オーストラリア・レンマークのシトラス農園でワーキングホリデーを初めて4ヶ月。冬に入りライム収穫シーズンが終了したこの地で、僕が命じられたのはマンダリンオレンジのピッキングでした。果たしてライムと比べて稼げるのか…?マンダリンピッキングの光と闇に迫ります。
オーストラリア南部の冬は寒い
こんにちは!「オーストラリア出稼人」の植竹智裕(うえたけともひろ)です。現在は南部のレンマークという地方都市のシトラス農園で農民として働いています。(連載「オーストラリアのワーホリは稼げるのか?」バックナンバーはこちら)
日本とは間逆でどんどん冬になっていくオーストラリア。朝の着替えとシャワーを浴びた後は地獄です。ある日の朝の気温はまさかのマイナス1度。
季節が逆なのは知っていましたがここまで寒いとは……。
ライムの時期が去り、マンダリンピッキングが始まる
南半球のオーストラリアはこれからが冬本番、マンダリンのシーズン到来です!今回僕達が任されたのは、マンダリンオレンジのピッキングです。
マンダリンオレンジはミカン属の柑橘類。常緑低木で白い花をつけ、秋から冬に食用となる果実をつける。果皮が薄く手でむくことができるのが特徴である(Wikipediaより引用)
…簡単に言ってしまえば、日本の一般的なみかんの仲間です。
労働者にとってのマンダリンのメリット
1 一箱あたりの報酬が高い
1箱あたりの給料は95ドル(約7427円)です。ちなみにライムの時は85ドルでした。ちょっとだけ給料アップ!
2 果物のサイズがデカい(時々)
何と言ってもこれに尽きます。小さいものはライムより遥かに小さいですが、運が良ければこんな肉まんサイズのマンダリンに出会う事も出来ます。大きい果物ばかりの木に巡り合えれば、早く1箱作れます。
しかし、そうそう美味しい話ではありませんでした。実はデメリットも沢山あったのです。
労働者にとってのマンダリンのデメリット
1 皮が柔らか過ぎる
ライムはただ手で掴んで引っ張るだけでよかったのですが、マンダリンはみかん同様、皮が柔らかいのでハサミを使わなければなりません。よって時間もかかりますし、傷を付けては売り物にならないので神経も使います。
ちなみに引っ張るとこうなります。こうなったら売り物にならないので、そっと持ち帰って非常食にしています。(証拠隠滅)なによりもったいないですしね。とても甘くて美味しいです。
2 木がやたらとデカい
ライムの木が大きくても2メートルくらいだったのに対してこちらは余裕の3メートル超え。しかも獲りづらそうな高いところに限って大きな果物がゴロゴロ付いています。
3 摘み残せない
ライムの時は木と果物が同じ色だから「見分けづらい」と愚痴をこぼしていたのですが、マンダリンはどこにいくつ果物がなっているか一発で分かります。果物が残っていたらすぐに分かってしまうので獲りづらい場所だとしても時間をかけてでも獲らないとボスに怒られてしまいます。
マンダリンピッキングはライムより大変だった
結局、稼ぎが増えるどころか、6時間かけて1箱作るのがやっとでした。他のファームで働く仲間の中には4時間で1箱作る猛者も居るようですがまだそのステージには程遠い……。
現在同じファームで働いているのは他に2組(フランス人2人組とイギリス人・カナダ人のカップル)。彼らは2人1組で作業するのに対し、僕は単独作業なので、単純に考えても彼らは僕の2倍の速さで1箱を作り上げます。
早く終えた後に毎日手伝いに来てくれるのですが、それが申し訳無くて気まずい!その上、彼らは手が届くところから摘むので、次の日は手の届きにくいところからスタートする羽目になるという悪循環…。
かつて誰よりも速くライムを摘んでいた栄光の時代も、遠い昔のように感じられます。完全に形勢逆転…。
出稼ぎ開始から4ヶ月(ビザ申請に必要な労働日数満了まであと10日)
さて、3月の頭から働き始め、2年目のビザの申請に必要な労働日数(88日)満了まであと10日になりました!長かったようで短かった…ようで、長かったです。
ライムからマンダリンへと収穫する果物の種類は変わりましたが、引き続き、どうにか…、楽しみながら……、稼ぎたいと思います!
※記事の至る所に愚痴を散りばめてしまった事をお詫び申し上げます(笑)
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