「バックパッカーの聖地」ことバンコクのカオサンロード。夜な夜な、素性の知れない怪しい人々がネオンのもとに集います。「この人達は一体何者なのか?」。そんな疑問を胸に、カオサンの住人達と触れ合ってきました。
こんにちは。世界一周アラサー女子のYUNAです。旅人の聖地「カオサンロード」はタイの首都バンコクのこの辺りです。
なぜ旅人の聖地なのか?
海外を長期旅行したことがある人であれば、一度は訪れたことがある人が多いのではないでしょうか?
タイ国内に限らず、周辺国を旅行するバックパッカーも、まずはカオサンロードを拠点に情報収集等を行う人が多く、ホステル、ゲストハウス、レストラン等が集中している為、一部の旅行者からは「聖地」と呼ばれているそうです。実際、国籍問わず、多数の旅行者で溢れていたので、納得です。
では、私がカオサンで出会った「変な人達」を発表していきましょう。
1 スペイン生まれスペイン育ちイギリス在住のアルゼンチン人コック
スペイン生まれスペイン育ち、イギリス在住のアルゼンチン人。スペインで生まれスペインで育ったのに、国籍を問われると「アルゼンチン」と答えていました。きっと、国籍だけがアルゼンチンなのでしょう。
イギリスでコックをしていたが、仕事がきつくて、仕事を辞めてアジアを旅行しようとバンコクへ来たそうです。プーケットへ行ったものの「面白くなかった」と言って、1泊2日でバンコクに帰って来ていました。相当なバンコク好きです。
2 初海外ひとり旅の日本人大学生
獣医を目指す心優しい大学生「やまと君」。いつでもニコニコしていて、見るからに優しい青年でした。
が、しかしこの優しそうな雰囲気がゆえに、宿のオーナーに「明日、家賃を払わなければいけないが、お金が足りないから13000バーツ(約4万円)貸して欲しい。」と言われ、お金を貸すのも不安だし、「そんな大金は貸せないけど、2000バーツ(約6000円)くらいなら……」と言うと、「それじゃ意味が無い」と逆に断られたそうです。そして、その夜「オーナーが怒って部屋に来たらどうしよう……」と不安で眠れない夜を過ごしたそうです。
私が泊まった宿は、1階がレストラン兼バーのようになっていました。
その為、昼間から泊まっていない人が食事に来ます。私が1人で食事をしていると、「一緒に飲もう」と誘って来たので、ビール1本だけごちそうになりました。
手の甲に大きく蜘蛛のタトゥーを入れているので、「写真を撮らせて!」とお願いしましたが、「蜘蛛はユダヤ教では良い意味ではないから、撮らないで欲しい。その代わり、このタトゥーなら撮って良いよ。」と後頭部を見せてくれました。「じゃぁ、何で蜘蛛にしたんだ?」とかなり不思議になりましたが、後頭部タトゥーも、それはそれで驚きました。
こちらも、初めての一人旅でバンコクに来たというイギリス人大学生。とにかく、何を見ても面白いようで、すぐにテンションが上がったり、1人でハミングしたりしていました。
そして、一緒に晩ご飯を食べに行った際、おもむろに「使い捨てカメラ」を取り出しました。旅行の直前にカメラもスマートフォンも故障して、今回はパソコンと使い捨てカメラで旅行するそうです。
24枚撮りのカメラです。デジカメと違い撮れる枚数も限られているのに、薄暗いカオサンロードや食堂の人をバシャバシャ撮っていました。晩ご飯が終るまでに、既に10枚程撮っていました。今後の写真撮影のペースが心配になるばかりでした。
オーストラリアでワーホリ中の彼女はアジア旅行は初めてだったようで、物価が安いことに感動して買い物をしたり、ダイビングライセンスを取ったりと、アジア旅行にどっぷりハマったようでした。
そんな彼女は、大のマンゴー好きなようで……。バンコクではとても甘くて美味しいマンゴーが20バーツ(60円)程で買えてしまいます。その為、この時も日付が変わるぐらいの深夜でしたが、我慢出来ずにマンゴーを買っていました。この日既に4回目のマンゴーだそうです。恐るべしマンゴー狂い。
宿の前で毎日、客引きをしているトゥクトゥクドライバー。
暇があると私に「ゲンキデスカー?」と言いながら、話しかけて来ます。名前を尋ねてもいないのに「ナカムラケンイチ」と紹介してきます。私には何も言いませんが、男性グループの旅行者にはセクシャルなお店の写真を見せながら、頑張って客引きをしていました。
バンコク在住歴5年、かつては様々な場所を旅行していたそうですが、現在バンコクで音楽関係の仕事をしているフランス人。
一緒に公園に行って、スワンボートに乗りました。写真を撮ると言うと、このポーズをしてくれました。スワンボートと風貌とポーズがマッチしなさすぎます。メタル系の音楽関係者なのでしょうか?気を悪くしてはいけない(?)と思い、音楽の詳細は尋ねませんでした。見た目とは裏腹に、底なしに優しかったです。
前述の日本人大学生「やまとくん」が恐れていたオーナーです。初見は少し強面かもしれませんが、話すととても優しいです。
私がレストランでご飯を食べていると、「次の曲は君の為にかけるよ」と言って、「マルマルモリモリ」をかけてくれました。曲自体は全く知らないそうですが、日本人が喜ぶということだけは知っているそうです。
出会いが絶えないカオサン
バンコクには1週間滞在しました。その間に他にも多数の日本人、イタリア人、イスラエル人、イギリス人、オランダ人、チリ人、アルゼンチン人等と出会い、一緒に食事へ行ったり、飲んだりしました。それぞれが、突っ込みどころ満載だったり、アクシデントがあったりと話題が絶えない一週間でした。そういう意味では、やはり聖地なのでしょう。
そんな出会いに興味がある方は、一度カオサンロードへ滞在してみてはいかがですか?
文・写真:YUNA
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