フィリピンと言えば常夏の楽園!海!ビーチ!リゾート!そう思い浮かべる人がほとんどではないでしょうか?しかし、フィリピンは言葉も文化もハロハロ(現地の言葉で「ごちゃまぜ」の意)の国。日本ではありえない光景に出会うことができます!今回、フィリピンのサガダにある「崖に吊るされた棺桶」という珍スポットに行ってきました。
はじめまして!青年海外協力隊としてフィリピンの田舎町で活動中のアオノトモカです。「崖に吊るされた棺桶」こと「ハンギング(吊るされた)コフィン(棺桶)」はルソン島北部コルディエラ地方にあります。
ふたつの印のあたりがコルディエラ地方。まるで日本を彷彿とさせる、美しい山岳地帯です。まずは、バギオ(下)から、サガダ(上)という街へ向かいます。
より大きな地図で バギオ→サガダ を表示
バギオのバスターミナルにはフィリピン名物派手派手ジプニー(庶民の足である乗り合いバス)がたくさん!
バスターミナルの時刻表。出発時間と行き先が並んでいます。
サガダは日本人や他のアジア人観光客にはあまり知られていませんが、欧米のバックパッカーには人気の観光地。バスには数人の欧米バックパッカーが乗っていました。
バギオの町を出るとすぐに山道。山きれー!!
(1時間経過)ずっと、山。日本みたいです。
(2時間経過)やっぱり、山。ここがフィリピンだということを忘れます。
(3時間経過)トイレ休憩。ここがフィリピンだということを思い出させてくれる光景に出会いました。山の上でも、フィリピン人は全力で洗濯物を干します。カラフルできれい。
(4時間経過)そして……山。
(5時間経過)相変わらずの山……ですが、棚田や棚田状の畑がそこら中にあります。
(6時間経過)トイレ休憩。ちなみにフィリピンではトイレのことをComfort Room(略してCR)と呼びます。
コルディエラ地方は野菜がたくさん採れることで有名です。他の地域では暑すぎて育たない白菜やブロッコリーも、涼しい山岳地帯であるここでは育てる事ができます。ベジタブル天国!私の住む地域では、野菜が高くあまり野菜を食べる習慣がないため、羨ましい限りです……。
そして、バギオ出発から7時間……やっとサガダに到着!!ちなみに、7時間ずっと山道です。いろは坂で吐く人は、覚悟を決めてから来た方が良いでしょう。
ここで先にサガダ入りしていた友達と合流。とりあえず今夜の宿(サガダゲストハウス)を確保!
ツイン1部屋500ペソ(約1200円)。簡素ですがきれいです。毛布もあるし、ホットシャワーも出ます!これ、重要です。なぜならコルディエラ地方は標高が高いため、フィリピンとは思えない程寒いのです。
さて、7時間のバス移動で足がむくみ過ぎてゾウの足みたいになっていますが、「崖に吊るされた棺桶」はゲストハウスから徒歩圏内ということで、早速出発しました。
いきなり、墓。しかし、これはハングされていない!私が見たいのは、ハングされてるヤーツーなのです。
墓を越えて、鬱蒼とした山道へ入ります。
あ!ハンギングコフィンが遥か遠くに見えました!むくんだゾウの足でここまで行くのかと思うと、ちょっとゾッとしますね!(でも、いく。)
ひたすら山道を歩きます。
ジャングルです。私たち以外に観光客がなぜかいないのが不安です。
そしてついに……!!ハンギングコフィンです!!
完全にハングされてます。なぜか椅子も一緒に吊るされているのですが……一体何のためなんでしょうか?
この棺を吊るす行為は、サガダの少数民族により行われていた古い習慣で、死者をより天国に近づけるためだそうです。1986年に棺が吊るされたのを最後に、現在ではこの習慣は行われていません。
ハンギングコフィンはちょっとした現代アートのような不思議な光景でした。
文・写真:アオノトモカ
fbページ:青年海外協力隊日記by冒険女子
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