フランスに、街ぐるみで中世にタイムスリップするという謎のコスプレ祭りがあるというので、はりきって参加してきました。
こんにちは。バルカン半島への探検帰りの、フランス在住Harumakiです。
ところで、ヨーロッパには敵から身を守るために作られた「城」という名の要塞がたくさんあります。岡の上にある要塞（コートダジュールのオントロボー村）。
このような中世の城が現存する村では、村人がコスプレをして街ぐるみで中世にタイムスリップするという驚きの習慣があります。 ヨーロッパの中世の祭り専用サイトによると、フランスでは2013年、430箇所も開催されているではありませんか！ という訳で謎のコスプレ祭りに参加してきました。
今回は、あえて観光客がいなそうな人口900人弱の小さな村、マルジウ(Malzieu)村のコスプレ祭りに参加してきました。
マルジウ村のコスプレ祭りは5月10日、11日に行われました。 コンセプトは中世の建物が残る村で中世のコスプレをして中世の雰囲気に浸りながら村人が親交を深める、といった感じでしょうか。
祭りの主催者は村長です。村長自らコスプレ。副村長も一緒に。
肉屋、タバコ屋、パン屋などの店主も思い思いにコスプレ。こんな小さな村に衣装を売っているお店があるはずもなく、みな各自の手作り。写真は村で放牧されている牛や羊のお肉を売るお肉屋さんご夫婦。店主の頭の上に見えるのは猪で、フランスで猪は普通に食べられています。
新聞屋さんのご夫婦は、物乞いのコスプレだそうです。
お祭りはコスプレした村人のパレードでスタート。
村を守る兵士のコスプレ
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馬にだって乗っちゃいます。
罪人のコスプレをしたお兄ちゃん、観客に自分は潔白だと力説中。
猪の紋章……猪は強さの象徴なのか……？
パレードを先導する二人の間に見えるものが何かわかりますか？
布がかけられた標識です。このようにあちらこちらに現代感を排除する努力がなされています。
こんなおじいちゃんまで……似合い過ぎでしょう。もちろん村に住む普通のおじーちゃん。
風の谷のナウシカ！？ではなく、中世の女性騎士だそう。
パレード以外にも村中で催し物があります。中世の鍛冶屋や仕立屋などの職人が実演をしている風景。
火吹きの大道芸を披露する人
中世の祭りを渡り歩くプロもいるようで、この女性グループはまさにそう。 古い楽器を使って、ダンスや寸劇を披露しています。ネギを手に踊りまくっています！
食事も当時の調理法で用意されます。
ホンモノの豚の頭も……。
広場では村の歴史をベースに、当時の剣術や戦いの様子が劇となって披露されます。さっきまでパレードに参加していた村人達が黒山のようになって、見ています。
子供たちは目を輝かせ、剣のサバキに見入っていました。
村民が一丸となってタイムスリップを果たした謎のコスプレ祭りに、コスプレの原点を見た気がしました。
文・写真：Harumaki
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