航空会社にどれだけの信頼を寄せていますか?
飛行機の座席はできれば通路側にしていただきたいデスクです。頻尿なので。
あなたは飛行機に、もっと言うと航空会社にどれだけの信頼を寄せていますか?世界中に路線が張り巡らされ、LCCなどサービスが多様化した昨今、航空業界への信頼を強めている人は多いのではないでしょうか。そんな中、多少の遅延や、天候による欠航ならまだしも、理由なく10時間遅延するということはさすがにないだろうと思っていないでしょうか?
僕もその1人でした。あの出来事を経験するまでは。
事件はメキシコ・シティ国際空港で起こった
話は約1年前に遡ります。2014年の2月20日、僕はボリビアのラパスから成田への帰路にいました。
その旅程が下記です。エクスペディアで予約したもので、成田⇔ラパス往復20万円でした。
ざっくり言うと、ラパス(ボリビア)→サンタクルス(ボリビア)→リマ(ペルー)→メキシコシティ(メキシコ)→ティファナ(メキシコ)→成田という総所用40時間にも及ぶ気の遠くなるような行程です。
世界一標高が高い国際空港、ラパスのエル・アルト国際空港からはじまり……
えっちらおっちら飛行機を乗り継ぎながらも、確実に日本への距離を縮めやってきたのが……
こちら、メキシコ・シティ国際空港。Wikipediaによると「メキシコ及び中南米最大級の国際空港」だそうです。
さっきの旅程で言うと、ここですね。これからティファナを経由し(降機はなし)、成田へという最後のフライト。
ここで、事件は起きました。
カウンターで感じた「違和感」
18時頃、搭乗予定のアエロメヒコ(メキシコ最大の航空会社)のカウンターに向かいました。フライトは22時でしたが、先にチェックインしておこうと思ったんですね。
カウンターへ行くと、既に何人か並んでいました。外国人に混じって、ちらほら日本人の姿もありました。出張と思われるサラリーマンや、いかにも「インカ帝国の謎を巡る!メキシコの古代ロマン満喫10日間」みたいなツアーに参加してきたと思しき年配の方もいらっしゃいました。
1時間くらい列が進まないので訝しく思っていると、やっと列が動き出したんですが、ある光景に違和感を覚えたのです。乗客たちがカウンターから、大きな荷物を持って、去って行くのです。預け荷物に該当するような、スーツケースなんかの類いですね。
「なんで預けないんだろう?」と思っていたら、先に順番がきた出張と思われる日本人が「いやー、参ったなー」みたいなことを言いながら僕の横を通り過ぎていきました。「何かあったのだ」という確信を持ち始めた時、僕の順番になり、カウンターに呼ばれました。
「私たちは飛行機がない」
カウンターのお姉さんは、僕に「成田行きか?」と尋ね、僕が「そうだ」と答えると、
「成田行きは時間が変更になったわ」
と告げたのです。まぁ、海外ではあることです。
「何時に?」
「明日の朝7時」
明日の朝7時!?……12時間後です。僕もわりと海外を旅しているほうだと思いますが、こんなことは初めてです。というか、こんなことがあるのか?
お姉さんによると、変更は決定事項のようです。なので、せめて理由が知りたかった。知っても何にもならないのですが、それが人間の性じゃないですか。問いつめるとお姉さんはたどたどしい英語で(たぶんメキシコ人なので)こう言いました。
「We don't have airplane」
「私たちには飛行機がない」。だから、その理由を聞いているのだよ。目眩すら覚えてカウンターを去りました。
メキシコの高級ホテルに泊る事に
2時間後、僕はいかにも高級そうなホテルのロビーにいました。
実は、アエロメヒコのカウンターでこのホテルの宿泊チケット(食事付き)をもらっていたのです。
フロントには同じ便に乗る予定だった人が長蛇の列。僕と同様の措置が取られたもようです。
分かりにくいですが、手前に座り込んでいるのが、日本の年配の方々。まさか「インカ帝国の謎を巡る!メキシコの古代ロマン満喫10日間」ツアーに来て、こんな目に遭うとは思っていなかったでしょうね。
ところで、僕がこのホテルに着いたのを「2時間後」と書いたことに違和感を覚えませんでしたか?もし覚えたのなら、あなたはこの記事にかなり入っています。その調子です。
脱線しましたが、なぜ2時間もかかってしまったのか?
第一のトラップ
実は、1つトラップが用意されていまして。簡潔に言うと、ホテルまでが遠かったんですね。
メキシコ・シティ国際空港には2つターミナルがあって、このホテルはアエロメヒコのカウンターがあったターミナルとは、別のターミナルにあったんです。結果的に、ターミナルを結ぶモノレイルみたいなので、10分くらいだったのですが、同じターミナル内にホテルがあると疑わない僕はえらい迷いまして。ホテルに到着したのは22時くらいだったと思います。
夢見心地
遅延した上、歩き回って、疲労の塊と化していた僕でしたが、周りを見渡しているうちに、心境の変化がありました。
このホテル、素敵やん…。
起こったことはもう、しょうがない。せっかくこんな高級ホテルに泊れるんだから、せめて楽しもう。
貧乏旅行では泊れませんよこのレベルのホテルは。
室内も落ち着いたいい感じ。
こんな綺麗な部屋に、薄汚れたバックパック。愉快、愉快。
夜景もばっちり。なんか本当にトクした気分になってきました。
バスルームも綺麗。
テンションが上がって自撮りしたら、変な顔になってしまいました。しかし、
夢見心地は長くは続きませんでした。
やっぱり飛行機は遅延するとロクなことがない
まず、夕食がそれはもう、ひどかった 笑。「この流れだと夜ご飯も美味しいメキシカン…あるかも!」と期待していたのですが……。
しかもですね、別のターミナルに来たということは、朝、もう一方のターミナルに戻らなければいけないということなのでした。朝4時頃に起きると、例のモノレイル的なのがまだ走っていなくてですね。時間も迫る中、ドタバタターミナルまで自腹でタクシーで行くハメに……。
ちなみに後から調べてみると、アエロメヒコは機材整備の理由で、欠航・遅延が多い航空会社のようです。
「豪華ホテルに泊れて逆にラッキー」みたいな記事が書ければよかったのですが、やっぱり飛行機が10時間も遅延するとロクなことにはならないというお話でした。
文・写真:デスク
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