ベトナムのホーチミンにて。ベトナム戦争の歴史を展示しているという「戦争証跡博物館」に行ってきました。
こんにちは、SHINYAです。
今回訪れたのは、ベトナム・ホーチミンシティにあるベトナム戦争証跡博物館です。
その名の通り、「ベトナム戦争」にまつわる展示がなされている博物館となります。
ベトナム戦争証跡博物館への行き方
ベトナム戦争証跡博物館は、ホーチミンシティのほぼ街の中心部に位置しています。アクセスが良いので、タクシーや原付バイクでも行くことが可能であり、宿の場所によっては徒歩でも問題ないかと思います。
住所 28 Võ Văn Tần, phường 6, Ho Chi Minh City, Quận 3 Hồ Chí Minh, ベトナム
僕は、原付バイクで行きました。博物館敷地内に原付バイク専用の駐車場も設置してあります。
100円ほどの駐車料金がかかりました。
遠くから見える展示物
原付バイクで博物館の周辺を走っていると何やら大型のものが屋外に置いてあるのが見えました。それらが何であるか知りたいのも手伝って、今回行くことを決めました。
屋外展示のすぐ隣には一般道路になっているので、周辺からもその重々しい形をしたモノたちがはっきりと確認することができるのです。
入ってみた!
原付バイクを駐車場に止め、屋外展示の様子を横目で見つつ、博物館である建物を目指します。
建物のすぐ手前にある有名コーヒーチェーン店である「ハイランズコーヒー」も過ぎて、博物館内へと入りました。
入館料は、15,000VND(約75円)です。
チケットと一緒にシールも受け取りました。館内に居る間は、「このシールを見える場所に貼っておいて下さい」との受付の方の言葉でした。
平和の象徴であるハトのマークに、こちらの博物館の英語名である「WAR REMNANTS MUSEUM」とあります。
館内の様子
パンフレットを手に取り、館内を進みます。英語のみならず、日本語も中国語も韓国語もありました。
裏面には、それぞれのセクションのタイトルが書かれています。
どのフロアも写真や映像などのヴィジュアルがとても充実しており、当時の様子を間近で感じることができるかのような展示となっていた。
テレビ放送が普及したのちでは、最初に勃発した大規模戦争だったため、それ以前の戦争と異なり、戦争の被害が、その日のうちにテレビ番組で報道され、戦場の悲惨な実態を全世界に伝えた。
この時代の技術や文化の推進もあって、これだけ貴重な資料が保存、管理されてきているのだろうと思います。
特に「ベトナムでのアメリカの侵略戦争における枯れ葉剤の余波」のコーナーでは、多くの枯れ葉剤を原因とした健康被害や出産異常による人々の写真がズラリと並べられていました。
日本では「ベトちゃんドクちゃん」の名が有名です。今でも、健康被害は続いているようで、その映像は多くの観覧客の目を引き止めて離さなかったです。
どれだけ凄惨なものであるか目の当たりにすることができます。
戦争に対する様々な思惑
ベトナム戦争は、第二次インドシナ戦争とも呼ばれています。当初、支援国であったアメリカ合衆国が本格的に前面に大規模軍を投入し出したあたりからをであると思われます。
ベトナム戦争は南北が対立するという構図でした。北側がホー・チ・ミン率い、ソ連や中国が支援国となる共産主義の考え方を持っており、南側は、南ベトナム国とし、アメリカが支援するという形となっていました。
アメリカ側としては、北側の共産主義が勝利し、周辺国までに共産主義が影響することを恐れての戦争介入でした。
ただ、そのやり方はとてつもない悲惨なものだったようです。
各国の色々な人たちの記述が展示されていたので、いくつか紹介します。
「私の解決策は、(北ベトナム)の人々に、彼らが直ちに自粛するように伝えることである、それか、爆弾投下によって石器時代に戻すことだ。」
(Curtis Lemay、戦略空軍司令官、米国空軍参謀長、1965年11月25日)。
「ベトナムの状況は、単なる外交的であったり、戦術的なものではない深刻な道徳的問題を提起している。私たちの国は巨大な力を持っています。不合理で残忍な目的のためにその利用を認めることは、アメリカが持つ影響力を根幹から危うくさせることになるだろう。」
(1965年5月13日のThe New York Timesに掲載されたアメリカの大学の教授および講師たち1000人が署名した宣言からの抜粋)。
どれだけの犠牲があったか計り知れません。
それでもアメリカは手を引くことができなかったことはおろか、さらに軍や武器を増加投入していくのです。
実際に使用されたモノたち
場所は屋内から屋外へ移ります。
屋外展示では、実際に使用された戦闘機や戦車たちが鎮座していました。
ヘリコプターには「U.S.ARMY」の文字が。
爆撃機から落とされた弾丸たち。
こう並んでいると圧巻であり、実際にこうした戦闘機や戦車、ヘリコプターたちが戦場を駆け巡っていたと思うと恐怖でしかありません。
ただ、中々見ることができないモノたちばかりなので貴重な体験となるかもしれません。
いかがだったでしょうか。
ベトナム戦争は単に「冷戦」の一つである、という認識が強いかと思います。もちろん、そうなのですが一つずつ紐解いていくと様々ないきさつと各国の思惑が絡み合い、泥沼化していったことが分かります。
パンフレット内にこうあります。
「この博物館を通して、不義の戦争への反対意識、友好、そして平和保護について世界各国の方々に語り伝えております。」
実際に、博物館の中には様々な国の人たちが見学に来ていました。これほど「戦争」というものに対して、視覚化された展示物が並ぶ博物館もそう無いのではないでしょうか。
訪れてみて、感じることや発見することが多くあると思います。
是非、足を運んで見ていただきたいです。
戦時中、そのリーダーシップで人々の精神的支柱であったホー・チ・ミンの名を取り、南北統一後、ホーチミンシティと名付けられた街にあるベトナム戦争証跡博物館で。
SHINYA KOSAKA
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