ヒマラヤのシェルパ族にみそ汁を作って食べてもらった

2014.04.15 07:00 
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世界各地で味噌汁を振る舞う様子をレポートするMISO SOUP IN THE WORLDの6回目はネパールから。世界の屋根・ヒマラヤ山脈の登山中、シェルパ族のおじさんに味噌汁食べてもらいました。

 

ヒマラヤ登山に欠かせないシェルパ族

こんにちは〜!毎度、味噌汁を世界で作り続けるmiaです。今私は、ネパールに来ています!5416m地点を自らの足で歩いて通過するという、アンナプルナ山道トレッキング(こちらのサイトが詳しいです)22日間コースの道中で味噌汁を振る舞ってきました。
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今回、味噌汁を作った人は、シェルパ民族のソナンさんです。
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シェルパ民族と言えば、登山好きならご存じの方も多いはず。ヒマラヤ山脈エベレストに何度も登頂している少数民族です。しかしガイドやポーターとして雇われて登頂しているため、個人の実績は知られることは少なく、さらには雪山登山という危険な状況下にいるため、命を落とすケースも希ではありません。そんなシェルパ民族なしではヒマラヤ登山は成立しないと言われるほど、世界の登山家が彼らを頼っているところが大きいのです。Wikipedia参照。

 

天空の村のロッジで働くおじさん

ソナンさんに味噌汁を振る舞う場所は、ヒマラヤ山脈登山道、アッパーピサン地点にあるロッジです。そこはまるで天空の村。3300m地点にあります。
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石を巧みに使った家々と、強風ではためく色とりどりの旗が印象的です。
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村の真ん中にあり多くの通行人が回していく「マニ車」。
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回すと回した分だけ経を唱えたことになるらしいです。
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ソナンさんと私は、そのマニ車の麓にあるロッジ、その名も「ヤック&イエティ」で出会いました。
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ソナンさんは、この小さなロッジを経営する80歳近い老夫婦を手助けするため、コック経験を活かし、スタッフとして働いています。奥の二人が経営者の老夫婦。6000m級の山々を窓から眺めながら、朝から晩まで念仏を唱えています。
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窓から見える絶景
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特におばあちゃんの方は、どんな時でも暇さえあれば念仏を唱えていました。
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ソナンさんはかつて、エベレスト地域で登山チームのコックとして働いていたそうです。何度も5000m級の山を登り、ベースキャンプで登山家のために料理を作ってきました。その経験を活かしたソナンさんの料理は、登山家に喜ばれるような、栄養価が高く体が温まるものばかりです。

 

ネパール料理とヒマラヤ料理

さて、MISO SOUP IN THE WORLDでは、「その土地にあった味噌汁を作ろう」という心意気から、毎回、その土地の料理をご紹介しています。ソナンさんが作ってくれたものも含め、ネパール料理とヒマラヤ料理をいくつかご紹介しましょう!

 

ネパール料理を代表するのが「ダルバット」。「ダル」はヒヨコ豆のスープで「バット」は米の意。副菜としてカレーと、キムチのような漬け物が付きます。お隣インド料理の影響を受けています。ダルバットはおかわり自由なため、登山家たちに人気があります。写真はソナンさん作。
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こちらはチベットから伝わった食べ物で、ネパールで広く食されている「チョーメン」と呼ばれる焼きそば。麺が手作りのものに当たればかなり味わい深い一品。
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同じくチベットから伝わる「モモ」。要は餃子です。説明するまでもなく美味しいです。写真は蒸しモモですが、他にも揚げ、焼き、があります。
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こちらもチベットから伝わる「センドック」。手打ち麺の素朴さが、岩手県の「ひっつみ汁」を思わせます。体の芯から温まります。
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米あるいは雑穀を発酵させて作る「チャン」。日本のどぶろくのような味で大変美味しかったです。
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チャンの製造工程
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引き続き、チベットより伝わる「チベタンブレッド」。シンプルで高カロリーな揚げパンです。注文すると、生地をこねるところから始まります。
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ヒマラヤの高所に暮らす人々に食されているのが、「チャンパ」。お湯と、熱したミルク、バターと、麦焦がし粉を混ぜたもの。これさえ食べればエネルギーがみなぎります。高山で暮らす人々の知恵が入っている食べ物です。19

 

ネパール料理といっても、エリアによってチベットの影響を受けたり、インドの影響を受けたり……違いがあります。チベットから伝わる食べ物は、モモなど、私たち日本人にもなじみがあるものが多いです。ちなみに、シェルパ民族の食事はチベットと近いそうです。ソナンさんにも味噌汁が受け入れられるかも!?期待が高まります。

 

薪で味噌汁作り開始!

ヒマラヤを訪れた者として、ヒマラヤ登山支援を行うソナンさんに敬意を込めて作ります。

今回はキャベツどっさりの味噌汁にします。ソナンさんのロッジは高所にあるため、昨年収穫したキャベツを蔵で低温保存しておいたものを食べるそうです。せっかくなので、ソナンさんに私が標高の低い村で手に入れたシャキシャキのキャベツを食べてもらいましょう。
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貴重な薪の火でじっくり野菜を煮ます。キャベツの甘~い匂いがしてきます。
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最後に味噌を入れ、味噌を入れてからは煮立てずに火からおろします。
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出来ました!標高3300mで作ったキャベツどっさり味噌汁。薪の火加減が良かったのでしょう。野菜のうまみが出ていました。
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ソナンさん、やはりプロの料理人です。臭いをかいだり、質問をしたり、終いにはおかわりもしたりと、味噌に興味を持ってくれました。つたない英語で「大豆から作ったんだ……消化に良いんだ……プロテインも入っているから登山食にいいね!」と言ってくれました。
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「日本人とはいい思い出ばかり」

ソナンさんはかつて、日本人登山家におにぎりを作ってもらった経験があるそうで、今回2度目の日本食らしいです。「登山食にぴったり」とおにぎりのことも嬉しそうに話してくれました。

いわく、「日本人とはいい思い出」ばかりだそうです。「日本人はシャイだけれど、本当に礼儀正しくて大好き」と言ってくれました。素直に嬉しい気持ちになりました。

私のような観光客が山に来ることが出来るのは、ソナンさんのような支援者がいてこそ。薪を使って温かい料理を作り、宿を提供してくれることを、当たり前と思ってはいけないと思いました。ソナンさんのロッジで十分精気を養った後、残りのトレッキング行程に挑みました。

 

その後のトレッキングで撮った標高5416m付近の写真DSC_8360

 

文・写真:mia

 

 

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mia
カナダの大学を卒業後、なぜか秋葉原のバナナ屋さんで怒濤のネットショッピング運営を担当。自らの運命により再び世界へ。味噌汁を振る舞うおもてなしの旅をしながらデッカくなりたい! ブログ:味噌玉世界旅 Take a Scoop of Miso with You

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