シリア難民と年越ししたら「何もなかった」理由

2016.01.30 11:12 
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新年をヨルダンにてシリア難民と一緒に過ごして気づいた、「当たり前の事実」とは?

 

「海外で年越しをする」って、一度はしてみたい憧れだったりしませんか?

自慢ではありませんが、そんな経験を3回してます、旅ライターのへむりです。

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ヨルダンの首都アンマンのローマ劇場にて

 

僕がヨルダンにいる理由

2016年の幕開けも海外!

場所は中東の国ヨルダンです。

中東と聞くと、「灼熱の年越し?」なんて想像されるかもしれません。

が、外は雪…。

そうなんです、中東と言ったって、四季はあり、ヨルダンの首都アンマンは標高が高いせいもあり、めっちゃ寒い!

そんなバカンスには程遠い場所で年越しをしてるのは何故なのか?!

 

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よく見ると雪が見えます。

 

僕がアンマンに来ている理由。それは「シリア難民の今を知る旅」をしているからです。 

そして大晦日にシリア難民の青年から「うちに来い」と誘われておうちにお邪魔してきました。

 

こうした縁が持てたのも、アンマンで活動をしているシリア支援グループ「サダーカ」のご協力があってのこと。 

サダーカとはアラビア語で「友情」の意味を持ち、2011年以降のシリアの騒乱に対してなんらかの支援をしたいという有志が発足した団体です。 

僕は、サダーカと明治学院大学が実施した東京のイベントに参加したこと、そして自身が青年海外協力隊としてシリアで活動をしていたこともあり、その活動を見学させていただきました。 

そこで仲良くなったシリア難民のうちの一人が、「うちに来い」と誘ってくれたのです。

 

ヨルダンのシリア難民の現状

難民というと「難民キャンプで生活している」イメージがありますが、ヨルダンでは、ヨルダンにいるシリア難民のうち8割が、難民キャンプの外で生活しています。僕が出会った青年もまた、3年ほど前にシリアからヨルダンに逃げてきて、ヨルダンの首都アンマンで生活しています。

 

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坂道だらけのアンマン。家賃は小さくても3万円ほどで、公務員の平均的な月収の半分近いです

 

シリア難民はヨルダン国内での就業が認められておらず、国連などからの金銭的サポートで生活していますが、そのほとんどは家賃でなくなります。ではどうしているのか?尋ねてみるのですが、彼ら自身が「どうやってるんだろう?」と言う人もいるほど謎でした。こっそり働いてるケースもあるとのことです。

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ある家庭では、子どもが屋台で豆を売って暮らしの支えをしていました

 

さて、僕を招待してくれた青年。車椅子で生活しています。シリア国内の戦闘に巻き込まれてのことだそうで、当時二十歳前、最初は自暴自棄になっていましたが、JICAやNGOの実施するワークショップ(下写真)などに参加するようになって心境が変化していったそうです。「シリアに帰ったときに、シリアをよくしていくリーダーになりたい」と、カナダから難民として来て良いという許可をもらったにもかかわらず、カナダ行きを断ったそうです。

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シリア難民が住むお家へ

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僕が招かれたのは、彼の住むマンションで、4部屋に3人ずつ住んでいて、彼らは皆、半身不随で車椅子で生活していました。サポートスタッフとして、4人の看護師や理学療法士が、交代で働いています。

海外で働く篤志家のシリア人が、家賃や器具、スタッフの給料などを用意しているらしいです。

 

そんな話を聞きながら、自分にとっては懐かしいシリアを感じる時間を過ごしてると、窓を揺らす風と雨の音。来る時も降っていた雨が勢いを増してきました。

暗くなってきたし、「そろそろ帰るね」と言ったら、「何言ってるんだ。雨だから帰れないよ。もう暗いし。ベッドがあるから泊まっていきな」と全員から声をかけられました。

そして、今日は大晦日。イスラム教の年越しは、何があるかご存知でしょうか?

 

ふつうの一日を終えるように年越し

モールには、サンタのティラノサウルスがいたりしますが…。

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正解は「何もない」です。

西暦はキリスト教の暦。イスラムにはヒジュラ暦という、月の満ち欠けを元にした暦があるのです。

彼らが祝うのは、イスラム暦の新年と、9月のラマダンが終わった後。西暦の新年はただの平日です。

 

というわけで、いたって普通の1日を終えるように、年越しを致しました。

とはいえ、シリア難民の人たちと一緒に過ごしたあたりに、「シリア難民の人たちのために何かしたい!」と思う僕の一年の計があるような気がします。

 

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この記事でシリア難民の人たちの顔写真を入れないようにしているのは、彼らの家族がまだシリア国内にいて、顔が公になるとよくないケースがあるからです。

 

1月1日は世界共通の新年ではない

改めて、1月1日は「西暦の新年」であって、「世界共通の新年」ではないという、ごく当たり前の事実に気付かせてもらったように思います。 

 

さて、皆さんはどんな「一年の計」をお過ごしになりましたでしょうか? 

そして、早いもので2016年も一ヶ月が過ぎました。 

 

僕はここから、トルコ、ドイツ、スウェーデンのシリア難民の人たちに話を聞きながら旅を続けます。 

「僕の見たシリア難民の人たち」を紹介していきます!

 




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へむり
生まれも育ちも大阪人なのに、よく関空で止められる。留学でイギリスに、NGOでフィリピンに、青年海外協力隊としてシリアに、と訪れていくうちに、日本の「普通」に馴染めなくなっているのに、なぜかキャリアセミナーの講師を各地でしている。2015年夏より、協力隊でガーナに行った彼女に会いに行き、そのままアフリカと中東を周る旅へ。 サイト:idea journey〜 世界の「生き方」「働き方」を伝える旅

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