ゾウにタイガーにタイガールに出会うべく、旅先の友人に誘われるまま二つ返事で向かったタイのカオヤイ国立公園。準備0で向かったけど、それなりに楽しめました。
ノープランで向かったカオヤイ国立公園
「国立公園でキャンプしようぜ。野生の象とかワニが見れるんだぜ。」
タイはアユタヤのゲストハウスで飲んでいた際、オランダ人とシンガポール人が目を輝かせながら言い放った甘美な台詞。Noと言えない日本人の僕は「Why not?」と言ったばっかりに、カオヤイ国立公園とやらに図らずしも行くことになりました。
あんな苦難が待ち受けているとも知らずに…。
「準備0だけど大丈夫…?」
とはいえ、僕は荷物の大半はバンコクの友達の家に置きっ放し、何の準備もありません。バックパッカーですらなくリュックサッカー、これが全荷物です。
(下着、短パン、ティシャツ、シャツ、サンダル、カメラ、虫除けスプレー、洗面用具、これだけ…)
僕:準備0だけど本当に本当に大丈夫?
オランダ人とシンガポール人:何の準備もいらないから大丈夫
…と彼らは仰々しいバックパックを持ちながら適当に答えます。
バンコクから3時間で行けるカオヤイ国立公園
カオヤイ国立公園はタイの国立公園であり、タイで3番目に大きい公園。公園内の面積は300平方キロメートルに及び、高度は海抜400〜1000メートルの高さを誇る。また、野生のゾウやトラ、その他絶滅の危機に瀕した哺乳動物が生息する、タイでも数少ない地区のひとつ。Wikipedia「Khao Yai National Park」/タイ国政府観光庁HP参照。
アクセス:アユタヤ→「Pak Chong駅」まで電車で2時間。「Pak Chong駅」→国立公園前までバスで1時間。または、バスでバンコクから3時間(詳細はこちら)。
バス停といっても、乗合タクシー(ソンテウ)が数台置いてあるだけですが、運転手っぽい人に「国立公園に行くか?」と確認して乗り込みます。(約20バーツ)
カオヤイ国立公園内のキャンプ場を目指す
入園料400バーツ(1200円)を払い、キャンプ場の場所を聞いたところ、一番近いキャンプ場は20km先…。さすが国立公園、規模が違います。公園内を走っているバスやタクシーは見当たらず、ヒッチハイクを試みたところ…
1分で成功し、10分で車が故障したため、僕らを乗せてくれたタイ人の運転手もヒッチハイカーにジョブチェンジです。
タイ人の運転手と一緒に試みた2度目のヒッチハイクも難なく成功し、20分程よく揺れる荷台を楽しめばキャンプ場に到着です。
キャンプ場には人より野生動物
案外、普通なキャンプ場でした。
ただ、鹿と猿といった動物の方が客よりよっぽど多かったです。
レセプションでテントとマットレスと七輪を借ります。(テント200バーツ、マットレス60バーツくらいだったかと思います。なぜかタイ人の彼が奢ってくれたのでよくわかりません)借りたテントをみんながパパッと建てます。僕は見るのは得意です。
確かに辿り着きさえすれば準備0でも楽しめそうですが…
テントも立ったので、乾杯して夕飯でも食べようとなりました。しかしレストラン兼物販は既に閉まっていたため、事前にコンビニで買っていたインスタントラーメンが夕飯となりました。お酒は無しです。
「ほら、やっぱり準備必要やったやんけ!」と思いつつどうにも出来ず、コッヘルに麺を0.5人前入れ、ちびちび麺を追加しては皆で回し食いします。
食事中、七輪に炭をくべながら、バックパックを漁ってくる鹿と何度も闘ったり、「明日はタイガーとタイガールを見たいよね」とひとしきりの馬鹿トークが終わった後は翌日に備え寝るだけです。
眠れたのもつかの間…
夜2時頃、鹿か猿がテントを漁る音で目が覚めます。夜4時頃、寒くて目が覚めます。
「ほら、やっぱり準備必要やったやんけ!」と思いつつどうにも出来ず、ティシャツを重ね着し、シャツを布団代わりに耐えます。隣でオランダ人はパンツ一丁で寝ていますが意味が分かりません。
滝1を目指す
翌朝、元気なオランダ人は「有名な滝を見に行こうぜ!」とうるさいです。レストランで朝食を食べ、水とクッキーを追加し、出発です。滝までの距離はたった5キロちょい、気温はたった34度、余裕です。僕以外みんなトレッキングシューズに履き替えます。
「ほら、やっぱり準備必要やったやんけ!」と思いつつ僕はそのままKeenのサンダルで出発です…余裕です。
滝までの道は全てアスファルトの車道なので正直結構余裕です。アップダウンは激しいですけどね!
1時間半程歩けばついに辿り着きました。オランダ人が行きたがっていた有名な滝です!さぞやすごいのかと思いきや…
むむむ…シャワー以下の水量…。
このままでは消化不良な僕達は、クッキーと地図を持ちながら作戦会議。3キロちょい先に別の滝があったので気を取り直して向かうことに。しかも道はトレッキングロード、冒険の匂いがします。カオヤイ国立公園に求めていたのはこういうのです。
滝2を目指す
いざ!
いざ!いざ!
トレッキングすること2時間後、遂に滝に…
むむむー!!!滝どこー!!!
滝は干上がっていたようです…恐るべき乾季。象の糞は何十個も見ましたが象には会えず、ワニ注意の看板は何個も見ましたがワニには会えず、タイガーにもタイガールにも会えませんでした。その後、皆打ちひしがれてキャンプ場まで4キロほどの道のりを歩いて戻ります。
カオヤイ国立公園は準備していったほうがいい
滝も象もタイガールも見ることは出来ませんでしたが、未知の地での大自然での体験、プライスレスです。大満足です。そんなカオヤイ国立公園、少し変わったタイ旅行を経験したい人にはお勧めです。
…ただ、衣と食の準備だけはしておくのがお勧めですが…。
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