高校休学して世界一周中のぼくが見つけた「進路」

2015.12.17 11:49 
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国際協力への関わり方を模索する高校生バックパッカーが、海外の現場を回って知ったひとつの問題点…。吉野裕斗がたどり着いた「進路」とは?

 

こんにちは!
高校を休学して世界一周中の吉野裕斗です。

2か月いたアフリカ大陸を後にし、今は南米のアルゼンチン・ブエノスアイレスにいます。
非常に学びに溢れたアフリカ旅だったので、南米も楽しみです。

 

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訪問した「JICA南アフリカ事務所」にて。各国の疑問や情勢について学んだ

 

世界を見て「どうしたいのか」?

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高校1年の時に設立した「中高生国際ボランティア団体‐どえりゃあwings

 

僕のこの世界一周は「国際協力で世界に貢献したい!」という想いから始まりました。

しかし、国際協力といっても「教育」「保健」「紛争」など分野が様々で、また「国連」「NGO」「民間のCSR」「ジャーナリスト」などアプローチの仕方も様々です。どれを選ぶかによって進路は大きく異なります。

そこで、実際に国際協力の現場を訪問したり、現地で働く人の話を聞いて、大学進学前に自分のやりたいことや世界のニーズを見つけたいと思ったのです。

 

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カンボジアで訪問した現地人向けの日本語学校

 

また、自分の学びを発信することで、自分と同じ考えを持つ仲間の役に立ったり、国際協力や異文化に興味を持つ仲間を増やしたいとも考えています。

今日はその思いも込めて、自分が今後「どうしたいと思っているのか」を記事にしました。

 

国際協力に興味を持った理由や、世界一周出発までの詳しいことは「高校3年生のぼくが休学して世界一周している理由」をご覧ください。

 

やりたい国際協力のアプローチは「ビジネス」

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世界最大規模のNGOである「BRAC」に訪問

 

ずばり‼僕がやりたい国際協力の携わり方は「ビジネス」です。

今まで「農業の専門家」や「日本から自給自足のNGOを作る」などいろいろ考えてきました。
土を見ただけで不足している養分を判断出来たり、雑草からその土地に適した作物が分かれば、世界の貧困問題が解決でき、より多くの人に貢献できると思ったこともあります。

でも、それよりも「ビジネス」に魅力を感じているのです。
その理由を紹介したいと思います。

 

蔓延する「援助慣れ」という問題

国際協力の現場で多く耳にする「援助慣れ」という言葉。

援助をもらえるのが当たり前になって、自ら努力しなくなってしまう大きな問題です。
国の役人が自らの国を良くしようと政策を練るのではなく、「いかに先進国からお金を引っ張るか」に知恵を絞るようになってきたという話も聞きます。

実際、アフリカのあるHIVのプロジェクトに数十万円の資金援助をしたところ、現地の役人に「なんだ、これだけか」と言われたりと、胸の痛くなるようなこともあるようです。

今はあまりにも「無償支援」が蔓延しています。無償の支援はそこから抜け出せなくなる「麻薬」です。

 

ビジネスが有効だと思う理由

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ウガンダで野球を教えている青年海外協力隊の長谷さん

 

また、国やNGOの支援の問題点としてそれらの多くが「期限付き」だということが挙げられます。

例えば、一昨年までカナダがウガンダの野球を2年限定で支援しており、国内リーグの資金を援助していました。しかし、期限が切れてからはリーグ戦が開催されなくなり、衰退しつつある側面もあります。

 

現在は青年海外協力隊の方が日本とウガンダ野球を繋ぐ架け橋となり、リーグ戦復活に向けてオリジナルTシャツの販売などの活動をしていました。

これは非常に分かりやすい例です。
ビジネスであれば利益を生む活動は長く残り、活動費もずっと捻出できます。

 

僕が見たビジネスでの国際貢献3つ

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クラタペッパーさんの胡椒農園を訪問

 

ビジネスでの国際貢献を実例を挙げて紹介したいと思います。

まずは、カンボジアで独裁政権時代の影響で消滅しつつあった「胡椒」の農園を復活させた「クラタペッパー」です。今では「胡椒」がカンボジア土産として買われるようになり、現地の産業の向上や雇用増加に繋がっています。

 

ウガンダで現地の材料でアルコール消毒液を作り、保健現場への導入を促進させている「サラヤ」さん。実際に使われるようになり、病院での衛生環境は好転したと聞いています。

 

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ウガンダJICA事務所でも使われていたSARAYAの消毒液

 

商品そのものではなく、企業活動そのものが社会貢献であるものも多いです。

例えば、カンボジアで児童買春防止のために、小学校を中退している子どもを雇用している「かものはしプロジェクト」(NGO)。働く女性の技術向上はもちろん、識字教育や家庭訪問・面談などのサポートもしています。

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「かものはしプロジェクト」の工房

 

旅で分かった自分のこと

大きな貢献ができる国連やJICAなど公的機関の存在も重要ですが、働くとなると、個人の想いや考えを生かしにくくなる環境でもあり、職種によっては1日中パソコンの前で会計管理などをしなくてはならないものもあります。
僕は現場に入るのが好きだと旅に出て分かりました。

なので、現場で行動するという形としての「ビジネス」は、「吉野」と相性が良いのではないのかと思っています。

 

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タイの日本語学科の高校で同級生達と交流

 

以上が僕が国際協力のアプローチとして「ビジネス」を選択しようと思うようになった理由です。

紹介した企業・団体は実際に訪問し、僕の「ブログ」にて詳しく紹介しているので、良ければ探してみてください。

 

南米を旅する中で、きっとまた考え方や想いが変わってくると思いますが、残りの旅も全力で学んでいきたいと思います。

 


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吉野裕斗
高校を休学して世界一周をしている吉野裕斗です。国際協力の現場や現状を見るために出発を決意し、協賛などで資金を集めました。活動地訪問やボランティア活動の中から絶賛勉強中。帰国後は高校3年生に復学予定。高校生が見た世界をシェアします! HPはこちら/ブログはこちら

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