ひょんなことから、全く言葉が通じない外国人たちと2泊3日で旅をすることになりました。人は全く言葉が通じない中でどこまで分かり合えるのか。全部想像で書いてみました。
ウユニからのチリ抜けツアーというものをご存知でしょうか。ウユニからチリ国境にかけての名所を2泊3日で回って国境まで連れて行ってあげるよ、というお得感のあるものでして、旅人に人気のあるツアーだったりします。
デスクもそのツアーに参加することになったのですが、日本人が僕だけだったんですね。ツアーには当日まで誰が来るかわからないのですが、この時期のウユニは日本人が多いので、1人くらいはと思っていたんです。というかそれを望んでいました。その方が何かとラクですしね。
でも、いないならいないで仕方ない。たまには外国人と触れ合うのも悪くないと腹を括った刹那、驚愕の事実が発覚した訳です。
英語を喋れる人間がいない。
じゃ何語を喋るんだって言うと、スペイン語です。もちろん僕はスペイン語なんて全く喋れません。でも、もう行くしかない。そんなこんなで、僕だけ言葉が理解できない中、外国人と2泊3日をともにするという貴重な経験をすることになりました。という訳で、今回の記事は全部想像で書きます。それを承知でお読みください。
登場人物紹介
ドゥシエ
フランス人
ジュリアン
フランス人
ニコラス
フランス人
エリサ
スペイン人
ホセ
スペイン人
「なぜこのメンツで公用語がスペイン語になるんだ」って思うかもしれません。
フランス人3人がスペイン語を喋るのです。昔、旅で出会ったフランス人いわく、フランス語とスペイン語は割と似ているらしく、スペイン語が喋れるフランス人は珍しくないとのこと。そして、フランス人に英語が喋れない人が多いのは有名です。スペイン人2人が英語を喋れないのは世代でしょう。
という訳でフランス人がスペイン人に合わせるかたちでスペイン語になる訳です。それにしたって5人全員英語が喋れないというのは、かなり運が悪かったと言えるでしょう。
とにかく出発です。まずはウユニ塩湖へ。
車中では、みんなが僕を持て余してる様子がありありと伝わってきます。そりゃそうですよね。全く言葉が通じないのが1人紛れ込んでいるのですから。お互い宇宙人な訳です。
ただ、かといって排他的な空気はなく、ホセがアメをくれたりと、わりとウェルカムな空気です。
どうもニコラスだけは、英語が少し分かるようなのですが、英語で会話を続けようとすると、乗り気ではないようで。フランス人はこのパターン多いですね。
ウユニ塩湖でランチタイム。エリサがみんなのご飯をとりわけます。年齢的にもエリサはお母さん的なポジションに収まったようです。
ドゥシエとジュリアン。二人はやっぱりつき合っているのでしょうか。
ご覧の通り、ジュリアンはハッとするレベルの美人です。ブロードウエイに憧れてニューヨークでダンススクールに通うも、夢破れ、恋人とも別れ、傷心でボリビアを旅している。そんなストーリーすら彷彿とさせます。そしてドゥシエもこの写真は顔が崩れていますがかなりの、
オットコマエです。空軍のパイロットになったはいいものの、高所恐怖症がやっぱり克服できず、転職活動中と言ったイメージ。二人とも僕に心を開いているように見えますが、この2つの写真はかなり後半に撮ったものです。特にドゥシエは僕との距離を計り兼ねていた様子。
風貌からして間違いなくホセはマフィアの親分で、愛人のエリサとボリビアにマネーロンダリングの旅へ来たというところでしょう。
最後にニコラス。1人こんなところに登ったりするところを見ると、大学で物理学を専攻するも研究がユニークすぎてだれにも認められず、捨て鉢になって旅をしているというところでしょうか。
一日目は、ウユニ塩湖の対岸にあるこの建物に宿泊。ちなみに壁から椅子から全部塩でできています。
ここで、残念なお知らせ。ドゥシエとジュリアンが同じ部屋に入ったので、二人はつき合っていることが確定しました。
突然、みんなが外へ。訳も分からずついて行くと……
ホセがお兄さんに凄んでいます。「セルベサ(ビール)」とか言っているので、酒を要求しているもよう。ホセは全員にビールを奢ったりとかなり羽振りがいい様子。マフィアって儲かるんですね。
ホセが凄まじい執念で調達してきたワインとビールで乾杯。
見てください。この楽しそうな顔。
パートナーがいないところで、下ネタでも話しているんでしょうか。
この時ほど、言葉の壁を痛感したことはありません。
みんなが盛り上がる中、僕はというと「ほほえみを浮かべて喋っている人間の顔を見るともなく見る」というポーズに落ち着きました。この状況だと、目線と、表情が難しいんですね。いろいろ試した末、「言葉はわからないけど、雰囲気は楽しんでいますよー」ということだけは示しておきたい。でも、バチっと目が合うとそれはそれで気まずい。というようなコンセプトで前述のスタンスに行き着いたという訳です。
いやーシュールな状況でしたよ。端から見たら、僕も会話に参加しているように見えたでしょうからね。でも、僕は全く内容がわかっていない。全くです。
それにしても彼らは容赦ないです。おかまいなしにスペイン語で盛り上がりまくりで「ちょっとひどくない?」と思う訳です。でも、彼らが僕を輪の中に入れてくれていることは分かる。だから僕は「もう何でもいいやー」という感じになって、「これはこれで楽しいかも!」と言い聞かせていると、お酒が回ってきました。
こうして一日目の夜が更けて行きました。明日はもっと彼らと仲良くなれますように。そして、翌日僕にある変化が起きます。
後編へつづく
文・写真:デスク
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