こんにちは!旅人いぶきです!
今回もオーストラリアでワーホリをしていた時のお話を書いていきたいと思います(上の写真の女性は私ではありません、念のため笑)。
ワーホリをしていた一年間、色々な街に住んでいました。一つの場所にずっと居つづけるのって、せっかく面白い場所がたくさんあるのにもったいないと思って。
今回は、メルボルンでのお話です。ヨーロッパ風の建物がたくさんあり、到着した瞬間から一目惚れしてしまいました。英誌エコノミスト「世界で最も住みやすい都市」のランキングで1位として選ばれたこともあるという、人気の場所。
駅のデザインも素敵ですね。
コミコミ4万円の怪しい家
なんとなくインターネットで安く住める場所を探していました。
月4万円で家具がついていて、水道代、ガス代、インターネット全部込みの場所を発見…これはオーストラリアの他の部屋と比べて非常に安い!(例えば、2人で住んで1人月$1000(10万円)以上のところが多い。安くても$600)
そして、私の職場から15分と近い!おぉ!ちょっと怪しいけど完璧だ。と思い連絡してみることにしました。
私「部屋見に行きたいんですけどー。$400って安いですね。何人住んでますか?」
男「10人くらいかな」
私「(10人!?くらい?大丈夫かな・・・)明日見に行ってもいいですか?」
男「いいよ」
女性一人で部屋は見に行かない方がいい
部屋を見に行くのは女性一人では行かない方がいいと、どこかに書いてありましたが(部屋を一人で見に行った女性がレイプされたという事件があったらしい。)私は一緒に行く友達もいなかったので一人で行きました。
本当にレイプされないかな。大丈夫かな。と思いながら見に行きました。家はこちら。
1人の男性に家を案内してもらうと、正面ドアが壊れていて開かないので、後ろの窓から入らないといけませんでした。中は非常に古く、窓ガラスは割れているし、どこもかしこも汚れている。
でも安いからしょうがないかなと思い、誰が住んでいるかもあんまりチェックせずに、そこに住むことに決めました。
「この家には女性は私ひとり?」
私が引っ越してきた初日、驚くことに、家に男の人ばかりいてびっくりしました。
夜、みんなが集まって飲み始めました。
10人の男性がいる中、おそるおそる聞いてみました。
「この家には女性は私以外いないの?」
「いないよー!!!でも心配しないで!」
とっても優しいみんな。フレンドリーに話しかけてくるみんなが余計怪しく見えてしまいました。
怖いよ。こんなところに来なきゃよかった。レイプされたらどうしよう。すぐに引越ししなくちゃ。
そう思いました。
奇妙な生活のはじまり
私のベッドルームです。3人の男性とシェアします。なぜか私のベッドの上の方にはアダルトポスターが貼ってありました。
中にある冷蔵庫は落書きでいっぱい。THE GOON IS IN HEREと書かれていますが、GOONというのは安くて簡単に酔っ払える怪しいボックスで売っているワインのことです。
電子レンジは叩かないと動きません。SLAP ME!(私をひっぱたいて!)
基本的に誰もお皿を洗いません。気付いた人が洗います。誰もやらないと一週間後くらいに臭くなります。
愉快な!?住人たち
犯罪で刑務所に入っていた兄(左)。彼女に子どもができちゃった弟(右)。二人ともマリファナ大好き。部屋にはやっぱりアダルトポスターが貼ってあるオーストラリア人兄弟。
ホームレスだったオーストラリア人。道で寝ていたら、知らないおじさんに2万円もらってここに連れてこられたらしい。
アーティストのイタリア人(左)。何をしているのかよく分からないフランス人(右)
トーマス。ゲイなのかよく分からないけど、いつも私のほっぺにキスをしようとしてきたアイルランド人。
日本人も白人も黒人もみんな似てる
私は、欧米人男性に変なイメージを持っていて、すぐにセックスを色々な女性とするだとか、プレイボーイなんじゃないかとか思っていました。
ここで5ヶ月間暮らしてレイプされたことも、変なことをしようとしてきた人もいませんでした(イタリア人が酔っ払ってキスをしようとしてきたけれどお腹をキックしました)。
みんなとだんだん仲良くなり、日本人男性も白人も黒人も文化の違いがあるだけで、アホなことをするのが好きなところだとか、女の子に弱いところ、かっこつけようとするところ、みんなすごく似てるんだなと一緒に暮らして感じました。
考えてみれば、どこの国にもプレイボーイ、プレイガールはいますよね。今では欧米人男性に特別なイメージを持っていたことが恥ずかしいです。
朝起きてリビングに行ったら鳥がいるということもよくありました。
女ひとりで10人の欧米人男性と5ヶ月暮らしたら…
5ヶ月間10人の男性と暮らして、楽しいことも嫌なこともたくさんありました。
メルボルンを出るために空港にたどり着き、「あー、もうたまったお皿を見なくって済む。汚い古い家に住まなくていいんだ。いびきが聞こえない場所で眠れる!やったー」
そんなことを思っていました。
突然、電話が鳴りました。アイルランド人のトーマスでした。
「いぶき、もう行っちゃうの?寂しいよ。行かないで。」
フランス人のアレックスは私のベッドにこんな絵を残して仕事へ行ったそうです。
突然涙が止まらなくなりました。
そっか、もう会えないんだ。
ずっとこの日が来ないかのような気がしていたのです。
毎日、仕事が終わって家に帰ると「いぶきー!!!!!飲もうよ!」とお酒を勧めてくるみんな。
笑顔が絶えない家。
私たちは家族みたいでした。
家族みたいで、一緒にいるのが当たり前すぎて、大切さを忘れていました。
色々な国から集まったバックパッカーの私たちがまた、一緒に集まれる日が来るのでしょうか。
ここに私たちが集まったのは運命、この時間にこの場所に来なかったら私たちは出会わなかったんだ…。
落書きでいっぱいの家の壁。私も自分の名前を残しておきました。日本語とローマ字で。
心にぽかんと穴があいたような気分になり、空港で号泣してしまいました。
けれど、一人一人から学んだこと、一緒に作った思い出は消えません。
女ひとりで10人の欧米人男性と5ヶ月暮らしたら…一生の思い出になりました。
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