世界各地で味噌汁をふるまう様子をお届けする連載MISO SOUP IN THE WORLDの第11回は、番外編。イタリア人が味噌について真剣に考える姿というのは何ともシュールです。
こんにちは!味噌を持って世界一周中のmiaです。今回は、イタリア・トリノで開催された世界的な食の祭典「サローネ・デル・グストとテッラ・マードレ2014」にて、味噌を試食したイタリア人10人の感想をお伝えしたいと思います!
食の祭典に日本のメーカーが参戦
サローネ・デル・グストとテッラ・マードレ2014
「隔年で開催されるサローネ・デル・グストは、十数万人を動員する名実共に世界最大級の食の見本市です。サローネ・デル・グストと同時開催であるテッラ・マッドーレは、地域の小規模農産物生産を未来へ継承する為に、生産者、料理人、研究者、活動家、若者が一体となる世界的にも希有な会議です」(スローフードジャパン公式ページより引用)
日本からも出展者が来ておりました!福島二本松市から来ていた日本酒の「人気酒造」さん(写真)、静岡県西伊豆町から来ていた鰹節の「カネサ鰹節商店」さん、そして!当連載で毎度登場する味噌の出元、新潟県長岡市からやってきた「たちばな本舗」などなど、日本食文化のPRに精を出しました。
日本出展者の人数が少ないにもかかわらず、日本ブースは絶えず大人気!イベント最終日には、「スローフード」運動提唱者のカルロペトリーニ氏も特別にブースに立ち寄り、スローフードジャパン石田副会長、出展者とともに、日本酒で乾杯をしました。
ズバリ「味噌はおいしいですか?」
味噌を出していたブースに立ち寄ってくださった方々に味噌を試食してもらい、インタビューを行いました。
試食してもらったのはこちら、米味噌です。
Q. 「ズバリ、おいしいですか?」
すると……なんと、試食した全てのイタリア人が「おいしい」とコメント!!!
そこで、質問を下記のように変えてみます。
Q. 「他のイタリア人も味噌をおいしいと感じると思いますか?」
決して安くはない参加費を支払いこのイベントに参加する人々は、食に関して高い好奇心を持っている人が多いので、他のイタリア人にとってどうなのか想像してもらうことにしました。
すると……
A. 「はい」が6人。
その理由には「日本食はもう有名よ!」や「寿司を食べるときの醤油の味に似ているから問題ないわ!」など、大豆の発酵食品に既に慣れ親しんでいるイタリア人が多くいることを挙げてくれました。「風味豊かでこんなにおいしいのだから答えは決まっているじゃないか」という嬉しい回答も。
その他の回答としては「イタリア食とはかけ離れすぎているので、嫌な人もいると思う」が3人。悩んだ末「よくわからない」が1人。
イタリア人にとってイケてる味噌汁の具とは?
そして、お次の質問が……
Q. 「味噌スープには、どんな野菜を入れるのが合うと思いますか?」
味噌汁を世界中で振る舞う私にとって、この質問は個人的にとても勉強になりました!そして、大変興味深かったのが、回答を考えているときの真剣な表情でした。まじめに考えながら答えてくれました!
A. 「少々苦みを含む緑の葉もの野菜」「人参」「じゃがいも」「苦い野菜」「チーズもありかも」「ズッキーニ」「キャベツ」「かぶなど煮れば煮るほどその柔らかさがおいしくなる野菜」「葱のような薬味的な野菜」「ピーマン」「茄子」「トマトはなし」etc……。
「チーズ」という回答はともかく、他は日本人の感覚と大きくズレしていないところがおもしろいですね。「ファジョーリ(イタリアの煮豆スープ)に使うのも良いかも」と具体的なご意見も!これは試してみる価値がありそうです。そして、スープではないですが「マッシュポテトにかけて食べたい」が2人いたという偶然にも驚きました。
イタリア人のアイディアによる味噌を使った創作料理も、新発見がありおもしろいかもしれないですね!
いかがでしたでしょうか?(ちょっとグルメな)イタリア人による味噌の感想。私にとっては、日本食に対するオープンな姿勢が何よりも嬉しかったです!
文・写真:mia
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