"Sadhu In Haridwar" by Naresh Dhiman – Sadhu. Licensed under CC 表示 2.0 via ウィキメディア・コモンズ.
転がりながらインドを横断する…などの苦行の末に悟りを得ようとするのがヒンドゥー教の修行者・サドゥー。元サドゥーの日本人に「悟りは開けた?」と聞いてみた…。
旅の醍醐味のひとつに、「普段出会えないような人に会える」というのがあると思います。とはいえ、旅も玉手箱ではないので、メロメロになるくらい面白い人にはなかなか巡り会えないものです。
今日はデスクが世界一周して、特に刺激的だった出会いをご紹介します。
ネパールの日本寺の宿坊にて
以前、心の中に◯◯を見つけなさい。ネパールの日本寺の高僧が教えてくれた「人生のものさし」の話という記事を書きました。ネパールにある日本のお寺で泊まり込み修業した話でして、ここで面白い人に出会ったのです。
僕が修業したのは「日本山妙法寺」というお寺でした。妙法寺や修業の内容についてはこちらの記事参照
修行中、僕はこちらの宿坊で寝泊まりしていました。
同室には一人の日本人のおじさんがいました。山田さんとしましょう。
山田さんはのベッドの周りには本やら身の回りのものが置いてあり、山田さんはここに住んでいるようでした。そんな山田さんの城にお邪魔することになったのですが、山田さんは僕を気にとめる風でもなく…口数が少ない、どこか達観した感じのある人でした。
山田さんは元サドゥー
ある時、思い切って話してみると、山田さんはスゴい経歴を持った人でした。
なんと山田さんは元サドゥーだと言うのです…。
サドゥー
"Pashupatinath Sadhu" by Pjottermans at en.wikipedia. Licensed under CC 表示 2.5 via ウィキメディア・コモンズ.サドゥーとは、ヒンドゥー教におけるヨーガの実践者や放浪する修行者の総称。
物質的・世俗的所有を放棄し、肉体に様々な苦行を課すことや、瞑想によりヒンドゥー教における第四かつ最終的な解脱を得ることを人生の目標としている。Wikipediaより引用
「修業者」と言っても、僕ら旅行者が目にするサドゥーは観光客からお金をもらったりしているのですが、中には、転がりながらインドを横断するなど、苦行を課す人もいるそうです。
20歳の時に音楽をするためヨーロッパに渡った山田さん。世界を回ってたどり着いたのがインドだったそうな。ある日、山田さんはあるサドゥ―に弟子入りし、サドゥ―となりました。何年も山にこもって修行に明けくれたそうです。
時々帰国して、驚くことに日本で結婚していた時期もあったとのこと!それからもいろいろな場所を点々としたらしい。最近はカトマンズに住んでいましたが、このお寺の僧侶に拾われる形でここに住むようになった…。
悟りは開けましたか?
「タバコある?」
一通り話し終えると、山田さんは僕に尋ねました。ここでは酒・タバコは禁止されています。
「いいんですか?」
「ダメなんだけどね」
山田さんは僕からタバコを受け取ると、それは美味そうにふかしました。
僕は山田さんに1つだけ聞いてみました。
「サドゥ―として修業して見えたものがあったんたんですか?」
「うーん…」
「なかったね!」
そう言って2人で爆笑したのでした。
今思えば、僕は山田さんにかつがれた(騙された)のかもしれません。
でも、そんなことは大したことじゃないと思いませんか。旅においては。
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