ホワイトハウス前の路上にいたこのおばあちゃんが歴史的偉業を成し遂げる人である事を、この時は知る由もなかったのでした…。
編集部のがぅちゃんです!
先日話題になったコンセプシオン・ピチオットという女性の訃報を見た僕は驚きました。
【1月27日 AFP】米ホワイトハウス(White House)前で30年以上にわたってテントを張り、抗議活動を行ってきたスペイン生まれの核軍縮活動家、コンセプシオン・ピチオット(Concepcion Picciotto)さん(80)が死去した。AFPより(1/27/2016)。
…この人見たことある!
実は2015年にホワイトハウスの前で、僕は生前の彼女に会っていたのでした。テントの周りをスローガンが囲む異様な光景の中に、ぽつんと静かに佇むおばあちゃん…。「なんかすごい人いる…」と今まで見た抗議の中でも特に印象的だった当時の雰囲気をレポートします。
コンセプシオン・ピチオットはスペイン出身の活動家。1981年〜2016年までの35年間、ホワイトハウス前の路上で住み込みの抗議活動を継続し、その活動はアメリカで最も長く継続された政治的抗議/ピースキャンプとされている。活動場所(路上)の住所はホワイトハウスと同じ。Wikipediaより。
…路上の抗議現場を家にしちゃったという、ある意味とんでもない行動力…。ちなみにホワイトハウスにはオバマ大統領が住んでいます。
アメリカ合衆国大統領が居住し、執務を行う官邸・公邸の建物。転じて、(日本語における「官邸」と同様に)そこで働くスタッフらを含めた政権の中枢を指す。「ペンシルベニア通り1600番地」はアメリカで最も有名な住所である。Wikipediaより。
…オバマ大統領の住所も、もちろんここです。
こちらが生前のコンセプシオン・ピチオットさん。人形かと思うくらい静かで、慎ましやかな印象を受けました。しかし色々書かれたボードを見てみると…
訳:ホワイトハウス・24時間反核ピースキャンプ・1981年〜コンセプシオン&W・トーマスにより継続。言いなりをやめて救われるべし。大量虐殺兵器を放棄せよ。
「好き勝手して最後にこうなるのは自分」というメッセージと共に、長崎と広島の日本語の資料が掲示されていました。日本人の僕は見ずにはいられませんでした…。
写真中央のもっこりしてるテントに彼女は寝泊まりしてたみたいです。
ホワイトハウス(写真右上)をバックに「核兵器廃止かこの世の終わりか」というメッセージ。看板の下の部分にも…
色んな国の言葉で何やらいっぱい書いてあります。日本語っぽいのもあってついつい読んじゃいました。
ちょっとツッコミたくなる装備だけど抗議内容はハードコア、でも本人は妙に穏やか…。不思議と背筋がのびるような独特の雰囲気の現場は、刮目に値するものがありました。
35年死ぬまで1つの事をやり続け、結果として命を賭けた彼女…「僕は偉人に会ったのかもしれない」とじわっとくるものがありました…。
こちらはコンセプシオンさんのテントからのホワイトハウスの眺め…彼女の目にはどう映っていたのでしょうか。ご冥福をお祈りします。
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