治る風邪も治らないです…。まさにおそロシア。
こんにちは!極貧バックパッカーの植竹智裕(うえたけともひろ)です。突然ですが、ロシア料理と言ったら皆さんはどんなものを想像しますか?日本のお隣さんなのにロシア料理ってフランス料理やイタリア料理に比べてメジャーじゃないですよね。僕もボルシチとピロシキぐらいしか知りませんでしたが、旧ソ連圏のキルギスでロシアの伝統的な飲み物「キセリ」を体験する事が出来ました。
キルギスとは
「中央アジアに位置する旧ソビエト連邦の共和制国家。首都はビシュケク。ソビエト連邦から独立したウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタンとともに中央アジアを形成し、独立国家共同体 (CIS) 加盟国である」(Wikipediaより引用)
僕は同じ宿に泊まっていた日本人からこのキセリの情報を教えてもらいました。彼曰く、「現地人に振る舞ってもらったんだけどぬるくてドロっとしてたからびっくりして、現地人が見ていない間に心の中で謝りながら野原に捨てた」のだそうです。コップ一杯も飲みきれずに捨ててしまうと言うのですからどんなものなのか余計に気になりますよね!
ある時、バザールに買い物に行った際にそんなキセリを見つけてしまいました(写真は首都ビシュケクのオルトサイ・バザール)。
こちらが入手したキセリの素です。キリル文字で「キセリ」と書かれ、イチゴの絵が描かれています。一個だいたい50円くらいでした。安さ爆発!
1 湯を沸かす
第一歩は至って簡単!ただお湯を沸かすだけです!ですが、スイッチを入れた後、ライターで火を点けないといけなかったようで(海外ではこのタイプのコンロが多い)、危うくガス中毒になるところでした。火すら満足に点けられない己の無力さを感じながらお湯が沸くのを待ちます。
2 キセリの素を投入
お湯が沸いたら、キセリの登場です!粉末を固めたような見た目です。何処かで見た事があるような……。
沸きたったお湯に思い切り投げ込むと……なんかボコボコいってる!何処かで見た事があると思ったら、固形入浴剤でした!入浴剤を間違えて鍋に入れてしまったのではないかと不安に駆られながらも次のステップへ。
3 ただひたすらかき混ぜる
ただ入れただけではダマになってしまうので、根気よくかき混ぜるのが上手に仕上げるコツです。
4 早くも完成!
何という事でしょう、お湯が沸いてから3分も経たずに出来上がってしまいました!なんて簡単なんでしょう!完成品がこちら。めちゃくちゃケミカルなピンク色をしていて、どうにも食欲がそそられません。
前評判は最悪だったキセリですが果たしてどんなお味なのでしょうか?さっそく一杯頂いてみると……何だか子供用の風邪薬のようなケミカルな甘さですが、味は可も無く不可もなくと言ったところでしょうか。そして舌触りはやや粉っぽく、トロトロしているのでのど越しは悪く、評判が悪かったのもうなずける味でした。
さて、味は微妙ですが、張り切って鍋で作ったので一人では消費し切れません。幸い、同じ宿には十人近く日本人の旅人が居たので、お裾分けしてみましたが、なかなか手が伸びず、終いには、なかば強引に味見させる羽目に。それでも飲み切れなかったキセリは3日ほど台所で放置された後に放流されました。合掌。
違う味のキセリを見つけました。今度はミックスフルーツ味。相変わらずのど越しはあまりよろしくありませんが、ただただケミカルな甘さが目立ったストロベリー味に比べると酸味が効いていてなかなかのお味でした。
一体キセリとは何なのか?はじめて作るロシア料理というサイトに驚きの記述がありました。
キセリは昔、穀物を煮込んだお粥のようなもので今、ロシアで飲まれているキセリとは違うものでした。現在のキセリは西ヨーロッパから伝わったものだと言われています。
えっ、違うんだ…。
世界には我々がまだ知らない料理や珍味が沢山隠されているに違いありません、美味しいものも、そうでないものも……。
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