子連れ海外旅行ってどうなの?ミャンマー・チャイントンの山奥でお歯黒のエン族のお家に、家族一同お邪魔してきました!おもてなしに感動です。
お歯黒のエン族って怖い?
こんにちは、めとめです!
「ちびっこバックパッカーズが行く!」連載第8回目(バックナンバーはこちら)の今回は、ミャンマー・チャイントンの山奥で暮らすお歯黒のエン族の村を訪ねたときのお話です。
お歯黒のエン族は、歯も服も真っ黒で、耳には大きなピアスホール…。「もしかしたらちょっと怖い民族なのでは…?」と思いつつも訪ねてみると、そこにあったのは心温まるおもてなしでした。
エン族とは?
エン族はアミニズムを信仰しています。文字や歌を持たず、電気やガスもなく、生活は原始的です。村の最重要人物は村長ではなくシャーマンだそうです。シャーマンはその家に生まれた子供に代々引き継がれていき、村の大切な儀式を執り行います。また、エン族の女性はみんなお歯黒をしています。歯は黒ければ黒い方が美しいと思われているようです。
エン族の村へのアクセス方法
チャイントン → 麓の村 → エン族の村というルートです。エン族の村へは専門のガイドさんの同行が必要となります。専門ガイドはチャイントンのホテルで尋ねることが可能です。
チャイントンへのアクセスは2通り
1:タチレク → チャイントンまでは陸路で3時間半(ガイドと共にバスなどを利用)
2:ヤンゴン → 数ヶ所経由 → チャイントン(飛行機/ミャンマー国内線/大人片道130-140ドル)※ヤンゴンからの長距離バスは、2016年現在は外国人は利用できないようです。
チャイントンから、専門ガイドさんの車で約1時間で麓の村に到着です。バッファローがいますね…。
慣れてバッファローにも驚かなくなった息子たちと共に、40分ほどの道程を徒歩で向かいます。
エン族の村で手荒い(?)歓迎
赤土の急斜面に家が点在し、緑が生い茂っていました。
村を散策していると、どこからともなく子供達が集まってきます。前回のラフ・シ族ほどではありませんが、エン族の子供たちも外国人の子供に興味津々の様子でした。それにしてもこの子供たちの目力…力強いです。
他にも、お歯黒のおばちゃんが「手を出せ」とジェスチャーで伝えてきます。長男・渉が手を出すと、炒りたてのピーナッツを手に乗せてくれましたが、熱くて渉は文句ブーブー言っていました。笑
なにはともあれ、歓迎してくれているみたいですね。笑
エン族のシャーマンのお家でヒヤっとする
専門ガイドさんから「今から儀式の部屋に入るけど、太鼓には絶対に触らないで!」と言われます。(写真右)シャーマン以外が触れてはいけないものらしいのです。勢い余ってふざけそうな息子たちに「これ触ったら2度と日本には帰れないよ」と真顔で伝えます。
「何かやらかしてしまう前に!」と早々に儀式の部屋から出て、シャーマンらしき村人たちと一緒にさとうきびをかじっていると…
「もっと食べて!」とお茶やピーナッツまで出てきて、楽しいティータイムを過ごし、エン族のシャーマンのお家を後にしたのでした。
別のお家へ移動…
エン族のおもてなしが止まらない
開放的なお家で、結構な高さの家でした。柵なんてついているわけもなく、もし落ちたら下の豚小屋まで一直線です。笑
「とりあえず乾杯しようよ♡」とエン族のおばちゃんがグイグイきます。お酒が入ったペットボトルは霞んで中も見えないほど何度も使われた感じで、ガイドさんに「お腹壊さないことを祈ってるよ」と言われつつ乾杯しました!笑 味は…度数の高い泡盛といった感じでした。
グイグイ酒を飲んでいくと、おばちゃんのテンションが上がってきたのか「もうご飯も食べなよ!」と次々に食事をを出してきてくれます。
シャン米(シャン州でとれるお米)、タイカレーと似た風味のスープ、今採ってきてくれたであろう土つきの新鮮な野菜やハーブ類、さらにはお茶も入れてくれました。
冷蔵庫などもちろんないエン族の村において大切な保存食であろうリンゴのピクルスまで出してきてくれます。ここで再度ガイドさんから、「もう一度、お腹が壊れないことを祈っておくね」と言われました。笑
でもそうなったらそのときです。この止まらないおもてなしを無下にはできません!
そのとき息子たちは…
一方、息子たちは何やら冊無しのテラスで盛り上がっている様子。
見に行ってみると、床に大量の炒りたてピーナッツがぶちまけられています。テーブルにはひまわりの種も。これを四方八方から迫り来る鶏と一緒にずっと食べていたようです。笑
息子達は「豚はピーナッツ大好きだよ」と教えてもらっていたようで、スリリングな冊無しテラスから下の豚さんにピーナッツをばらまいておりました。
エン族のおばちゃんが申し訳なさそうに語ったこと
そろそろおいとましようかという頃におばちゃんが、「ごめんね、こんなものしか出せなくて。お肉とか、何もないの」と申し訳なさそうに言い始めました。
「本当に心から十分すぎるほど美味しいご飯だったよ!」と本人にストレートに伝えたかったのですが、直接伝える術がないので、ガイドさんにちゃんと伝えてもらうようにお願することにしました。ちょっと申し訳なさそうなエン族のおばちゃんを見て、「人のために何かをしてあげたいと思えるのってすごいな…」とこちらもしみじみと感じたのでした。
ピーナツを見てエン族を思い出す
帰り際、息子たちがピーナッツを食べるのを見ていたエン族の方が、「これ持って行きなさい!」と袋いっぱいのピーナッツをくれました。それから残ったリンゴのピクルスも一緒に。
最後までホスピタリティに溢れていたエン族。それ以来息子たちはピーナッツを見ると、「エン族の村でいっぱい食べたよね」と言います。この大量のピーナッツとほっこりした思い出をバックパックに詰めて、次の目的地に向かったのでした。
ちなみに、エン族のご飯で体調は崩しませんでしたよ!
めとめ
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