「伝統的な暮らしを訪ねる旅」と聞くと、村人との交流、子どもたちとの笑顔の写真、涙の別れ、などを想像しませんか?しかしアフリカのマダガスカルではさまざまな葛藤を味わいました。2回に分けてお伝えします。
ガイドブック1頁分だけの情報に萌えた
サラーマ(こんにちは)!ヒマワリ侍です。今回も引き続きアフリカのマダガスカルの情報をお届けします。首都アンタナナリボの休日から一変。地球の歩き方に1ページほどしか載っていなかった「ザフィマニリ」と呼ばれるエリアへ行った話です。
※前回の記事はこちら→[アフリカの秘境]マダガスカルでオーダーメイドの判子を作ってみた
ザフィマニリはマダガスカル中央高地に存在する一地方、またはそこに住む人々。標高600-1800 mに位置し、その間に点在する数百の村々は開発から取り残され、電話も電気も車も存在しない。木彫りが盛んであるが、特に幾何学模様を配した抽象的な文様を彫るとして民俗学者から注目を集めている。(Wikipediaより引用)
私は、「電気もない村」に惹かれたわけでも、木彫りに強く興味を持ったわけでもなく、情報が少ない方が面白いかもという理由だけでザフィマニリを訪れることにしました。
マダガスカルのカカシ先生
首都アンタナナリボから「タクシー・ブルース」と呼ばれるバスで4~5時間。国道7号線(通称「サザンクロス街道」)を南下したところにある町「アンボシッチャ」を目指します。
この町ではNARUTO -ナルト-のカカシ先生と遭遇しました!中はゲームセンターで、プレステに熱中する男の子がたくさんいました。
ホテルのスタッフに「ザフィマニリに行きたい」と言うと、電話でガイドを呼び出してくれました。日数やコースなどを相談し、1日4~5時間歩き、2泊3日で5つの村を訪ねることになりました。
ツアー情報は以下の通り。
・ひとり参加、2泊3日、5つの村を訪問、1日あたり4時間前後歩く
・ガイド、ポーター、往復送迎、食事代など込みで、約40万アリアリ(約1万7000円・チップ別途)。
・最初から「食事は豪華でなくて良い」と伝えておけばもっと安く抑えられたかもしれません。
・ガイドいわく、アンボシッチャの街にツアー会社は2~3軒あるようです。
5時間トレッキングで村へ
アンボシッチャで1泊し、車をチャーターし、ザフィマニリ地域の入り口の村「アントゥエチャ」へ(赤いピンのあたり)。ここでポーターと合流し、身支度を整えてからトレッキングスタート。
ガイドの言った「1日4~5時間歩く」というのはかなり正確で、「アフリカン・タイム!」とかではなかったことに驚きました。
「これは亡くなった人を忘れないためのモニュメントだ。墓ではない」など、随時解説が入ります。セクハラまがいな言動はありましたが優秀なガイドだったと思います。
木彫りが有名な村に到着
ひとつめの村に到着すると、さっそく有名な木彫り(ドア)がお出迎え!今日はこの村に宿泊します。
村のおじさんが伝統的なライターを見せてくれました。クモの巣の模様の木彫りが施されています。中には炭と火打ち石が入っていました。おこした種火を炭に飛ばし、息を吹いて火を大きくしていくという仕組み。
ザフィマニリヘアに挑戦
この界隈の女性はあまり(一生?)髪を切らないのか相当なロングヘアで、綺麗に髪を編んでいました(写真右の女性)。長くない私の髪も二人がかりで器用に編んでくれたのですが、私の前髪(目にかからない程度の長さ)を見て、「お前の前髪は面白い」と言われました。確かに短い前髪の人って全然いなかった……。
写真が撮れない理由
ザフィマニリヘアにしてもらったところで、村を散策。子どもたちの写真を撮ろうとすると、みんな隠れてしまいます。恥ずかしがっているのかな?と思っていたのですが、理由をガイドに聞いてみると……
いわく「かつて外国人観光客が彼らの写真を撮り、勝手にポストカードにした。それに対して怒っているから」とのこと……。本当かどうか分かりませんが、納得した部分もありました。撮られる側にだって肖像権があるはず。撮った写真の利用には気をつけようと思いました。
観光客にだけ豪華な肉料理
夕食は、フライドポテトやゼブ牛(コブウシ)のステーキが出されました。少し硬かったですが美味しかったです。
現地の人は環境的にも経済的にも、めったに肉など口にできないとのこと。一人だけこんな豪華な食事をしていていいのだろうか…?
お金を払って観光しているとは言っても、現地人との待遇の差や、観光客としてのモラルなどを考えるとと、モヤモヤしてしまう出来事でした。
後編は私が見たザフィマニリの人々の生活をもう少し詳しくご紹介したいと思います。
ヒマワリ侍
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