所のローカルマーケットへ。今回のみそ汁は、インド人にも慣れた味にしようと、薄口のピリッとしたみそ汁に決定しました。
インドの野菜は地場ものでどれも安く新鮮で美味しいんですよ~。
牛さんとすれ違いながら、インデラさんのお家に向かいます。お家はブッダガヤの街中から歩いて30分くらいの貧しい居住区にあります。
お家の前で娘さんがお出迎え。きれいなドレスは「パンジャビドレス」かと思いきや、娘さん曰く「ロングドレス」だそうです。
インド風みそ汁作りに挑戦!
先ほどローカルマーケットで購入した新鮮な茄子、長ネギ、唐辛子を使います。
まずは野菜を切りますが、まな板はありません。しゃがんで足でナイフの柄を踏み、野菜を刃に当て、手前から押し出すようにして輪切りにします。
七輪に火をつけてもらいます。動物の糞が燃料です。火力が強い!
野菜のうまみが出たところで味噌をといて味付け。ん~いい香り。
屋根がない居間に戻り盛りつけをします。インデラさんの娘さんに手伝ってもらいます。
ピリッとした薄口味噌汁の完成!これ、日本人のわたしも案外イケる味でした。
インデラさんは、日本語で「おいしい、おいしい」と何度も言って満面の笑みを浮かべながら最後まで食べてくれました。
インデラさんの奥さんも、家事の合間にフーフーと冷ましながら作りたてを食べてくれました。「オーケー?」と聞くと、「オーケー!!」と笑顔で返してくれました!
笑顔が素敵なインデラ一家。気持ちの良い笑顔を見てこちらもスーッとした嬉しい気持ちになります。
インデラさんが席を立ったとき、娘さんが言いました。「お父さんはすごく正直な人なの。私はお父さんが大好き!」。いつもお酒を飲んでふらふらして頼りなけど、良い一面もあるのだと。「知ってます!だからこうしてお家にお邪魔しているのです。私もあなたのお父さんが好きですよ!」と伝えました。
味噌汁とチャイを交互に飲み、ヒンディー語を習ったり、たわいもないおしゃべりを皆で楽しむ。愉快なひとときでした。
文・写真:Mia
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