ミクロネシア連邦って国があるんだ…。超マイナーなオセアニアの島国でガイド付きトレッキングに参加した私を待ち受けていたのは予想もしなかったサバイバル体験でした。
カセレーリエ(こんにちは!)
カセレーリエ!ヒマワリ侍です。
「カセレーリエ」とはミクロネシア連邦(ポンペイ島)のあいさつです。ハワイでいう「アロハ」みたいなもんでしょうか?困ったらカセレーリエと言っておけば何とかなるようです!
洗剤の名前もカセレーリエ(地域によってはカセレーリア)でした。
というわけで、今回も引き続きミクロネシア連邦・ポンペイ島に行った時のお話です。
ミクロネシア連邦は、太平洋のミクロネシア地域に位置するオセアニアの国家。第一次世界大戦以降、日本の管理下に置かれ、1920年には日本の「委任統治領南洋諸島」として南洋庁の下に置かれた。1986年にアメリカから独立。首都は、ポンペイ島のパリキール(Wikipediaより引用)。
※前回までの記事は下記をご覧ください!
-ミクロネシア連邦-ブラジャーを「チチバンド」と呼ぶ謎の島国
-ミクロネシア連邦-戦車とビンゴとパーティーナイト
普通の登山のはずだった…
登山が好きな私のために、現地に赴任中の友人Tはとっておきのプランを用意してくれました。それは、ミクロネシア連邦最高峰ナナラウト山に登るというもの。
ポンペイ島の最高峰は島のほぼ中央に位置する標高798mのナナラウト山(Nahnalaud、大きな山の意)で、ミクロネシア連邦の最高峰でもあるWikipediaより引用
最高峰といっても標高は約800m、そうあなどっていた私は愚かでした。
現れたガイドは現地の「ハンター集団」
参加者は、ミクロネシアに留学していた日本人女子大生、T、私の3名。当初は現地の人(Tの知人の親戚)をガイドに雇い、一泊二日で登山だ!と聞いていました。
しかし、当日集合場所に現れたのは男3人と犬5匹。男たちは狩りをするつもりで銃も持参。犬は猟犬。もはやガイドではなくハンター集団。ガイド同行トレッキングのはずが、狩りに同行する日本人という図式になっていたのでした。企画者であるTもびっくりしていました。
こうして、想定を遥かに超えたリアル「山賊ダイアリー」が始まりました。
いざ「山賊ダイアリー」の世界へ
こんなものがありました。サ、サバイバルな雰囲気……(誰かが作った雨除けだそうです)。
途中には川もあり、ハンター軍団が犬を放りこんで泳がせていました。
ジャングルの中に「ムロイさん」?
ハンターたちはハトを次々とゲットしていきます。このハトは現地で「ムロイ」と呼ばれており、室井?と思い笑ってしまいました。麓のマーケットではけっこう高く売れるらしく、ハンターたちはリュックからムロイの羽がはみ出すほど詰め込んで喜んでいました。
男たちは鹿のハンティングも行っていました(ゲットには至りませんでしたが)。動きが早すぎて何も見えなかったのですが、足音等を聞き分けて、3人と犬5匹で連携を取り、鹿を追い込んだり攻撃をしたりしていたようです。
ハンター集団にムロイさんをごちそうになる
ハンター集団、料理の手際もなかなかでした。以下が今回の夕食の段取りです。
1.川で水をくみ、川エビをとる
海外の川の水って、お腹を壊すかと思っていましたが・・・普通においしい水でした。
川には極太ウナギを見ることも。ミクロネシア連邦では、ウナギは聖なる生き物として扱われています。「日本では喜んで食べる」と言うと、「ありえん!!」という反応が。
2.火をおこし、米を炊きます。
3.鍋でインスタントラーメンを作り、川エビを投入します。
5.炊けたご飯をバナナの葉に盛り付けます。手前に白く写っている茎はしゃもじとして使います。
ムロイ、めっちゃ濃厚な味がしておいしい!!新鮮だからなのか、ムロイだからなのか……。ムロイ、偉大!!
この日は大きな岩の下で、ヤシやバナナの葉を敷いて寝ました。夜は少し冷えました。もちろん満天の星空!
翌日の朝食は、残っていた米とラーメンの汁。米はバナナの葉に包んで保存していました。
無事登山成功!
ジャングルをかき分け頂上へ……道なんか何もありません。彼らの方向感覚はどうなっているのだろう?長年の経験なのでしょうか。頂上へ着くと、最高地点のマークがあるのみ。
景色はとてもよかったのですが、ハンターたちとのサバイバルな一夜が印象的過ぎて……でもこの後、無事に下山したときの達成感はすごかったです。
ミクロネシアン・ハンターに感銘
サンダルや巻きスカートといった、登山に不向きな格好でジャングルの中を駆けずり回るハンター集団。彼らはバナナの葉を食器やじゅうたんにしたり、木の皮は下山後に煮出してお茶にしたりと、自然を上手に利用していました。モノに頼るのではなく、知恵を使って暮らしているのです。いろいろ考えさせられた登山でした。
嬉しい想定外
ガイドが1人来ると聞いていたのに、ハンター3人、そして猟犬5匹が登場するという衝撃から始まったナナラウト登山。
ムロイの美味しさにも度肝を抜かれまくりましたが、ここだけの話、お腹の調子がとってもよくなったのです。これは嬉しい想定外。普段便秘気味なのに……。自然な排便が、自然の中で訪れました。素晴らしい……これが自然の力なのでしょうか。本気の山籠もりは、どんなオーガニックの製品よりも身体に優しいのかも……?
ヒマワリ侍
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