恐る恐るヨーロッパ最大のゲイのSMの祭典に行ってみたら、かなり楽しめました。
初めまして、京都出身・美大4年生のがぅちゃんです。今回は大衆に閉ざされた極めてアンダーグラウンドなフェチをさらけ出したいハードコアな猛者がヨーロッパ中から集う祭典「フォルサム・ヨーロッパ 2014」にハードコアではない僕が行ってきた時の様子を報告します。
フォルサム・ヨーロッパとは?
フォルサム・ヨーロッパ(英:Folsom Europe)は、今年で開催11年目の歴史を持つ、毎年9月にベルリンで開催されるBDSMとそれに関連したレザー文化の伝統的で伝説的な祭典。BDSMとはSMの正式名称で、B: Bondage(束縛)、D: Discipline(調教)、S: Sadism(サド)、M: Masochism(マゾ)という意味があります。また、現在ではレザーだけでなくラバーやスポーツウェアなどのあらゆる種類のコスチュームが存在します。
つまり、思い思いのコスプレに身を包んだゲイが、縛ったりお仕置きしたり・されたり、時には新たに誕生したフェチを認め合う祭りです。ただしゲイでなくてもウェルカムです。
通り一帯が歩行者天国に
場所はノランドルフプラッツ(Nollendorfplatz)駅から徒歩約5分、シェーネベルグ(Schöneberg)エリアにあるフッガー通り(Fuggerstraße)で行われます。日本だと新宿二丁目の仲通り全域がBDSM一色で埋め尽くされるといった未知な感じです。
フッガー通りの入り口あたりでステッカーをもらっていざ。ただの道なのでもちろん無料です。
お酒やファーストフードを売っている露店があり、レザーの匂いに混じって美味しそうな匂いがそこら中でします。
コスプレをする人もしない人も和やかな昼時を楽しんでいる様子が見受けられました。
職人技!
緊縛の実演コーナーがありました。2人組をロープで縛って吊るすというパフォーマンスです。
こんなにロープで縛って痛いのかと思いきや、そうでもなさそうでした。意外にも物々しい雰囲気ではなく、それを見てなぜか安心している自分がいました。絡み合ったロープと人で見ているだけでもややこしいのですが、これを手際よく1つの型へ仕上げていく様子は、もはや職人技という印象でした。露出こそ多いですがプロの着付けといっても過言ではないのではないでしょうか。
わんちゃんも楽しむ!
緊縛やレザーコスプレもさることながら、僕が気になったのは何よりも犬の多さです。しかしただの犬ではなく、中身は人間のコスプレ犬です。ペットとして飼われている犬もいればやんちゃな野良犬もいました。
百何匹目のわんちゃんでしょうか。楽しそうにじゃれ合っていました。鳴きマネが秀逸で、目を閉じれば人間だとは気づかないレベル。
中でもひと際目立つわんちゃん。「Pissoir」とは「小便器」という意味だそうです。
防護服に身を包んだおじさんが突如乱入。もう何が何だか分かりません。
他の動物も!
ベルリンのシンボルにもなっている熊のオブジェ(United Buddy Bear)もこの日ばかりは黒ずくめで街灯に縛り付けられていました。お祭りという事もあってか満足げな表情にも見えます。
調教コーナー!!
希望する観客はプロによる調教が受けられるようでした。鞭での指導が始まります。
適材適所で様々な道具でせめていきます。みるみる背中が赤くなっていきます。
教鞭をふるった後はグローブでボコボコ…ではなくポコポコ。体を両面とも丁寧にせめていきます。
全体的に体調を伺いながらの調教なので、猛者ではない僕のような観客でも目を覆うようなことはなく安心して鑑賞できました。ポコポコに関しては普通に気持ち良さそうでした。
他にも
動画でもどうぞ
以外と怖くない!
どんなハードコアの猛者がいるのかと最初は恐れていた僕でも、歩いているだけでけっこう楽しめました。アンダーグラウンドというより、フェチを楽しもう!といった雰囲気にあふれており、ハッピーなコスプレ祭りだったという印象です。
緊縛や調教自体にも驚きなのですが、それよりも、それを実際に見た自分が安心を感じたことにもっと驚きました。やはり間近でハードコアならではのこだわりを垣間見ることができたからこその感覚なのだと思います。
共有していないフェチにまみれて楽しめるだけでなく、それに対する理解まで深めてくれる機会はなかなか無いと思うので、もし興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。
文・写真:がぅちゃん
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