グアテマラの凧揚げがハンパない。墓場を蹴散らし駆け巡る「凧揚げ祭り」に参加してきた

2016.12.08 07:00 
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グアテマラのお盆に、死者を偲んで開催される凧揚げ祭り。サカテペケス村では墓場がとんでもない状態になるということで参加してきました!

 

グアテマラの「凧揚げ祭り」=ラテン版「お盆」

こんにちは。年明けは凧揚げよりもタコの唐揚げで一杯やりたい旅人カイです。

凧揚げと聞いて日本独自の文化と思っている方も多いのではないでしょうか。実は中米グアテマラにもちょっとおもしろい凧揚げの風習があったので、参戦記を踏まえてご紹介したいと思います!

 

死者を偲び、村の墓場で開催される凧揚げ祭り

メキシコやグアテマラなどの中米ラテン諸国では11月1日、2日は「死者の日(Dia de Muertos)」と呼ばれ、先祖や友人など故人を偲ぶお祝いやイベントが各地で開催されます。ちょうど日本のお盆のような立ち位置のようです。

そんなラテン版お盆の日にグアテマラでは凧揚げが行われるようで、その中でも特に有名なのがサカテペケス村の墓場で開催される凧揚げ祭り

 

アクセス:世界遺産の街アンティグアからグアテマラシティ行きのローカルバスに乗ってサン・ルーカスまで行き、そこでサカテペケス村行きのバスに乗り換えて20分ほどで到着します。

 

死者を偲ぶ凧揚げのお盆…。はたしてどんなものなのでしょうか。期待と不安でいっぱいの中、会場入りしました。

 

フェスと化した村の墓場

会場である墓場の入り口には特設ステージが設けられていて、既にフェスのような雰囲気。大音量のサルサ生演奏にダンスに興じる人もおり、​相当な熱気です。さすがラティーノ、墓場だろうがなんだろうが常に陽気です。
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会場である墓地内部へと進んでいくと、当然ですが多くの故人が出迎えてくれます。
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忘れそうになりますが、凧揚げ会場はれっきとしたお墓です。

 

これがグアテマラの凧 

そんな故人を横目に人の流れに沿って進んでいくと、メイン会場(墓地)に到着。人垣が割れて巨大凧が目の前に現れたときの驚きと、巨大凧の迫力は相当なものでした。
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大人の背丈の5倍以上はあり、巨大でカラフルな凧がいくつも展示されていました。横に写る人と比べてみるとその大きさは歴然。
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凧に施された模様はとても緻密かつ繊細で、マヤ文化やグアテマラの風土を象徴する柄がちりばめられていました。
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故人を偲び、故人への敬意と愛を示して揚げられるグアテマラのカラフルな凧。日本の素朴な凧をイメージしていたので、グアテマラ産の巨大でカラフルな凧に終始圧倒させられてしまいました。

ちなみに、写真の超巨大凧は展示だけで実際に揚げられることはありませんでした。


 

もはや墓とかどうでもいい。凧揚げ祭りの楽しみ方

巨大凧が展示してある場所とは別のエリアでは、紛れもないフェス会場の様相を呈していました。こちらは墓場で露天販売 & 墓石の上でお昼寝をする人
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日本人のわたしからすると、その根性がすごいなとただただ感心してしまいました。売り物に隠れて見えませんが、売り物の下にはどなたかがお眠りになっています。

 

ピザパーティーをしている家族までいました。下の娘さんがなんとも楽しそう。上のお姉ちゃんは生パインジュースも飲んでるし。どっからどう見ても完璧な休日ピクニック!
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お父さんに「墓場でピザなんてすごいね」と話かけたら「おう、クールだろ!」と返ってきました。はい、とってもクールだと思います。ここ、墓場ですけどね!

 

よくわからない仮装をしたおじさんまでいました。彼は何がしたかったのでしょうか。なぜその格好だったのでしょうか。それは彼にしかわかりません。
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変なおじさんも、ピザパーティーも、「もう、これはこういうもんなんだな」と無理やり自分を納得させるしかありませんでした。

墓場で自由に楽しむラティーノたちを見ていたら、「墓場ってなんだ…?」と、20数年間、日本人として培ってきた「お墓」の概念が崩れていくのを感じます。中米グアテマラでまさかお墓に対する価値観が揺らぐとは、旅をはじめる前には想像もしませんでした。

 

あの…墓場って何なんでしたっけ…。こんなにポップなものでしたっけ…??
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国が変われば、故人への敬意の払い方も変わる。

…と頭ではわかってはいるけれど、こうも異なるものなのかと、なんだかもうよくわからなくなってきてしまいました…。

 

メインイベントで本気を出したグアテマラの凧揚げ野郎たち

午後になるとメインイベントである凧揚げが始まりました!血気盛んな男たちが必死の形相で凧を揚げていきます。凧の直径はゆうに3mは超え、大人の男性5・6人で全力で引っ張ってやっと揚がっていました。
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男たちが全力でロープを引っ張り、駆け抜けていく様はまるで日本の檀尻祭りのよう。こんなにも必死な凧揚げを未だかつて見たことがありません。
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各チームに分かれて必死に凧を揚げる彼らを見て思ったのは、「何の威信を懸けて凧を揚げているのだろうか」ということ。ドキュメンタリードラマが一つ作れそうなくらい、彼らは懸命に凧を揚げていました。
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忘れがちになってしまいますが、土煙の下にはしっかりと故人が眠っておられます。土が盛り上がっている部分は、すべて誰かのお墓です。故人を偲んで凧を揚げているのに完全に故人を踏み荒らしています。笑
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そんな熱い凧揚げを終えたあとの姿は、まさに満身創痍。戦いの後の漢の背中です。
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そんな彼らを写真に収めようとわたしのようなカメラ小僧が凧揚げ野郎のそばに群がっていたのですが、凧揚げ野郎たちの気迫を前にして、さながら報道カメラマンのようにカメラ小僧たちも必死に彼らの後をおっかけていました。

ちなみに、凧揚げ野郎が走ってくる方向を見極めないと大事故になります。

 

実際に凧を揚げてみた!

凧揚げをやったことのない平成生まれのわたしですが(と言ってもアラサー)、凧揚げなら日本人のDNAが黙っちゃいないということで、参戦してみることにしました!

 

売り子さんから極小凧を5ケツァール(約75円)で購入し、最初は我流で楽しく遊んでいました。この時になると、もはや自分が誰かのお墓の上で遊んでいることなど、まったく気にしていません。
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とはいっても、頭側を踏むことは躊躇われたので、足部分(であろう)ところに乗って遊びました。まだまだラティーノにはなりきれませんでした。

 

しかし、程なくすると「そんなんじゃダメだー!」とおじさん登場。手取り足取り凧揚げの論理から揚げ方まで懇切丁寧にレクチャーしてくれました。
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…けっこう、スパルタでした。

 

スパルタ親父の指導のもと、墓場を全力疾走するアラサー・ジャパニーズ。参加した外国人の中では一番綺麗に凧を揚げられたのではないでしょうか。
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「バモ!ハポン!(行け!ニッポン!)」の声援も聞こえてきました。

まさか異国の地で凧揚げをしながら墓場を荒らして走り回る日がくるなんて…。日本で眠っているご先祖もびっくりでしょう。

 

お盆に墓を荒らす凧揚げ祭り…なんだかうらやましい

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早朝に出て夕方に帰るまで終始テンション上がりまくりだったこの祭り。日本のお盆と比べて、墓場でまで陽気に楽しむラティーノたちがなんだか羨ましくなってしまったのでした。

ハロウィンの仮装行列もいいけれど、ありきたりな秋のイベントに飽きてきたそこのあなた!中米グアテマラで開催される奇祭、墓場での凧揚げ祭りに是非ぜひ参加してみてはいかがでしょうか!墓場や死者に対する概念が変わるかもしれませんよ!

また、わたしは力及ばずでしたが、我こそは凧揚げ名人だという凧揚げマニアの方も是非、日本の威信をかけて参加してみて下さい。

以上、グアテマラよりカイでした。

 

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カイリカコ

カイリカコ

1989年千葉県生まれ。B型っぽいO型よりのA型。ガジェット系雑誌・Webサイトの広告マンを2年半務めたあと退職し、かねてより計画していた世界放浪をスタート。「そよかぜのように旅をする」をモットーに、世界のどこかをそよりと放浪中。▶︎Blog(そよかぜ旅日記)▶︎Instagram(@soyotabi_rkk)

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