「日本のどこにもない日本」をドイツで見た

2015.06.07 11:00 
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こんにちは。無類のアジア好きのYasuminです。今回はドイツの中都市から、お届けします。

私のいるデュッセルドルフ市は、ルール工業地帯の南西部に位置します。多くの日本企業が進出しており、駐在員やその家族だけでも5000人以上の日本人が住んでいると言われている、私達に馴染み深いです。

 

静かなドイツの中都市に異変が!

ある日、日本語のポスターが町中に貼られているのを発見。I Love Düsseldorf の変化形のようです。芸者アヒルが可愛いです。右下には小さく「日本デーを楽しんでくださいね」と、メッセージ。
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ヨーロッパ最大級の日本イベント・ヤパンターク

実は、デュッセルドルフにはJapan-Tag/ヤパンターク(日本デー)と呼ばれる、ヨーロッパでは最大級の日本文化を紹介するイベントが毎年催されています。このイベントは、2002年より日本とドイツの交流を深めるのを目的に始まったそうです。市街地に設けられた特別ステージや川沿いのテントでは日本文化が紹介され、また、飲食系の屋台、日本の小物を売る売店も並びます。

 

どこも大変賑わっています。
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チーバ君も日本から出向。千葉市はデュッセルドルフ市と友好都市関係にあるそうですよ。
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普段は静かな領事館のあるイマーマン通りも、人でいっぱい。でも、何か、気づきませんか?
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100万人が訪れる日本のサブカル祭りだった!

実は、デュッセルドルフのヤパンタークは、日本のサブカルチャー祭りなのです。開催当初は、規模も小さく、日本文化を屋外で展示するといった、学芸会の趣だったそうです。ところが、いつ頃からか、日本のサブカルチャーファンや、アニメやマンガを見て育った世代が、コスプレをしてイベントに繰り出すようになり、今では、ヨーローッパにその名を轟かせるまでに発展しました。

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国内はもちろん、近隣諸国から見物客が訪れ、100万人規模の集客があると言うから驚きです。さらに、コスプレファッションショーも開催され、優勝者には日本への往復航空券がもらえるそうです。そりゃ、気合も入ります。手作りの力作も多く見られます。

 

5日間かけてこの斧を作ったとか。この日にかける情熱が半端ないです。
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写真をお願いすれば、はい、ポーズ?! 目が真剣です。
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私、日本サブカルチャーの知識がなく、脳内は「?」でいっぱいです。彼らが、何を体現しているのか、誰が誰なのか全然分かりません。それにしても皆さん、非常に気さくで親切。この安定感がドイツです。

 

ロリータファッションも多く見かけます。クオリティーが高いと思いませんか?
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「Free Hugs(フリーハグ)」のプラカードを持った方を多く見かけました。
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着物もドイツの方にすればコスプレの一種なのでしょう。右の男性の視線が優しいです。yh-03 (4)

 

もうなんでもあり!楽しければいいんです!

こちらは、日本とはあまり関係ないような・・・・。でもいいんです。可愛いです。
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パンダです。アジアつながりでしょうか。いいんです。
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公開が楽しみのスターウォーズ。これも、全然関係ありませんが、いいんです。
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セクシー系の美女は、周りを明るくしてくれます。だからいいんです。
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何でもあり感もありますが、楽しいお祭りであることに違いありません。
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サブステージではアニメソングが披露されています。こちらはセーラー・ジャーマニーでしょうか?
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あ、セーラームーン発見!
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不謹慎な妄想を掻き立てないわけがない抱き枕。どんなアニメオタクが買うの?!
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と、思いきや・・・・にっこり笑って写真に応じるさわやか男子。
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日本のどこにもない日本。それがヤパンターク

街が独特の雰囲気につつまれて「日本のどこにもない日本」が展開されています。日本の伝統文化を愛する博識な趣味人も、コスプレでなりきりのサブカルチャーファンも、そうでない人も。皆さん自由に楽しんでいます。形はどうあれ、日本文化に興味を持ってくれる人が多くいる事は、良い事に違いありません。

 

日が暮れるにつれ、人が減るどころか増えていきます。人に埋もれて芝生が見えません。
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ライン川に映る「日本の花火」

ヤパンタークのファイナルを飾るのは、23時から始まる花火。コレだけを目当てに足を運ぶ方も多くいるそうです。それもそのはずで、火薬は日本から運び、日本の花火師さんをドイツに呼んだ「正真正銘の日本の花火大会」なのです。花火が打ち上げられる度に、大歓声が沸きます。花火は、ライン川に映し出され、向かいの石造りの建物にこだまして響き渡っています。
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最後は、空が金色に。船から汽笛が鳴り響き、観客からの労いと敬意の盛大な拍手が止みませんでした。私もドイツの日本への友好を肌で感じ、日本人であることをつくづく誇らしく思った瞬間でした。

ヤパンタークが、都市をあげての参加型のお祭りに発展したのは、日本に親近感を持ってくれるドイツの方がたくさんいるおかげです。日本とドイツの友好的な関係が末永く続きますように!

 


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Yasumin
社会人一年目にして訪れたベトナムで人生が思わぬ方向へ。現在ドイツ在住。生活様式が変わっても、旅のスタイルは相変わらず。移動中のわくわく感が大好きで、休暇の全てを費やして、バックパックでアジアを周ります。自由と孤独を愛する夫が旅のパートナーです。

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