スイスの○○の家に3日間ホームステイしてきた

2014.01.11 09:00 
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海外に出ると、さまざまなカルチャーショックを受けることになりますが、今回はゲイの家に3日間ホームステイし、彼らの生活や考え方を学んできました。

 

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はじめまして。大学を1年間休学し、世界一周をしているきづきと申します。予め断っておきますが、僕はストレートです。今回はスイスのルツェルンにやってきました。
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カウチサーフィンとは?

まずはじめに、カウチサーフィンについて紹介したいと思います。カウチサーフィンとは、海外旅行などをする人が他人の家に宿泊させてもらうーーカウチ(ソファ)をサーフ(サーフィン)させてもらうーーというホームステイマッイングサイトです。日本語でのサービスが開始されていないため、 日本ではまだまだ知らない人は多いようですが、バックパッカーにとってヨーロッパなどの物価の高い国に行く場合に、利用価値の高いSNSであると言えます。
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ゲイの家に泊まる事に不安はあった

今回、ルツェルンでサーフ先を探したところ、返事があったのは一件。カウチサーフィンを利用するに当たって気をつけるべきポイントは2つあり、1つはプロフィールをよく読 むこと。もう1つはリファレンス(評価)を見ることです。

 

今回の相手のプロフィールを読むと、ゲイであることがわかりました。当然、ゲイと二人きりにな ることを考えると不安が心をよぎりましたが、リファレンスを読む限りでは、ネガティブな評価を受けてはいません(もちろん全員男からの評価ですが……)しかし、「ゲイに悪い奴はいない」と友人から聞かされていたことを思い出し、勇気を出して今回のサーフ先を決定しました。

 

「大丈夫、君を襲ったりすることは絶対にない」

ルツェルンはスイス中部のルツェルン湖畔に位置するスイス有数の観光都市です。
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ルツェルン市内から少し離れた公園で彼と待ち合わせをしました。
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彼から連絡が!こういう時にケータイがあると便利です。イギリス留学中に使っていたものがいかされます。
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仕事が長引いているため、カフェで待っててくれとのこと。
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川が見える落ち着いたカフェですが、落ち着かない気分で待っていると……
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彼が登場。あらかじめ、お互いの身なりを連絡しあっていたので、すぐわかりました。というのも、彼はスキンヘッドです。出会った瞬間、彼は普通の男性らしい様子でなんだか拍子抜けでした。
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彼はルツェルンで生まれて以来約40年間、ここの街にいるそうです。僕は自分はゲイではなく、ストレートであるということを伝えました。このことは事前に伝えていましたが、念を押すように話すと、「大丈夫、君を襲ったりすることは絶対にないし、今まで何人ものストレートの男性も受け入れてきてるからね」とのことで、ひとまずは安心。

 

一緒に市内観光へ

軽く話したあとは、ルツェルン観光へ。 まずはルツェルンで一番有名なカペル橋へ。

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ヨーロッパで一番古い木造の橋として有名です。
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川周辺にはたくさんの白鳥が、観光客がくれる餌を狙ってます。
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次は市内散策。
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スイスは水道水だけではなく、こういった噴水から出る水も安全に飲めるそうです。
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雨でも絵になるヨーロッパらしい雰囲気。
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ホストがガイドの役割を果たしてくれるため、歴史や建物について細部まで情報を得ることができます。また、効率よくポイントを回ることができ、 地元民だから知っている場所に連れて行ってくれます。これは、カウチサーフィン利用の大きなメリットと言えます。

 

いよいよ家へ。テーブルの上には……

観光をほどほどに終え、ホストの家に案内されました。想像以上に立派なマンション……
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そして中は想像以上の綺麗さ。どれもが綺麗に整頓されていました。ゲイはきれい好きが多いのか?と聞いたところ、「そうかもしれないが僕はただ単純にきれい好きなだけさ」とのこと。そして、リビングのローテーブルにはゲイマガジンが3冊綺麗に並べてあり、ホストがゲイであることを改めて思い知らされました。
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ホストが夕食を作ってくれるそうです!
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今日の夕食はスイス郷土料理、Röschti mit Blut und Leberwurstというもの。日本語でじゃがいものパンケーキとレバーのソーセージです。
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こちらがレバーのソーセージ。
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あっという間に完成!
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肝臓のソーセージはこのようにばらばらにほぐして食べるのが一般的だそうです。味は普通のソーセージとは全くの別物で、とにかく濃く、身がぎっしりつまっていました。
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「キングサイズベッドあるから、一緒に寝る?」

食事中、ゲイについていろいろお話を伺いました。彼はカウチサーフィンを使って今まで40人以上もの人々と出会ってきたそうです。その中の半分以上はゲイ。なぜなら、彼はカウチサーフィンのプロフィールに自分はゲイであると書いているからです。日本では考えられないオープンマインドさですが、海外ではこれが普通なんです。

 

「僕は日本でゲイを見たことがないから、本当に日本人のゲイがいるのかどうかが不思議なんだ」そう伝えたところ、彼はゲイ同士が知り合えるSNSサイトを見せてくれました。驚くことにヨーロッパ人に負けないくらいのアジア人がそこには登録されていました。

 

食事を終え、就寝時間になったところで、ホストが言いました。「キングサイズベッドあるから、一緒に寝る?」。かなり動揺しましたが、しっかりお断りさせてもらい、 カウチソファに一人で就きました。寝る寸前にそんなやりとりがあったため、夜中は不安の中を過ごしていましたが……

 

彼がゲイになったきっかけ

何事も無く、いい匂いと 共に目覚めました。朝からこの品の数々!
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濃厚なスイス産のチーズ。
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そして一番美味しかったのがこの100%スイス産のはちみつでした。あまりの美味しさに買いに行きたいと聞いたところ、田舎の農家から買ったため無理と言われてしまいました。
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パンと一緒にいただきます。
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ホストにゲイになったきっかけを聞いてみました。彼はもともとストレートで、20歳のころまでは 女性と付き合っていたそうです。しかし、徐々に男性と関わるほうが楽しいと感じるようになっていき、そのうちゲイに目覚めたそうです。彼は僕に対して、「魅力的に思ってる」と言ったので、アジア人とヨーロッパ人の違いについて聞いてみたところ、「肌の色が綺麗で毛が薄いところが魅力だよね」と。

 

スイスの伝統料理を一緒に作ってみた

お待ちかねのディナーは、スイスの伝統料理ラクレットを一緒に作ることに。まずはじめにじゃがいもを茹でます。
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ラクレットにつかう器具。スイス人家庭には一家に一台必ずあるそうです。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

チーズを1センチ幅にスライスしていきます。
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このようにチーズをセットし、電源を入れると鉄板に熱が入ります。
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ベーコンやソーセージなどを切っておきます。
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鉄板の上にあるチーズが溶けてき始めたところで……
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茹で上がったじゃがいもを潰した上に、
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溶けたチーズを乗っけます。
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スパイスをかけてヘラからいただきます。
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二回目以降はチーズを鉄板の下にいれ、上でソーセージやベーコンを炒め、スパイスをかけていただきます。
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オープンマインドでい続けろ

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この3日間を通してホストから学んだことは、オープンマインドでい続けろということです。「アジア人は自分はゲイであることを隠す傾向があるけど、そんなのその人の精神的に良いはずがない」。そう彼は訴えます。

 

多くのアジア人にとって、ゲイに対する偏見がまだまだ根強いのは事実です。ただ、僕は実際ゲイと3日間ともにしましたが、危険な目に遭うこともなく、快適な日々を過ごすことができました。聞きそびれましたが、彼がゲイだけではなく、ストレートの人もゲストとして迎え入れる理由は、ゲイに対する偏見を払拭させるためだったりするんではないでしょうか。

あとは……毎晩の就寝時には、少し女性の気持ちを知ることができたと思います。 

 

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きづき

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社会に放り出される前に、資本主義の豚になるその前に世界を見てみたい一心で、大学を1年間休学し世界一周旅へ。旅のモチベーションは水曜どうでしょうによってすべてを保たれてます。将来の夢は一生学生でいること。

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