プロギャンブラーなのにホステル…?否、プロギャンブラーだからホステルなのです。
この連載は、ホステルの魅力を伝えるべく、ホステル予約サイトHostelworld.com(ホステルワールド)とのコラボで毎週木曜にお送りしています。
プロギャンブラー・のぶきとは?
デスクです。
ホステルのことを聞くならこの人以外いないでしょう。プロギャンブラーと同時に、世界6周した「旅の達人」でもあるのぶきさんにホステルの魅力を存分に語ってもらいました。
プロギャンブラー・のぶき
1971年東京生まれ。15年に渡り海外のカジノを渡り歩き、稼いだお金で旅するプロギャンブラー。その勝率は ケタ外れの「年間9割」。現在、講演や書籍執筆の依頼が殺到中。著書に勝率9割の選択(総合法令出版) 、ギャンブルだけで世界6周 (幻冬舎文庫)。
プロギャンブラーにとってホステルは「ベスト」
ーー今回はのぶきさんに「ホステルに泊る3つのメリット」というテーマでお話してもらいたいのですが、ホステルは結構泊りますよね?
僕は海外ではほとんどホステルですね。プロギャンブラーとしてはコスパが合っているかどうかでお金を使っていくので。高かろう良かろうではなくて、安かろう良かろうを探していくのが基本。そうするとホステルはベストです。
ーーたくさん泊っているんだろうなとは思っていたのですが、のぶきさんに聞いてよかったです笑
だって、ずーっとホステルなんですもん笑。何故かって、本当にいいから。僕の中では5つ星ホテルよりホステルが上だと考えています。
ーーそこまで言いますか笑。そのココロは後々聞いていくとして、旅について少し聞かせてください。ギャンブルだけで世界6周 (幻冬舎文庫/下写真)という本も出されていますが、何年間、どのあたりを旅されていたんですか?
15年ですね。地域で言うと、まずは北米。特にラスべガスはいつも行っていました。ヨーロッパは6回周遊しています。中南米で言えば例えばメキシコは10回くらい行ったし、南米は2周しています。ならすと世界6周くらいはしている計算です。
ーー凄まじい旅歴ですね…。そうやって各地のカジノを渡り歩いてきたと?
そうですね。ギャンブルで稼いで旅するスタイル。それオンリーですね。
ーーホステルは何軒くらい泊りました?
どれくらいだろう…うん百ですよね。だって、15年間基本的にホステル暮らしでしたから。カジノで勝負する時は(集中するために)ひとり部屋を探す時もありますが、(新しい国に行ったら)はじめは必ずホステルに泊ります。
ーーなぜはじめはホステルなんですか?
僕は「あ、この国いいな」、「(ギャンブルで)勝負したいな」と思ったらまずホステルに行くんです。ホステルを拠点に情報を集めてひとり部屋を探したり、ホステルの個室に移る時もあります。だからホステルワールドはすごく使った笑。
ホステルに泊る理由1 安い
「5倍の値段のホテルになぜ泊るのか…?」
安い。そこは基本です。
僕がホテルやホステルに(設備として)求めるのはシャワーとベッドなんですよ。だったら、同じ設備なら安いほうがいい訳です。浮いた分で三ツ星レストランに行けばいい。高級ホテルに泊ったら、それだけで三ツ星レストランの値段。結局、何を求めるかなんですよ。
ーー確かに海外だと、ホステルとそのひとつ上のランクの中級ホテルでは設備面でそれほど変わらない印象があります。
むしろ、ホステルのほうが充実しているパターンは多いです。なぜなら、ユースホステルってあるじゃないですか。あそこはクオリティーが高くないと加盟できないんです。シーツを毎日変えるといった細かい条件がたくさんある。ユースホステルと比べられるので、ホステルの全体的なクオリティーが高くなるんです。
でも、ホステルと中級ホテルではだいたい5倍くらいの値段の差があります。設備面であまり変わらないのに、なぜホテルに泊るのか…。
ホステルワールドに掲載されているラスベガスのShalimar Hostelでは個室に2千円台で泊ることが可能
ーーのぶきさんはどのくらいの予算でホステルに泊っていたんですか?
北米だと20ドルくらい、ヨーロッパは25〜30ドル、アジアだと10ドルくらいでしょうか。それくらい出せば、泊ったことがない人がイメージするよりいいところに泊れます。
ーーホステルはどうやって探していたんですか?
ガイドブックかホステルワールドですね。ホステルワールドはレビューを見て、あまりにも悪いのがなければ、OK。安くても悪いことが書いてあったら、次を探せばいいだけ。
特に、ピンチの時はホステルワールド。イギリスに行った時にすごく込んでいて、ガイドブックのホステルが全滅して「やばい」とホステルワールドに行ったら、まだ生き残りがあった笑。何故ならたくさん軒数が載っているから。
ホステルワールドのレビューの例。日本語のレビューがあるホステルも多い
ホステルに泊る理由2 情報
「ホステルスタッフからの情報は金言」
旅って情報戦のところがあります。ホステルで働いている人からいただく情報。これは金言です。
例えば、僕は治安の話は旅行者からは一切聞かないです。「大丈夫だった」と言ってもその人が大丈夫なだけかもしれないから。逆にスタッフは住んでいるから信憑性が高い。
ーーなるほど。ホステルで得られる情報をホテルと比較するとどうでしょう?
生の情報はホテルでは得られません。ホテルのスタッフは「ホテル」というフィルターを通してコミュニケーションを図るので。例えば、おいしいレストランの情報なども機械的に教える傾向があります。ホステルではスタッフ自身が好きな店とか、もっと「人」と「人」とのコミュニケーションがとれるんです。
ーーホステルスタッフとのエピソードで印象深いものはありますか?
ミャンマーのホステルで働いていた子どもたちが、結構英語ができたんですね。「何でできるの?」って聞いたら、たまにTVで流れる「セサミストリートで勉強した」と。彼らは英語ができれば給料が上がる。本気ってこういうことなんだなって。僕らは甘えていると学びになりました。
ーースタッフから得られるのは観光情報だけではないと。
その国の現状を知れます。ライフスタイルとか、何をしたいのかとか、夢とか…。メディアからの情報って突飛なのしか伝わってこないから。日本では絶対流れない「普通の情報」を聞けるんです。
ホステルに泊る理由3 人
「ホステルでの出会いはお金に換算できない」
3つ目の「人」には2つあって、1つ目は旅友達ができるということです。
僕は旅人に悪い人ってそんなにいないと思っているんです。だから旅では向上心がある、自分と同じ感覚を持っている人とつながれる。旅で出会った人はもちろん、帰ってきて出会ったり…SNSだったり…旅つながりの人脈が広がっていくんです。
ーー旅人とつながる場としてホステルがあると。
ホステルには、いろいろな旅人が集まります。旅に出て間もない人も、15年旅をしていても、偉いも何もなくてフラットなんです。年齢なんか関係なく友達としてやり合える。それがずっと財産になるんです。
2つ目にホステルでは外国人とのコミュニケーション能力が鍛えられます。
僕ら日本人はなんで外国人と喋れないかと言ったら…外国人と出会ったことがないからなんです。それがホステルだと、「where are you from?」と向こうから話かけてくれる。中1の英語力でコミュニケーションって取れるんです、ほんとは。ただ「取れない」と思っちゃっているから、トライできていないだけで。それがホステルでは否応なしに鍛えられます。
ーーホステルの合部屋なんかに泊ると、コミュニケーションを取らざるを得ないですもんね。
そうやってコミュニケーションに慣れていくと、「外国人とコミュニケーションって取れるんだな」って自信になる。そこはお金に換算できないものがあります。
「ホステルは僕の人生に直結している」
ーーホステルですごい人に会ったというエピソードはありますか?
3年くらい前、ロンドンのホステルで隣のベッドがアジアのトップモデルだったんです。彼はファッションイベントに来ていて、自腹だから安いところに泊っているという話でした。お互い世界で勝負していくということについてすごく熱い語りをしました。
ーー面白いですね。ホステルには思いがけない人が泊っていたりします。
濃い人がごっちゃりいます。でも濃い濃くないは本当はどうでもよくて、その人と話して学んでいくことによって、人生の幅も広げていける。こういう生き方もあるんだと。
ーーのぶきさんが「5つ星よりホステルが上」と言った意味がわかった気がします。
とにかく僕の中では、崇高なところにホステルってあるんです。なんせ、出会いも含めて人生に直結してきますから。
確かに2段ベッドで寝にくいとかあるかもしれないけど、トータルで考えると絶対ホステルの方がいい。だから今でもホステルに泊るんです。自分で言うのも何ですけど、ずっと旅している僕が使っているから…ね。
ーー泊ったことのない人に使ってほしいですね。
トライして嫌だったら辞めればいい。3回くらいトライして嫌だったらそれは合わないのかもしれない。でも3回トライすれば、想像している以上のものがホステルにはある、絶対あると言い切りたいほどです。
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バンコク:NapPark Hostel at Khao San
台北:Flip Flop Hostel – Main Station
東京:Khaosan World Asakusa HOSTEL
ロンドン:Astor Victoria
ニューヨーク:New York Budget Inn
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