イスラエル人に脅されつつも訪れたパレスチナ自治区のベツレヘムで私が見たもの

2016.09.29 07:00 
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「バスが爆発する」とイスラエル人に言われつつもバスで向かった、パレスチナ自治区(パレスチナ自治政府)のベツレヘム。イスラエル・エルサレムからバスで1時間のベツレヘムでは、生誕教会に行くなどの観光をしてきました。

 

イスラエルの首都エルサレムからバスで1時間のベツレヘム

こんにちは、めとめです!今回はパレスチナ自治区にあるベツレヘムについてご紹介します。

イスラエルの人に「パレスチナ自治区・ベツレヘムに行く」という話をすると…

 

「帰りの空港でカメラのチェックされてパレスチナ自治区の写真があったら出国できないぞ!」「バスがよく爆発するぞ!」

 

とか、悪い感じの噂を色々を教えてもらいました。そんな悪名高い(?)パレスチナ自治区のベツレヘムとは、一体どんなところなのでしょうか。

 

パレスチナ自治区・ベツレヘム

 

ベツレヘムは、パレスチナ自治区ベツレヘム県の政庁所在地であり、パレスチナのヨルダン川西岸地区中央に位置する。人口約2万5千人。経済は主に観光で成り立っている。ヘブライ語聖書ではダビデの町とされ、新約聖書ではイエス・キリストの生誕地とされており、世界最古のキリスト教共同体が存在した。現在、ベツレヘムはパレスチナ自治政府が治めている。Wikipedia「ベツレヘム」参照。

アクセス:ベツレヘムはイスラエルの首都エルサレムからバスで約1時間ほどで到着します。バスはARAB DAILY BUSというのがイスラエルのダマスカス門のあたりから出ていて、その21番バスに乗るとベツレヘムまで行くことができます。

 

パレスチナ自治区(パレスチナ自治政府)についてちょっとおさらい

パレスチナ自治政府(National Authority)は、ヨルダン川西岸地区およびガザ地区に存在したパレスチナ人による自治機関。1994年に設立された。パレスチナ国と国号を定め、136の国に承認されているが、日本国政府は承認していない。三重県ほどの面積を持つ。外務省HP「パレスチナ自治政府(Palestinian Authority)」 、Wikipedia「パレスチナ自治政府」参照。

 

いざ、パレスチナ自治区のベツレヘムへ

ボロボロのバスなのかと思いきや、案外快適な感じのバスがやってきました。車窓を流れる景色を見ながらベツレヘムに向かいます。結構たくさんの人が乗っていました。
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ベツレヘムに近づくにつれて、物資を運ぶUN(国際連合)の車がチラホラと見えてきました。道は段々と汚くなってきたりと、街全体がイスラエルと比べて貧しくも見えました。

 

イスラエル人曰く「よく爆発する」イスラエルのバスですが、爆発することなく無事ベツレヘムに到着しました!
DSC_0768

 

パレスチナ自治区・ベツレヘムの街の様子

ベツレヘムの街はこんな感じです。アラビア語表記しか見かけません。
DSC_0763

 

なんだか思っていたよりも綺麗な街だな、というのが正直な感想です。
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ベツレヘムの観光地、聖誕教会へ

ベツレヘムには観光地が幾つかあります。中でも一番有名なのが、聖誕教会と呼ばれる、イエス・キリストが生まれた場所です。紆余曲折を経て2012年に世界遺産に登録され、パレスチナ初の世界遺産となりました。

 

降誕教会(聖誕教会/Church of the Nativity)は、パレスチナベツレヘム県ベツレヘムに位置するキリスト教の教会。2012年に国際連合教育科学文化機関により世界遺産(危機遺産)に登録された。クリスマスになると、大勢の観光客が訪れる場所でもある。Wikipedia「降誕教会」参照。

 

さっそく聖誕教会に向かうのですが、道に迷ってしまいました。困っているとパレスチナ人の親子が登場し、道を尋ねると「こっちだよ、ついてきて!」と、聖誕教会の近くまで送り届けてくれました。
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パレスチナは分離壁と呼ばれる高い壁で外界との接触を完全に切られています。そのため外国人と触れ合う機会が少ないからか、かなり話すのが恥ずかしそうでしたが、思っていた以上に優しかったです。ベツレヘムの街の人たちは手を振ってくれたり「ハロー」と英語で話しかけてくれたり、もっと怖いところだと思ってましたが、何やらそうでもなさそうでした。

 

そしてベツレヘムの聖誕教会に到着しました。
DSC_0770

 

ベツレヘムの世界遺産「聖誕教会」の中へ

驚くほど小さな入り口を通って中に入ります。この聖誕教会が立っている場所こそが、イエス・キリストが生まれたとされる馬小屋がかつてあった場所だそうです。
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中も美しい造りです。信者の方々がたくさんいました。
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だだっ広い広場のような場所を抜けるとイエスの生まれた洞窟への入り口にたどり着きます。
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そしてついにイエス・キリストが生まれたとされる地下の洞窟に向かって進みます。この星の印のある場所でイエスは生まれたとされています。信者の方々は頭をこの星の印に押し付けて熱心に祈っていました。
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この星は、「イエス誕生の知らせを聞いた東方の3人の博士が、星に導かれてベツレヘムにやってきた」という言い伝えに登場する、ベツレヘムの星をモチーフにして作られています。

 

ここから地上に上がると聖カテリーナ教会に続いていました。パイプオルガンの音にしばし耳を傾けながら休憩してからベツレヘムを去ることにしました。
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パレスチナ自治区のベツレヘムは、噂通りの怖いところなのか

ベツレヘムからの帰り道。エルサレム行きのバス停がどこかわからずキョロキョロと歩いていたら、小さなバスを発見。「エルサレムに行きたい」と伝えると「早く乗って!」とのこと。

とりあえず急いで乗ると急発進し、ちょっと走って、なぜか急停車。そしてこう言うのです「前のバスに乗るとエルサレムに帰れるぞ!」と。

 

…私が別のバスに間に合うように、わざわざ別のバス停まで乗せて行ってくれるというパレスチナ人の優しい一面に出会うこともできたのです。
DSC_0787

 

報道では「怖いところ」というイメージしかなかったパレスチナ自治区。ベツレヘムに行ってみると、確かに貧しさはあるものの、ちょっと思ってたのとは違う一面が垣間見られました。

イスラエルの首都エルサレムからバスで約1時間の距離なので、ぜひベツレヘムにも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

 

 


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めとめ

めとめ

昔から暇を見つけてはすぐどこかに行ってしまう癖のある、2児の母。子供がいたって旅はやめられない!ときに食べたかったものや行きたかった場所を諦め、ときに病院に走り、ときに感動を共有して、ときに大いに笑う。子連れバックパッカーも悪くないもんです。

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