タンデム(2人乗り)自転車世界一周のsawaです。この間始まった世界遺産全981件レポート制覇の企画に私も参加させていただきたいと思います。今回ご紹介するのは、私がレポートしなければ誰もレポートしないであろうトルクメニスタンのメルブ遺跡です。
「中央アジアの北朝鮮」トルクメニスタン
メルブの前に皆さんは、トルクメニスタンをご存知でしょうか?中央アジアの国トルクメニスタンは、最近でこそ解放路線を進んでいますが、以前は完全な独裁体制が確立し「中央アジアの北朝鮮」と言われているほどです。未だにビザの取得が大変面倒で、個人旅行がしづらい国の一つです。
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メルブ遺跡の基点は首都アシガバートから東へ350kmの都市マルになります
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基点となるマルの街。首都から電車や車で約6~7時間の位置にあります。トルクメニスタン東部でもっとも大きい街です。
いかにも旧共産圏(トルクメニスタンは旧ソ連)らしい街のつくりです。
イスラム圏なので、成人女性は髪を隠していますが、それほど厳格ではない様子。
独裁政治と聞くと、国民の生活は貧相に思えるかもしれません。しかし、トルクメニスタンは天然資源が豊富なので、国民の収入自体はそれほど裕福ではないものの、食料品・日用品や住居等の物価が低く抑えられているほか、教育・医療費・電気やガス・水道などが無料とされています。公共機関も非常に安く、飛行機に乗っても数百円ほどだそうです。wikipediaより引用
中央アジア最大の遺跡・メルブ
それではメルブ遺跡へ。交通手段は遺跡が広大な場所に点在している為、タクシーチャーターになります。
土に見えますが、風化した城壁です。数キロ向こうまで続いています。
メルブ遺跡とは、かつてこの辺りに栄えたオアシス都市の遺跡であり、人口は100万人に達したといわれています。終焉は12世紀末、チンギス・ハーンの末子率いるモンゴル騎馬団に攻め込まれ、町は廃墟と化し二度と復興しなかったそうです。wikipediaより引用
ハマダーンモスク
12世紀に建立されたものが近年大改修され、寺院本体もミナレット(塔)も綺麗な煉瓦づくりです。
アスハブ廟
7世紀にイスラム教を伝えにやって来た2人の宣教師の廟(墓)です。こちらはまだ修復中でした。
キズ・カラ(乙女の要塞)
6世紀から7世紀の有力者の住居だそうです。高さ20m近くあり、かつては2階建てで屋根もあったと考えられていますが、現在、1階部分は砂に埋もれ壁は一部崩壊しています。
サンジャル廟
かつては青タイルで装飾されていたと考えられるその造りは堅牢なもので、後のモンゴル軍の破壊や地震にも奇跡的に耐え抜き、当時の建築技術の高さをうかがわせます。wikipediaより引用
これらの修復は一部の建物に留まっており、今後、本格的な調査によって遺跡全体の解明が期待されます。これからの発見が楽しみな世界遺産の一つです。
文・写真:hirokazu sawa
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