こんにちは!極貧バックパッカーの植竹智裕(うえたけともひろ)です。世界一周中の僕は、2014年10月下旬から約20日間、ネパールに滞在しました。
「東、西、南の三方をインドに、北方を中国チベット自治区に接する内陸国。世界最高地点エベレストを含むヒマラヤ山脈および中央部丘陵地帯と、南部のタライ平原から成り、ヒマラヤ登山の玄関口としての役割を果たしている。経済的には後発開発途上国で、農業が主な産業だが、ヒマラヤ観光のほかネワール文化を今に伝える古都の町並みやヒンズー教、仏教寺院などの観光業も盛んであり、外貨収入の一翼を担っている」(Wikipediaより引用)
2015年4月25日にネパールでマグニチュード7.8の地震が発生して、甚大な被害を受けた事はニュースで知っている方も多いと思います。しかし、ネパールとはそもそもどういう国なのかを知らない方も多いのではないかと思い、ご紹介させて頂きます。
ネパールは世界中からトレッキングや登山をする旅人で賑わう国です。その玄関口である首都カトマンズでは観光客向けのレストランやバー、民芸品店、ツアー会社、キャンプ用品店などが軒を連ねています。
僕のカトマンズの第一印象は「外国人がいっぱい居て、垢抜けてるなぁ」で観光地化されていて少しガッカリでしたが、ちょっと歩けば街の至る所に木造や石造の古い寺院や祠があり、何処からともなくお香の優しい香りや祈りの音楽が漂っていて、すぐに好きになってしまいました。写真は近郊のパタンのダルバール広場で2014年10月に撮影。こちらも、地震で複数の寺院が深刻な被害を受けました。
そんなネパールで僕は今まで4つの記事を書きました。
・ヒンドゥー教で神聖ではないほうの牛「バフ」が安くて美味い|世界新聞
・海外で一方向にひたすら歩いたらどうなるのか? inネパール|世界新聞
・新年を西暦よりも2ヶ月早くネパールで迎えてみた|GIGAZINE
ネパールがどんなに魅力的な場所でどんな文化を持っているのかは各記事を併せてお読み頂ければと思いますが、今回はその時に出会った、特に思い入れの強い人々に焦点を当ててみたいと思います。
ある時、街外れで子犬を見つけてじゃれていると、幼い子供達が集まって来ました。
現地の言葉で色々質問され、答えられずに歯痒い思いをしたり、不思議そうに見つめられたりする事はよくありますが、この時はお互いに話しかける事もなく、ただ一緒に犬とじゃれ、笑い声だけが響く、不思議でいて心地の良い時間でした。
この子達の安否を知る術はありませんが、被災した事は間違いないでしょう。地震が起きたのは現地時間の25日(土曜日)の正午頃。せめて子供達が親元に居て、無事で居てくれるよう願うばかりです。
数日間滞在すると最も深く関わる事になるのが宿のスタッフです(写真は新年会で集まったオーナーさんの家族)。この時の様子はこちら
中でもスタッフの青年たちはとにかくやんちゃで、暇を持て余すと部屋まで遊びに来る事もありました。幸いにも旅人づてに「前日の夜トランプに熱中し過ぎて寝ていなかった」という彼ららしいおまけ情報と共に無事は確認できましたが、この先しばらくは余震に怯え、客足も途絶え、苦しい生活を強いられる事になるでしょう。
ネパールで出会ったのは元からそこで暮らす人達だけではありませんでした。訪れるまでは知りませんでしたが、民芸品店で働いている人の中にはインド北部のカシミール地方から出稼ぎに来ている人も多く居ました。
彼らの多くはお喋りするのが大好き。「何も買わない」と言っても、中に招いてお茶を出してくれた事もあり、話が弾んで閉店作業を手伝わされた事も……。彼らの故郷カシミールでも昨年9月に500人近い死者を出す大洪水が発生し、僕が出会った人々の中には洪水が原因でネパールに出稼ぎに来た人も居ました。彼ら全員の安否を知る事は出来ませんが、無事であったとしても、彼らもまた観光客が減り、苦しい時期を迎える事になるでしょう。
彼らが今すべき事は震災からの復興ですが、ネパールでは6月から10月にかけて雨期を迎えます。そして、上記の通り、観光業で生活を立てていた人達はこの先しばらくは苦しい生活を強いられる事になるのは間違いありません。実際に訪れた僕にとっても信じ難い出来事なので、恐らく多くの方には世界の遠くで起きた現実味の無いニュースなのかも知れませんが、この記事を読んで少しでもネパールについて知って頂けたら、そして自分達に出来る事が何なのかを考えるきっかけになれば幸いです。
以下にいくつか募金先を載せておきます。
まずネパール国内に備蓄している物資を使い、仮設避難所に集まっている人々のための給水タンク、経口補水塩、亜鉛の錠剤、救護施設用のテントなどを提供しています。
本募金では皆さまの寄付額と同額を、Yahoo! JAPANからも寄付させていただきます。
みなさまの善意が2倍になる仕組みです。
ネパール赤十字社と国際赤十字・赤新月社連盟が実施する救援活動を支援するため、日本赤十字社は下記のとおり救援金(救援金名称「2015年ネパール地震救援金」)を受け付けます。
世界新聞では「think of NEPAL」と題してネパールのことを知ってもらう記事を掲載しています。
・ネパール地震で亡くなったもうひとつの命。山で売買される「シェルパ」を知ってますか?
・ネパールと日本は「遠い国」なのか? 4年前、カトマンズで食べた「醤油ラーメン」の話
・過酷な環境で美しく生きる人々がいる。震災前に出会った6人のネパール人を想う
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