絶景に囲まれたモロッコのトドラ渓谷にポツンと佇むテント…。ノマド(ノマドワーカーじゃないほう)が暮らすとの噂を聞き、トラブルにも見舞われつつ、トドラ渓谷のノマドの家の中までお邪魔してきました。
真のノマドに会える、モロッコのトドラ渓谷
こんにちは。百太&しょうの世界一周Honeymoonの百太です。
今回は、モロッコのトドラ渓谷で、本物の遊牧民(ノマド)に会って来たお話です。
ノマドって何?
ノマド(nomad)は、英語で「遊牧民」の意味。近年、IT機器を駆使してオフィスだけでなく様々な場所で仕事をする新しいワークスタイルを指す言葉として定着した。コトバンク「ノマド」より抜粋。
…今回は、この遊牧民のほうを、あえてノマドと呼ばせていただきます。
遊牧民(ゆうぼくみん)は、人類の生活類型の二大区分である移動型と定住型のうち、移動型の牧畜(遊牧)を生業とする人々や民族を指す。多くの場合、家畜の群れを率いている。
モロッコのトドラ渓谷は圧巻の光景
モロッコのトドラ渓谷では、日本ではなかなかお目にかかれない、広大な渓谷を見る事ができます。
ちなみに、上の写真内の下に見える赤い小さい点は人です。人の大きさと見比べると、いかに大きな谷か分かっていただけると思います…。
トドラ渓谷
トドラ渓谷は、モロッコのアトラス山脈に存在する渓谷。Wikipedia「Todgha Gorge」参照。
トドラ渓谷は、モロッコの中での軽井沢のような避暑地にあたる場所で、涼を求めてモロッコ人が集まります。また、世界中のロッククライマーの聖地とも言われているらしく、多くのクライマーがこのトドラ渓谷に集まるそうです。
トドラ渓谷のノマドがいるエリアへいざ!
モロッコのトドラ渓谷のノマドが生活しているのは、この谷の上の方。スマホの地図アプリを頼りに、谷を昇り進んでいきます。日中はかなり温度が上がる為、日が昇る前に昇り始めました。地図を頼りに進んでいくと、階段のような場所に出ました。
ノマドへの道を阻むトドラ渓谷の障害物
道標のようにも見えた、ノマドの家畜のものと思われるフンを乗り越えると、ものすごい硬いトゲがたくさん生えた植物が。
どれほどの硬いトゲかというと、サンダルを貫通して足に刺さるほどなのです。日本では出会った事がないほど硬いトゲの植物に、かなり悩まされました。
ついに見えてきたトドラ渓谷のノマドのテント
トドラ渓谷を2時間以上歩き続け、動物のフンや草のトゲなど一切気にならなくなるほど体力を消耗した頃、こんな絶景が癒してくれました。
すでに太陽も昇り切り、非常に暑くなってきた時…やっと、本当にやっとノマドのテントが見えてきました。
トドラ渓谷のノマドによる驚愕のお出迎え
私達が近づいていくと、小さな女の子2人がお出迎えをしてくれました。「かわいいね~」なんて話をしていたのですが、なにやら彼女達の様子がおかしいです…
ブルンブルンブルン……どがんっ!!
…ノマドの彼女達が投石してくるのです。しかもかわいい石ではありません。長めの布で石を巻き、遠心力を利用して飛ばしてくるので、かなりの飛距離です。
「ゆ、友好的だと聞いていたのに!?このまま帰るしかないのか!?」と、オドオドしていると、異変に気付いたお父さんが、子供たちを止めてくれました。
トドラ渓谷のノマドの嬉しいおもてなし
娘2人を止めてくれたノマドのお父さんが、手招きをして私達を呼んでくれました。全く言葉は通じませんが、歓迎してくれている様子でした。握手をした数分後に、お茶とパンを持ってきてくれました。
お茶をご馳走になりながら、ジェスチャーなど交えなんとか意思疎通をとる私たち。するとノマドのお父さん、私の妻のビーチサンダルが壊れていることに気づきました。
そしてそのサンダルを手に取り、なにやら紐を巻き付けています。
ノマドのお父さん、あっという間に、サンダルを直してくれました!お父さん!ありがとう!!(ちなみに左に居る小さな女の子が、投石してきた下の子です。笑)
トドラ渓谷のノマドの子供たちと遊ぶ
ここに居たノマドの一家の家族構成は、お父さん、お母さんと3人の子供(兄、姉、妹)です。投石してきた2人の姉妹の上にも、ツンとしているお兄ちゃんがいるんです。
こんな感じでツンっとしてました(笑)
お兄ちゃんとも言葉が通じないので、地面に文字を書いてみることに。するとだんだん一緒に絵を描くようになりました。そして私たちは小さなノートとペンを持ち歩いていたので、ノートに絵を描いてみました。楽しそうにじっと見つめるお兄ちゃん。私が絵を描き終わると、お兄ちゃんも描き始めました。
そして出来た絵がこちら!
(左:私作 右:おにいちゃん作 右上:一番下の子作)
お兄ちゃんノマドの絵のクオリティに驚きました!
トドラ渓谷のノマドの生活
言葉は通じませんが、次第に家族と打ち解けていった私達。ジェスチャーで写真を撮っていいか確認すると、にこやかに了承してくれたので、テントや洞窟の中を撮影させてもらいました。
すっかりノマドの家族とも仲良くなり、お茶やパンをご馳走になったので、お礼の気持ちをお父さんに渡し、子供達にはノートとペンをプレゼント。足にはトゲが刺さり、道なき道を2時間以上かけて本当に苦労しましたが、この家族とのひと時が本当に楽しく行ってよかったと思いました。
投石してくるのは、多分トドラ渓谷のノマドだけ…
本当のノマドの生活はいかがだったでしょうか。日本でもノマドという言葉をよく聞きますが、投石はしないように注意願います(笑)
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