世界最南端の街・ウシュアイア…。そんなロマン溢れる街から、ぼくが三井住友VISAカードにSkypeした理由とは?
旅に一番必要なものはなに?
デスクです。とうとう、世界一周で一番のピンチについて書く時がやってきました。
ところで、旅に一番必要なものって何でしょうか?
語学力?…否。僕は3つのスペイン語(グラシアス/ありがとう、ドンデエスタ/どこですか?、ポルファボール/お願い)だけで南米を旅しました。
フロンティアスピリット?…否。少しの野次馬根性があれば十分。
いいですか。旅に一番必要なものはですね、お金ですよ。
という訳で、これから4回に分けて(下記)世界一周で一番のピンチエピソードを書きます。金融危機からはじまったピンチは、最終的に国際問題にまで発展することになります。
第一回 世界最南端からSkypeした話
第ニ回 エマージェンシ―キャッシュを発動した話
第三回 1000ドルを抱えてブエノスアイレスを奔走した話
第四回 強制送還された話
キャッシングの残高を見て不安になる
僕が苦境に立たされていることに気づいたのは、世界最南端の街、アルゼンチンのウシュアイアでした。
簡単に言うとお金がなかったんです。いや、正確に言うと、引き出せるお金がなった…。
僕は世界一周に3枚のカード(ビザ2枚、シティバンク1枚)を持って行きました。しかし、南米に入ってから2枚を失くし、手元にあるのはビザ1枚のみ。そして、その1枚のキャッシング利用額もついに残り8千円に…。
※キャッシュカードよりコストが安いので、クレジットカードのキャッシング機能でお金を引き出していました
これがどういうことを意味するのかと言うと、引き出せるお金がないということです。もちろん、銀行口座にお金はありましたが、引き出せないと意味がないのは分かりますよね?
当然、クレジットカードのキャッシングには利用額が設定(僕の場合20万円)されていて、その範囲でお金を引き出して旅をしていました。
南極への船も出港するロマン溢れる街・ウシュアイア
世界最南端からSkype
もちろん、利用額は月ごとに「復活」するのですが、「8千円」という残高を見てさすがに不安になった僕はカード会社に電話することにしました。
ホステルのロビーでWiFiにつなぎSkypeを立ち上げ、Skypeクレジット(世界中の固定電話と携帯電話に格安料金で通話できる)を購入。便利な世の中になったものです。
三井住友VISAカードのお客様窓口へかけると、オペレーターのお姉さんが出ました。
僕:「利用額っていつ復活するんですか?」
姉:「4月5日です」
4日後か…助かった。
僕:「ちなみにいくら復活しますか?」
姉:「復活と申しますか…。お客様の場合、4万円利用可能になります」
僕:「……」
絶句しました。
僕はこの時はじめて、キャッシングというのはその月に使った分だけが翌月利用可能になるということを知りました。これまでの旅では2枚のクレジットカードのキャッシングを併用していたので、今回ほどキャッシングの利用額が少なくなったことがなかったのです。だから気にも留めていなかった…。
しかも、僕は数日後にアルゼンチンからドイツへのチケットを購入していました。この先、物価の高いヨーロッパを1か月4万円で乗り切らないといけないと思うと…頭が真っ白になりました。
僕:「あの僕、今、世界最南端のウシュアイアから電話しているんですけど、これからヨーロッパなんですね……」
お姉さんにそんなことを口走ってしまうくらい真っ白でした。
世界最南端というロマンチックな場所からこんな事務的なSkypeをかけることになろうとは…。
記念碑の意味なんてどうでもよくなるくらい凹んだ街・ウシュアイア
なんとかお金を引き出す手段はないか?
血眼になってネット検索した結果、1つの巧妙を見いだしました。
「もう、これしかない」
決意を胸に僕はブエノスアイレス行きの飛行機に乗り込みました。
次回へ続く
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