イケメンのナルシスト店員をはじめ…愉快な現地人との出会いがありました!
編集部の武重です。
「社交場」と言えば「酒場」を思い浮かべる人も多いでしょう。酒の酔いが人と人を近づけてくれるものです。ところが厳格なイスラム教国家のイランでは酒が飲めません…。
カフェなどで近所の男たちが集まって、ワイワイ交流するときも、飲むのはお茶かヨーグルトです。
現地の人と気楽に交流できる、そんな場所はないかなァと思っていたとき、見つけたのが「水タバコカフェ」でした。
日本でも中東系レストランなどで見かけます。
上部のお皿に炭とタバコの葉を置いて熱し、出た煙をガラス瓶の中の水を通して吸います。リコーダーのような吸い口は使い捨てなので、衛生面は気にならないかと。
私たちが行ったのはイラン北西の街、タブリーズにあった水タバコカフェ。中に入ると…
この通り全員男。
入るなり、スッとイケメン風の店員が寄ってきます。言葉は通じないのですが、どうやら「水タバコ吸う?」と聞いてくれているようです。
水たばこをのフレーバーは分からないので「お任せ」してしまいました。
例のイケメン風の店員が吸い方をレクチャーしてくれます。かなりのナルシストで、その様子を見た他の客がずっとニヤニヤと笑っていました。
慣れないながらも、プハー、と吸ってみる(下写真手前が僕)。吸い方はしっかり吸って、吐くだけ。吸わずに放置すると火が弱まるので、淡々と吸い続けることがコツです。
どうやら甘めのフレーバーを選んでくれたようで、吸いやすい味です。
最初は夫婦ふたりで楽しんでいましたが、徐々に周りの客が絡んできます。誰ひとりとして言葉が通じませんが笑。タバコには心を開きやすくしてくれる効果があるのかもしれません。
たまたま隣にイラン人ジャーナリストがやってきました。少しだけ英語が話せたので、水タバコカフェについて聞いてみることに。
どうやら女性は来てはいけないそうですが、旅行客はオッケーとのこと。女性は自宅や公園で吸うのが一般的らしいです。
そんな話をしていると、歌手だという男がやってきて歌を歌ってくれました。
かと思えば「おれはたくさん煙を出せる」と汽車のように煙を吐き出す変な男が現れたり……。
「酔ってるの?」と聞きたくなるくらい、楽しい雰囲気でした。
帰りがけ、打ち解けた店員が、店の裏側まで見せてくれました。
これがフレーバー付きのタバコの葉。これだけ種類があるのです。
イメージとしてはカフェと言うよりも、大衆居酒屋のようでした。だれでも分け隔てなく交流してくれて、かといって酒に酔って悪く絡んでくる人もいない。
イランに行ったら、ぜひ「お気に入りの水タバコカフェ」を見つけてみてください。楽しい出会いがありますよ。
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