インド人の女性が着ているサリーにどのような意味があるか知っていますか?その意味を知った私はさっそく、母になる準備をはじめたのでした。
ファースト・サリーは母から贈られる
こんにちは。世界一周アラサー女子のYUNAです。
私が母になる準備をした場所は、インドのデリーです。
「インド文化講座」というサイトによると、インド人の80%以上が信心しているヒンドゥー教の教えでは、「布地を裁断する事なく、身にまとう事が浄とされるという観念から、サリーを着る事が推奨されている」とあります。更には「ファースト・サリーは、初潮を迎えた娘に初めて着せるもので、母親から贈られ、このとき初めて着付けを習う。初潮の祝い事の一つにサリーを与える小さな儀式がある」とあります。
これは……アラサー女子として、結婚も未だですが、「将来の娘の為にサリーを買ってあげよう!!」と勝手に意気込んで(ヒンドゥー教でもありませんが)、サリーを買ってきたので、ご報告します。
お店選び
デリーで安宿やお土産屋さんが並ぶ地区・パハールガンジ(メインバザールとも言う)には、たくさんのサリー屋さんがあります。少し歩くだけで、「サリー?サリー?100ルピー!100ルピー!』と声をかけてきます。でも……
ツーリストの私には、どのお店が良いのかは、よく分かりません。
それでも、①呼び込みをしていなくて、②話しやすそうな店員さん、③安い物がありそう、を条件に選んでみました。
種類は豊富
インド人と話して少しすると、だいたいの人が「インド人の友達が日本に住んでいる、日本人の友達が居る」と言います。そして、それを理由に「日本大好き」と言ってきます。おじさんにも、もれなく言われました。
私の先入観では、サリーは高い物だと思っていました。おじさんに、とりあえず「一番安いサリーを見せて!」とお願いします。
「80ルピー、100ルピー、120ルピー……」と言いながら並べてくれます。
「え?80ルピー(約130円)で買えるの?」と聞くと、「ノーノー。1mで80ルピー。これは6mだから、480ルピー(約780円)」と説明してくれます。
なるほど、呼び込みの100ルピーのからくりが分かりました。
娘を妄想して柄選び
色々見ましたが、将来中学生ぐらいの娘にプレゼントするなら、可愛い色で、且つ今の私も着れる色が良いです。迷っていると、おじさんはノリノリに高いのを出し始めます……
「150ルピー(約256円)、200ルピー(342円)、250ルピー(428円)……」。色や柄が鮮やかだったり、キラキラするスパンコールがついていたりと少しずつ豪華になっていきます。
街でも若い娘は、ピンクや水色、黄緑をチョイスしている人が多かった事を考え、このピンクを選びました。しかし、試着の仕方が分かりません……タンクトップを着ていたので、その上からおじさんに着付けてもらいます。
案外、インド人ぽく仕上がりました。おじさんも「ビュウーティホォーーーウ」と言って、全力でおだててくれます。
サリーの中にはたいてい、同じ色の半袖のブラウスを着ます。これが、案外タイトです。同じ様なピンク色が無かった為、サリーの柄部分に合わせて、黒色のブラウス(後で出てきます)を購入しました。
根切り交渉で、サリー1mで270→250ルピーに、ブラウス200→100ルピーになり、合計1820ルピー(約2900円)→1600ルピー(約2500円)になりました。思っていたより値切れませんでしたが、お祝いの品ですので、よしとしましょう。
着付けは意外と難しい
お店で2回着付けを教えてもらいましたが、うまく出来ません。宿泊先のお兄さんに尋ねると、着付けが出来ると言うので、早朝からお願いしてみました。そして……
朝の6時からサリーを着てタージマハルへ行きました(デリーから3〜4時間のアーグラという街にある)。サリーを着ている観光客はあまりおらず、普段話しかけてこない年配のインド人女性にたくさんほめてもらい、嬉しくなりました。
途中、歩いているとやっぱり着崩れてしまうので、お婆さんや、若いインド人の女の子が何度も着付けをし直してくれました。こういう交流が持てたのも、密かに嬉しかったです。
そして現在、綺麗に折り畳んで私のバックパックに収まっているサリー。何年先になるかわかりませんが、もし私に娘が出来たら、初潮のお祝いに、お赤飯と共にこの「思い出の詰まったサリー」をプレゼントしたいと思います。
文・写真:YUNA
YUNA
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