日本では「お客様は神様」という言葉がありますが、全く逆のコンセプトのカフェと言えるかもしれません。
みなさん、こんにちは!
ただいま10人のカナダ人と一緒に住んでいる旅人いぶきです。
最近、私のハウスメイトがある女の子に恋をし、他のハウスメイトがその女の子と付き合うことになり、大ゲンカ中のようです。
ちなみに私はその「女の子」ではありません(笑)
今回は、私がオーストラリア滞在中に行った驚きのカフェについて書いていきたいと思います。
そのカフェの名前は、Lentil as Anything
現在、オーストラリアのメルボルンに5店舗、シドニーに1店舗あります。
オーストラリアのセントキルダ店に3年前に行ったことがあるのですが、写真を撮るのを忘れてしまったため、友達にアボッツフォート店の写真を撮ってきて貰いました。
一見普通のカフェですが…
外から見ると一見普通のカフェです。中に入ってみると…
なんだか不思議なデザインの壁や長年使われているであろう椅子やテーブルがありました。
お客さんがセルフサービスで好きな料理を好きなだけ盛り付けています。
「いくらでも!」
メニューを見てみると……
ん?値段がない!?
いくらなの?どういったスタイルのお店なの?
色々と混乱しました。
*写真のVというのはベジタリアン。NVはベジタリアンではない料理。GFはグルテンフリーで、NGFはグルテンフリーではない料理。
早速聞いてみることにしました。するとイケメンウェイターは、この赤い箱(右)を指さし……
「いくらでも!!」と言いました。
こちらの赤い箱の中にお金を入れろと・・・。
そうなんです。このカフェは募金制なのです!
自分の払いたいだけ払えます。基本的に物価の高いオーストラリアで外食すると一食$15以上(約1300円)はするのですが、こちらの紙にどれくらい払えば、原価分が払えるのかが書いてあります。$5かそれ以下しか払えない場合は、原価を下回る値段となってしまいますが、ここでボランティアすることもできますよですって。面白い発想ですね。
実はここのカフェの従業員はみんなボランティア。この男性も…。
このコックさんたちも…。
この小さなおばちゃんも…。
そして、ここでボランティアしない?という看板も。
そしてこちらは、「芝生の上に食器を置いたままにしないで戻してください」と書いてある看板です。
ここでは、屋外で食べることもできるのです。
サラダを残したらウェイターが…笑
こちらが、肝心の料理!お味噌汁、チョコケーキ、お好み焼き、カレー、サラダです。
私は、(タイ風?)カレーを頼んだのですが、日本のカレーと違って、様々なスパイス、野菜、豆が使われていました。味はというと…辛すぎず、甘すぎず、美味しい!いくらでも食べれる!と思いました!
ちなみに、サラダは嫌いなので残してしまいました。(ごめんなさい。)すると、ウェイターさんが「おっサラダ嫌いなの?」と言って、指でつまんで食べ始めました!面白いフレンドリーなサービスです!!笑
なんで募金制なの?
2000年にセントキルダでこのカフェを開いた張本人、スリランカ出身のShanakaさん。
自爆テロや所得格差のあるスリランカで生まれ育ち、貧困層を見て、この世界はおかしいと感じ、世界を旅する。世界中のたくさんの人々からもらった喜び、経験をどう具体化して表現すればいいのかと思い悩み、NPOのレストランを開くことにしたそうです。
いくらでもいいよ!とお客さんに言うと、Are you Crazy!?と始めたときは言われたそうです。
みんなに心を開いて生きていきたいんだ。とも話されていました。
TED参照
ここで働けばよかったと後悔…
インターンシップとして、こちらのカフェで料理やサービスの経験を積むことも可能、アーティストは、アートをお店に展示させてもらうことも、楽器を弾かせてもらうことも可能です。
私がメルボルンにいたときレストランで働いていたのですが、ここでボランティアもすればよかったなと少し後悔しています。
素敵な経験が積めたんじゃないかな。
こちらは、ボランティアの方々です!
3年前にはなかったTシャツやマグカップ。こちらには、値段が書いてあります。
知らない人を信用できる?
私が経営者だったら…。
「いくらでもいいよ!!!」なんて言えるのかな…と考えさせられました。
家賃、電気代、ガス代、調理器具、お皿、材料費、税金…。他にも色々かかるんだろうな…。
「相手に値段を決めてもらうのって怖い」と思います。
見知らぬ客を信じてきたShanakaさんは、本当に素敵ですね。
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