メキシコ・オアハカ州の先住民の言葉で「泡」を意味するとされる名前を持つ飲み物、ブプ(Bu Pu)。飲んでみると日本のあの味がしました。
お酒と音楽とおねーさん、そして美味しいものも大好きなナシオです。
「イグアナのスープ」、「ウミガメの卵」の紹介で登場したメキシコ・オアハカ州南部のフチタンの街ですが、3回にわたるフチタングルメレポートの締めくくりとしてデザート感覚で飲む事のできる泡だらけの飲み物「BuPu(ブプ)」を紹介したいと思います。
メキシコ・オアハカ州「フチタン」
フチタンはメキシコ・オアハカ州の南東に位置する街。オアハカ州で面積は4番目に広く、人口は3番目に多い。人口約75000人(2005年時点)。Wikipedia「Juchitán de Zaragoza」参照。
アクセス:オアハカより車で約4時間半。
食品以外にも鮮やかな民族衣装などを扱う露店などもあって見ているだけでも楽しいフチタン市庁舎前。
そんな飲み物を扱う露店の中で、日が暮れる頃の時間からしか営業していない露店を発見しました。飲み物を作るテーブルとお客さん用の椅子があるだけの簡素な露店です。
お店のおばさんが棒を使って何やら茶色い液体を泡立てています。
気になったのでこれは何かを尋ねると、「Bu Pu(ブプ)」と言う甘い飲み物だと教えてくれました。
何やら手の込んだ様子であるのと、開店と同時に多くのお客さんが飲んでいたので自分も注文してみました。(一杯10ペソ/約60円)
トウモロコシと水から作られた暖かい白い飲み物「アトーレ」の上に、泡立った液体をかけて出来上がりです。
横から見ると器から溢れんばかりの泡です。
この泡立った液体は黒糖やカカオなどを混ぜ合わせて作ったとのことです。ちなみに、オアハカ州の先住民であるサポテカ族の言葉で「Bu Pu(ブプ)」は「泡」という意味らしいです。
泡立てた黒糖ベースの泡と下に隠れたトウモロコシの甘い風味が残るアトーレを一緒に味わって思い出した物は…日本は山梨の銘菓「信玄餅」!
黒糖の泡が黒蜜、アトーレが何故かお餅ときな粉の風味を感じさせるので「飲む信玄餅」と個人的に命名したい気になりました。
…ところで、なぜ日が暮れる頃しか店をやっていないかを聞くと、「昼間は暑いから暖かい飲み物は売れないからね!」と、実に単純な理由が返ってきました(笑)
黄昏時に地元の人々と暖かく甘い「Bu Pu(ブプ)」を飲んでいると、皆で一緒に夕陽を見ている一体感のような気持ちの良い一日の締めくくりを迎えることが出来ました。
以上、メキシコからナシオがお伝えしました!
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