海外を旅しながら夢を尋ねる、連載 Whats your dream? の第3回カンボジア編です。世の中お金がすべてじゃない?? でも、カンボジアではお金の大切さも感じました。
こんにちは!東南アジアを旅しているゆうすけです。
旅先で出会った人々に「夢」を尋ねながら旅しています。
訪れる国はマレーシア、ミャンマー、カンボジア、ベトナム、ラオス、タイの東南アジア6カ国。
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カンボジアで夢を尋ねる
カンボジアはこの辺り。
面積は日本の約2分の1弱。人口は約1500万人。民族はカンボジア人(クメール人)が90%で主にカンボジア語が話されています。参照:カンボジア基礎データ | 外務省
カンボジアの平均年齢は24歳
カンボジアといえばポル・ポト政権を思い出される人も多いのでは?
ポル・ポト政権下にて、原始共産制の実現を目指すクメール・ルージュの政策の下、旱魃、飢餓、疫病、虐殺などで100万人から200万人以上とも言われる死者が出た。引用:Wikipedia
この時、多くの人々の命が失われたためカンボジアの「平均年齢は24歳(引用:TRiPORT)」ととても若いです。
カンボジアは近年急速な発展を遂げる一方、「1日2ドル未満で暮らす貧困層は828万人(引用:Wikipedia)」と貧困も深刻な状況にあります。
夢を聞いた場所1 シェムリアップ
まずはアンコールワット遺跡群などで有名なシェムリアップ。
アンコールワットの遺跡群はとても大きく1日あってもまわりきれませんでした。
シェムリアップの「オールドマーケット」は昼夜さまざまな国から来た観光客で賑わっています。トゥクトゥクの運転手、マーケットの人々… 歩いているとそこらじゅうからひっきりなしに声をかけられます。お土産、ローカルなレストラン、バー…なんだってここにあります。
夢を聞いた場所2 コムルー村
もうひとつの場所は、シェムリアップからトゥクトゥクで約2時間のところにあるコムルー村。
ここには、僕が以前教育ボランティアをした小学校があります。とてものどかな村で大人も子供もたくさんの笑顔で溢れています。
村の小学校へ行く道。青い空と緑とこの土の色を見るとなんだか懐かしい気持ちになります。
夜のストリートにいた子どもたちの夢 @シェムリアップ・オールドマーケット
・7歳くらいのストリートの子ども
“ Ploy – I LOVE
I ♡ Cambodia♡
Ploy I Love ”
プロイはカンボジア大好き♡
夜のストリートを歩いてると、写真の子たちが「ミルクを買うためにお金をちょうだい」ととても険しい顔で話しかけてきました。
男の子も女の子もまだ小さい。そして生まれて数ヶ月であろう赤ちゃんを抱えています。
「学校には行ってるの?」と尋ねると行っているとのこと。「お母さんはどこにいるの?」と尋ねるとそれには答えてくれませんでした。
東南アジアを旅していると、お金をせがまれたり、物を買ってと近づいてくる子どもたちによく会います。お金をあげることはしなかったけど、スケッチブックとペンを渡すとニコッとなりよろこんで書いてくれました(左の子)。
・14歳くらいのストリートの子ども
“My name is JERRY.
I go to school. But I don't have money.”
ぼくの名前はジェリー。
学校へ行きたい。でもお金がない。
他の子どもたちもやってきて、スケッチブックに夢を書いてくれました。
この夢は写真の赤い服を着た男の子が書いてくれたものです。片手にはタバコを持っています。
「学校へ行きたい。でもお金がない」。僕はこの文字を読んだとき、一瞬全身が固まるような感覚になりました。
マーケットの人々の夢 @シェムリアップ・オールドマーケット
・18歳のトゥクトゥクの運転手
“My Dream want to have a money a lot oF and want have a lot of friends”
ぼくの夢はたくさんのお金とたくさんの友達を作ること
「カンボジアは貧乏な国なんだ」。彼はそう話していました。
1日お客さんがいない日もあるそうです。稼いだお金のほとんどはガソリン代と食事で消えてしまうとのこと。
・20歳の大学に通いながら服屋で働いている女の子
I want to sell
T-shirt many
たくさんのTシャツを売りたい
午前中だけ大学に通っているという大学1年生。夕方からは毎日この服屋で働いているそうです。
写真のチェックがとても厳しく何度も撮り直しをさせられました(笑)この写真が彼女のいちばんお気に入りの1枚!
村の小学校の子供たちの夢 @コムルー村
最後に日本のNGO団体が支援をしているコムルー村の小学校で尋ねた夢を紹介します。
学校ではクメール語(カンボジア語)の他に英語と日本語が教えられています。
子ども達は皆、本当にたのしそうに授業を受けています。みんな一斉に元気よく手を挙げる!
・村の小学校に通うラビー(14歳)
わたしのゆめはガイドです。
わたしは日本にいきたいです
ラビー
日本語のガイドになることが夢だそう。学校では日本語が教えられているため、夢も日本語で書いてくれました。教育ボランティアで来ている日本人と接している時間が多いので日本語が上手いです。 14歳でちょっぴりスケベなお年ごろ
これがラビーの家族が住んでいる家。カンボジアは雨季の洪水対策と地面からの熱を逃がすため高床式の家が多いです。
・村の小学校に通うソカン(14歳)
わたしのゆめはいしゃです
なまえ:空間
3人兄弟のおねえちゃんです。医者になることが夢だそう。
ソカンの両親は学校のそばで食堂を営んでいます。
小学校で人気の夢は「先生」「ガイド」「医者」
他にも村の小学校で夢を尋ねたのですが、「先生」「ガイド」「医者」になりたいという夢がいちばん多かったです。
学校の先生の給料は月収100ドルほど。村の小学校の先生はもっと収入のいいガイドになりたいと話していました。ガイドや医者はカンボジアでは収入が高いそう。この学校は日本語や英語も学べる環境であるため、将来働ける職業の選択肢が広がります。
カンボジアで感じたお金の大切さ
カンボジアでは「お金」に関する夢が多くありました。
とても陽気でフレンドリーな人が多いカンボジアですが、少ない収入で最低限の生活を送るのも大変な人々が多くいるようです。
カンボジアでは国民の半数以上の人々が1日2ドル未満で生活しています。
シェムリアップのストリートで出会った子どもたちのように、お金をせがまれたりすると自分はどうすべきなのか考えてしまいます。本当に生活が苦しかったり、家族を支えるためにしているのかもしれません。しかし、もしそこでお金を渡したとしても一時的な助けにしかならず、長い目でみるとその子たちのためにはならないのではないかとも思います。
お金が理由で学校へ行けない子どもたちにも出会いました。学校に行けない子どもたちはこれからどんな風になっていくのでしょうか…。自分たちができることはあるのでしょうか。貧困の問題はとても難しいとあらためて感じました。
ぼくのブログでは尋ねた夢をすべて載せているので、是非こちらもよろしくです!
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