日本よりビールが高いマレーシア。どうにか安く飲んだくれるべく街へ出た僕の目に飛び込んできたのは、大量のカールスバーグのビール缶でした。
どうも三度の飯より酒が好き三矢です。現在、中央アジアのキルギスの田舎町の宿で一人飲んだくれ中です。
マレーシアの難点
連載・世界酒場放浪記はムスリム国家マレーシアで飲んだくれたお話です。マレーシアには半島、ボルネオ島とトータルで6週間ほど滞在しました。
ペトロナス・ツイン・タワーなどの近代的な建築物(20世紀の超高層ビルとしては最も高い)在り、
世界自然遺産にも登録されているキナバル山などの大自然在り、
チャークイティオ(平たいライスヌードル)を始めとする安くて美味い食事あり、
の素晴らしい国で、予定より大分長く滞在してしましました。
ただ、僕のような酒飲みにとって致命的な難点が1つだけあります。
それはムスリム国家であるが故にビールが高いことです。
このように、マレーシアには立派なモスクが沢山あります(写真はピンクモスクことプトラジャヤのプトラモスク)。
ビール代の方が食費より高い
戒律で飲酒が禁止されているイスラム教徒が大半の国マレーシアでは酒類には多額の税金がかけられています。取れるところからもぎ取ろうという精神ですね。
(余談ですが、マレーシアでは同じ系列のコンビニであってもビールを売っているところと売っていないところがあるのです。聞いた話だとオーナーがムスリムか華僑かで違うらしい。実に興味深い。)
例えば、コンビニだと330mlの缶が大体RM7位、日本円にすると200円を越えます。大瓶だとRM15位、日本円で500円位。
マレーシアでよく売っているSKOL、RM13。
スタウトが売っているのは嬉しいです。RM13.3。
こちらのアンカーはフルーティーな香りで結構好みでした。インドネシアでも飲めます。RM14。
ビールが高いというのは、一食RM3~5(約100~150円)で済ませている僕にとっては死活問題です。下手したらビール代の方が食費より高くなってしまいます。というより実際にそういう日がかなりありました。
そんなマレーシアで、安く飲んだくれる方法を2つ見つけてきたのでご紹介します!
方法1:ハイアルコールビールで酔う
僕がマレーシアのビール事情で最初に驚いたのは、アルコール度数が8~16度の見たことも聞いたこともないビールがたくさん置いてあることでした。
アルコール14% WEIDMANN ULTRA STRONG。RM5。
アルコール12% MARTENS EXTRA STRONG。RM6。
写真は撮り忘れてしまったのですが、熊や鷲、台風などいかにも強そうな名前のビールが多かったのが印象的でした。これらのビールは写真を見ても分かるように名前でSTRONGであることをかなり強調しているので簡単に見分けることが出来ます。
ベトナム中部で一般的なFudaビールもアルコール度数12.8%。こんなのは本家ベトナムでも見たことがありません。
味はハイアルコールビール特有の、モルト(大麦麦芽)の濃厚で甘い香り、ボディ(のどごし)の重さ、苦味よりも甘みの強いフレーバー、と日本ではなかなかお目にかかれない味です。
飲み慣れない方が初めて飲んだら、なんだこのビールは!?と顔をしかめることでしょう。
実はこれらのビール、アルコール度数が高いだけでなく値段が安めなのも特徴です。500mlの缶でRM6(約190円)前後。
味はともかくとにかく酔いたいという人にはいい方法です。
しかし…残念ながらこれらのビールは僕の好みではありません。そもそも気温と湿度の高いマレーシアの気候にもマッチしているとは言えません(このような国ではグイグイ飲める軽めのビールがオススメです)。
方法2:華僑系の食堂で酔う
ある時、安く飲んだくれる方法を探し求めつつ街をふらふら歩いていると、大量のビールの缶がテーブルに置かれている食堂を発見しました。
この人たちはビールをかなりの数まとめ買いしていて、それがぬるくならない様に氷水を入れたバケツに入れて冷やしているんですね。
それから何軒か同じようなお店を見かけたので分析してみたところどれも華僑系の食堂でした。
食堂に限らず華僑系のスーパーでは金威ビールというほとんど聞いたことのない中国のビールがRM3.3(約100円)で販売されていました。
別の食堂では、先の金威ビールがRM2.5(約80円)、ハイネケン、カールスバーグが3本でRM11(約350円)、タイガービールが3本でRM10(約320円)などで販売されています。
通常ビールが日本より高いマレーシアで、日本でも少し高めなハイネケンやカールスバーグが120円ばかりで買える。これは安い!
でも、そういうお店でも大瓶はRM15(約500円)とかするんですよね。
どう考えても缶で大量に飲んだ方が安いし、缶の方が劣化しづらいので美味しいビールが飲めるに不思議…。
一体この国はどうなっているのでしょうか?値段の仕組みが気になります。
ということで、マレーシアを訪れた飲んだくれは華僑系食堂のテーブルの上に注目してみてください。これが僕が6週間かけて辿り着いたイスラム国家マレーシアで安いビールでのんだくれるベストな方法です。
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