キュンルン銀城に行ってきた-チベット古代都市遺跡-

2013.08.26 17:29 
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チベットのインド国境にほど近い奥地にその名を知られることなく佇む、キュンルン銀城遺跡。チベットの起源とも言われる古代都市にタイムスリップしてきました。

 

チベットの旗タルチョを前にタンデム自転車世界一周のsawa(右)です。
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前回、カイラス山巡礼レポートを書きましたが、そのさらに奥地、インドとの国境に近いあたりに紀元前、シャンシュン王国という国が栄えました。チベットの起源ともいえるシャンシュン王国の都こそ、今回訪れたキュンルン銀城遺跡です。

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西チベットで有名な遺跡といえばグゲ遺跡。
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そして、聖地カイラス山
tibet4カイラス

キュンルン銀城遺跡への基点となるのが、幹線沿いの小さな街・門士。遺跡について事前に調べたものの全く情報がなく、現地で情報収集しながらペダルを漕ぎます。
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門士は100人いるかどうかの小さな村です。
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ここから幹線を外れてほとんど車の通らない道に入っていきます。遺跡への交通手段はチャーターした車もしくは自転車、徒歩に限られます。この街から7kmほど行った場所にチベット三大聖地の一つティムタプルがあります。
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ティムタプルには温泉が出ているため、聖地というより温泉で有名です。
tibet8ティムタプル

さらに進むと見えてきた建物はボン教のお寺とのこと。ボン教とはチベットで古代から続く民族宗教で人類最古の文化の一つに数えられています。
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お寺の中。ボン教は仏教に似た宗教です。
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サトレジ川沿い(有名なインダス川の支流)を道は行きます。この辺りはがけ崩れも日常茶飯事です。
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20kmほど道を行くと曲龍という遺跡に近い村が出てきます。奥に見える山肌に遺跡が見えるというのですが、山肌に同化しているようで確認できません。
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山の手前、川幅が狭くなっている場所に、吊り橋とタルチョが羽ばたいています。
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つり橋の近くには温泉が出ていて、トルコのカムッパレの様な景色を作っています。
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つり橋を渡り、村から見えた山肌にだいぶ近づいてきました。ぽつぽつと開いた穴こそ……
tibet15下からの全体図

キュンルン銀城遺跡の住居跡です。贅沢に二階建て。日も暮れかけてきたので、中で野宿させてもらいました(といっても誰も居ない)。
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洞窟内は暖かく快適でした。
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山の下から見た限りではあまり大きな遺跡には見えませんでしたが、翌朝、さらに上に登てみるとビックリの景色が広がっていました。
tibet18下からの全体図文字入り

下から見て一番高い位置にあると思われる建物まで登ってみると……
tibet19下から見えた建物

さらにその奥に多数の都市跡が広がっているではないですか!ここまで大きな遺跡と知らず大興奮です。
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住居跡はただの洞穴ではなく、石が積み上げられて作られています。
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住居の中。なんせ紀元前の遺跡なので簡素なものです。
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遺跡に張り巡らされた小道を奥へ。
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ここキュンルン銀城には女帝が住んでいました。女帝が統べるシャンシュン王国は戸数約1万の国で586年に隋に使者を送ったとされています。wikipediaより引用
tibet25さらに後方全体図

振り返ると、下から見て最上部にあると思われた建物がその全景をさらしていました。
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次々現れる住居跡
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住居跡の中に残っていた壁画
tibet28壁画

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文字が書かれた壁。チベット人いわく古いチベット文字とのこと。
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ある住居跡は何かの工房のようでした。
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tibet33工房アップ

ここから最上位部に見える建物への通路はなく、危険な崖を登る必要があったので断念しました。
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見下ろしたキュンルン銀城遺跡の全体像。
tibet35一番上からの全体図

おそらく世界遺産レベルの遺跡を独占することができました。周辺には同じ様な遺跡が多数残っており、今後解明されてほしいところですが、現在の中国政府の閉鎖的政策(チベットに対する)ではかないそうもありません。
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文・写真:hirokazu sawa


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hirokazu sawa
運動オンチな嫁さんを騙しふたり乗り自転車「タンデム」で世界一周旅行へ。点と点ではなく、線で繋ぐ人力によるのんびりふたり旅。バックパッカーとも一味違う目線から世界をお届けします。 ブログ:へたれタンデムチャリダー○○行く

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