アジア最貧国の「ディズニーランド」に一人で行くとこうなる

2015.10.27 11:00 
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アジア最貧国に「ディズニーランド」!?一人で潜入した僕を待っていたのは期待を裏切らないツッコミどころ満載のテーマパークでした。え?隣の人?全く知らない人です。

 

きっかけは情報ノート

こんにちは!極貧バックパッカーの植竹智裕(うえたけともひろ)です。世界一周休止中の僕は日本で再出発と滞納していた住民税の為にせっせか働いております。

以前、ライターのきづきさんがベトナムの「ディズニーランド」ことスイティエン公園を紹介していましたが、なんと僕が訪れたバングラデシュでも「ディズニーランド」と呼ばれる国内最大級のテーマパークがありました!

 

バングラデシュとは

「南アジアにあるイスラム教徒主体の国で、首都はダッカ。世界で7番目に人口が多い国であり、都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い。かつて「黄金のベンガル」と称された豊かな地域であったが、インフラの未整備や行政の非能率から、現在はアジアの最貧国に属する」(Wikipediaより引用)

 

とある宿にあった日本語の情報ノート。1ヵ月滞在しても5人しか外国人に会わなかったマイナー国ではこうして先人が残していった情報がガイドブック替わりです。
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​そこにはなんと「何もない国バングラデシュでディズニーランドに行ってみたよ!」と書かれているじゃありませんか!首都ダッカの近郊にファンタジーキングダムなる国内最大級のテーマパークがあるのだそうです。アジア最貧国のディズニーランド……めちゃくちゃ気になる!

 

夢と現実の境目

早速、情報ノートに書いてあったバスに乗ってBaipaylという街まで。

 

普通の路線バスかと思いきややって来たのは二階建てバスでした。かつて英国領インドの一部だった名残なのでしょうか?もうこの時点で結構テンション上がっちゃいましたが…
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Baipaylは砂埃が舞い、道端の水たまりからは小便の臭いがするような場所でした。果たして本当にこんなところにファンタジーキングダムなんてあるのでしょうか?むしろ僕からしたらこの景色の方がファンタジーです。
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98パーセントの不安を胸に30分ほど歩くと……ありました!
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入場料が高い…

早速中に入ってみましょう。こちらの遊園地にはファンタジーキングダムとウォーターキングダム(プール)、ヘリテージキングダム(バングラデシュ国内の世界遺産や史跡のミニチュアパーク)の3パークがあって、3パーク共通だと700タカ(約910円)。普段の食事が一食50円くらいなのを考えるとかなり割高です。
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ちなみに当然ながらディズニーとは何の関係も無く、うつろな目をしたオリジナルキャラクターが迎えてくれます。
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ダッカの旧市街では骨と皮だけみたいなおじさんが汗だくになって働いている姿を多く見かけますが、来場客を見る限り、身なりもしっかりしていて、旧市街では見かけなかったタブレットやスマホを持っている人も目立ちました。アジア最貧国の中でもここは比較的余裕がある人が訪れる場所なのでしょう。
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カオスなお土産コーナー

入場してまず目に入ったのがお土産物屋さんです。一体どんなものが売られているのでしょうか?
中には関係無いはずのディズニーのオモチャや、
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カンナムスタイルのオモチャ(ボタン押すと音楽が流れると思われる)、
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バイクにまたがるスパイダーマン(映画ではそんなシーン無かったはず)など期待を裏切らないカオスな品揃えでした。
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一貫しないコンセプト

園内をブラブラしてみて気になるポイントがいくつもありました。まずは入ってすぐに現れる恐竜。
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別の所には謎に配置された野菜や果物。
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そして目線がイってるイモムシ。
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関係無いはずのディズニーキャラクターもふんだんに使われていました。
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そして朽ち果てかけたバスケットボールゲームもそのまま放置されていました。どうやらそんなにかっちり決まったコンセプトがある訳でもメンテナンスが行き届いている訳でも無いようです。
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もちろんアトラクションもある

飾りにツッコミ入れるだけでも十分楽しめますが、遊園地ですからもちろんアトラクションがメインです。こちらはゴーカート。電気は頭上の鉄網から各カート後部の黒いポールを通じて供給されるらしく、時折、頭上からパチパチと火花が散ります。それを見たら乗る気は起きませんでした。
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観覧車もあります。僕が入園した時には止まっていましたが帰りには動いていました。お客さんが来ないと動かないシステムのようです。エコなのか、財政的に厳しいのかは分かりません。
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アトラクション3つに挑戦してみた

どれも設備的に不安を煽るアトラクションが多いのですが、せっかく入ったからには何も乗らない訳にはいきません。厳選して3つ挑戦する事にしました。

1 ヴォルテックス・トンネル

まずは名前で選んだのがこちらのアトラクション。
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入り口にはスペースシャトルの模型が飾られていました。こんなの見たらスペースマウンテン的なアトラクションを期待してしまうのが人間の性です。
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実際に中に入ってみると、真っ暗な部屋の中に蛍光塗料で銀河や惑星が描かれていました。感想は……地味!おばけの居ないお化け屋敷のようです。あるいはもっと僕が幼ければ楽しめたのでしょうか?今となっては分かりません。
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特に驚きも感動も無く、一応「宇宙モノだったんだな」と納得して向かった出口には何故かインコの模型がありました。混乱を隠せません。
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2 ウォータースライダー

次に挑戦したのがウォータースライダーです。8月のバングラデシュは暑いのでお誂え向きの乗り物です。
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早速ひとりで挑戦してきます!
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いよいよ佳境です!僕が今まで乗った事があるウォータースタライダーって上手い事水しぶきがかからないように設計されていたり、レインコートを貸してくれたりしたんですが、ここはバングラデシュです。想定以上の水を被る事になりました。
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真夏のバングラデシュで涼しさを求めた結果、バケツ引っくり返したレベルで全身ずぶ濡れるという悪夢。
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3 ジェットコースター

最後は遊園地の花形、ジェットコースターです。園内上空を縦横無尽に駆け抜ける為、園内には数分おきにバングラデシュ人の悲鳴が聞こえて来る仕組みになっています。
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バングラデシュでもジェットコースターは大人気のようで数分並びました。
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僕も早速挑戦してみました!一瞬、外の現実世界が視界に飛び込んだ直後は……
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一気に急降下!ジェットコースターの爽快感は万国共通ですね♪(ウォータースライダーより全然涼しかった)
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勇気を出して高速滑走中に自撮りをしたのですが、後で確認して愕然としました。躍動感あふれる僕に対して、まるで静止しているかのような涼しげな表情でばっちりカメラ目線の隣人。恐るべし、バングラデシュ人の写真に対する情熱。※まるで二人で遊びに来たみたいになっていますけど全く知らない人です。
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遊園地でカルチャーショック

いかがでしたか?アジア最貧国と呼ばれるバングラデシュで訪れた通称「ディズニーランド」。正直、もう一度行きたいとは思えませんでしたが、ガイドブックにも載っていない現地人の行楽地で、現地人の楽しみ方を垣間見る事が出来た貴重な経験でした。遺跡を観たり買い物をするのも楽しいですが、こうした現地人しか行かないような場所に行ってみるのも旅の楽しみ方のひとつです。

 

 

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植竹 智裕
1986年、東京都多摩市生まれ。会社を辞めて早5年、世界一周・旅行記出版を夢に俳優業など手を出しつつゆるやかに資金を貯めてきた植竹、ついに日本を飛び出し世界から色々な体験記をお届します! 帰国後のお仕事のご相談もお待ちしております!旅のオフショットはインスタで。ブログTwitter

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