photo by jnissa
みそ汁といえば、「MISO-SOUP」として海外でもおなじみの日本を代表する食べ物である。そんなみそ汁を食文化の全く異なるモンゴル人が食べたら……!?
こんにちは!2013年6月から世界一周をしているMiaです。わたしの旅の目的は「世界中の人にみそ汁を食べてもらうこと」です。
越後長岡味噌醸造たちばな本舗の味噌玉(お味噌には欠かせない発酵した 大豆を玉にしたもの)と煮干しが入っています。
滝川クリステルの「お・も・て・な・し」ではないのですが、味噌汁を飲んだ時のあのホッとする気持ちを世界の人に味わってもらいたいのです!写真はゲストハウスで知り合ったフランス人にみそ汁を振る舞うの図。
今回はモンゴルでみそ汁を振る舞った時のことをレポートします。
みそ汁を食べてもらったのは、首都ウランバートルに住んでいるこの二人。彼らとはモンゴル行きの長距離電車の中で知り合いました。夫婦みたいだけど夫婦じゃない。おばちゃんはやり手の行商人で、男はいつもおばちゃんの商売道具を運んでいるという不思議な関係の二人。
おばちゃんの家は、鉄筋コンクリート造りのトイレもお風呂も電気コンロもある快適さ。1日2ドル未満で暮らす貧困層が4割を占めるモンゴルにおいて、間違いなくおばちゃんは富裕層に入るのだと思います。写真はウランバートルの町並み。
photo by Honza Soukup
私が味噌汁を振る舞う時、食材のリサーチも兼ねて、まずはその土地の食文化を勉強します。モンゴル人が食べるものそれは……肉と乳と小麦です。
乳から作られる乳製品の種類は多岐にわたります。ヨーグルト、バター、チーズはもちろん、バターになりかけのクリーム、チーズを乾燥させたものなど、日本人の発想にはない食材も多いです。
小麦の麺と肉、パン、それに付けるクリーム。毎日の食事は100メートル離れた隣の家(写真は遊牧民が使用している伝統的な移動式住居・ゲル)に行っても、二件隣に行っても変わりません。
市場の精肉売り場。断然ラム肉が主流で、魚は隣国やヨーロッパで生産された缶詰のみ。野菜も売られていますが、葉もの野菜や果実は大概中国かロシア産です。
レストランのメニュー小麦や肉を使ったものがほとんど。奥がラム肉と小麦の麺を炒めたもの。手前がラム肉スープ小麦の麺入り。
悩んだ末、具材はジャガイモとタマネギに決めました。炒め物にちょっと入っているタマネギ、よく付け合わせについてくるベークドポテトなど、今まで食べたモンゴル料理を参考にしました。
そしてこれがなくてははじまらない!味噌は米所新潟県で新潟産の米麹と大豆を使用し、昔ながらの製法で作られたこだわりの逸品。
二人の反応は上々!彼らは魚を食べないので煮干しのダシが不安でしたが、
みそ汁の香りを楽しむように、味わってくれていました。
こんなにも味噌汁を気に入ってくれたなんて感激です。そこでふと考えました。モンゴル人は物が溢れる都会でもなぜラム肉ばかり食べるのか。もしかしたら肉しか食べた事がないから他の食べ物は発想にないのでは!?
日本で学生時代を過ごしたというモンゴル人の青年に「日本食で好きなものは?」と聞いた時のこと。くだけた関西弁で彼は答えました。
モンゴル人の肉食文化は想像以上に根強いようです。
文・写真:Mia
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