朝ごはん食べました?写真はベリージャムと黒パン、プッラ(フィンランド)
みなさん、おはようございます!そして、はじめまして。世界のあさごはんを食べ歩き、旅をしている水島です。世界新聞で連載・みんなのあさごはん!を始めることになりました。この連載で世界のあさごはんをレポートしていきたいと思っています。
あさごはんは一日の始まりに食べるもので、人はそれぞれ毎朝同じものを食べる傾向にあります。そのため、流行に流されることなく「その国らしさ」、暮らしや文化に触れることができると思うからです。
数年前にドイツのとある村でパン屋修行をしていました。それまでの私のドイツのあさごはんのイメージは「パン食」でしたが、パンといっても、そのヴァリエーションの多いことに驚きました。それに、同僚のトルコ人やイラク人に話を聞くと、彼らは全く違うものを食べていることを知りました。ドイツ以外でも、もっといろんな国のあさごはんをみてみたい・・・そういう思いであさごはんを食べ歩く旅に出ることにしました。
facebookページやってます→みんなのあさごはん!
私が滞在先で利用しているのはホテルだけでなく、地元の人の家に泊めてもらうカウチサーフィンやAirbnbも使っています。Airbnbは地元の人の空いている部屋やお宅を有料で貸しているサービスで、カウチサーフィンよりもホストとの交流度は低いですが、それでもホテルより日常にとけ込んだような気分で、その国の暮らしぶりなどを垣間みることができます。あさごはんを探るには、この2つのサービスが本当に役に立っています。
旅を初めて早いもので8ヶ月、訪れ食べ歩いたのは35カ国。今回は連載第一弾として、美味しさだけでなく、驚きや発見も含めて「あさごはん20選」を紹介したいと思います。宿のスタッフやホスト、友人が作ってくれたあさごはん、外食したあさごはん、自分で作ったあさごはん。遅いあさごはん、軽めのあさごはん。いろいろありますが、お付き合いください!
Airbnb利用 朝食込み
南ヨーロッパはあさごはんに甘いものを食べるらしい・・・噂では聞いていましたが、毎朝ケーキでした!ホストのレネは朝5時に起きてゲストのためにケーキを焼きます。これはブレッドプディングという固くなったパンを使うケーキ。海を眺めながらのあさごはんは、気持ち良いものでした。
カジミエシュ地区の新広場にて 300円
クラクフのピザ・ザピエカンカ。細長いパンにチーズとマッシュルーム、ケチャップがかかっているのが特徴です。いつも行列ができるという旧ユダヤ人街・カジミエシュ地区にあるお店に朝から並びます。オーブンでトーストされたパンがさっくり、絶妙なトースト具合と新鮮な野菜がマッチ。
パン工場見学・パン材料費合わせて 1グループ4000円
リーガ郊外にあるパン工場でパン作りを体験。100%国内産のライ麦と木材を使って焼かれた黒パンはとても味わい深いです。自分たちで作ったということもあり、美味しさも倍増です!(そのときの体験はこちら)
郊外の食堂にて 850円
長年憧れていた、このあさごはん。しかし!ベーコン、ソーセージ、そして豆の下には揚げトーストが潜んでいるという、ヘビー級で、量もたっぷりのこのプレート。美味しいのですが、さすがに朝なので完食できず、残念。さすが、産業革命の国?!このあさごはんが重労働の労働者を支えていたのではないでしょうか。
モナスティラキ広場にて 140円
インスタント・コーヒー、氷と水をシェイクして作られた舌触りも楽しい、この飲みもの。砂糖とミルクの加減もお願いできます。アテネではダントツ人気の飲み物のようで、フラッペ片手に歩く人も多かったです。
カウチサーフィン利用
ホストのアフシンがパン屋に行って買ってきたパンがスケートボードのようでびっくりしたパン・バルバリ。ハサミで切ってテーブルに並べます。トッピングされた胡麻も美味しいパンです。
ホステル 朝食込み
寒い季節にはオーツ麦やそばの実などをお粥にして食べるそうです。この日はお米。日本人としては、お米がパンと一緒に並べられるのはなんだか不思議。お米の横に添えられた赤いパプリカソースと一緒にいただきます。
港近くのスタンドで 60円
日本でピロシキと言えば、揚げたパンが有名ですが、本場ロシアでは焼かれたピロシキが主流。キャベツ入りとジャガイモ入りがポピュラー。こちらはキャベツ入り。こしょうがよく利いて具もたっぷり、食べ応えがあります。
JUFA Semmering 朝食込み
城ホテルというメルヘンな雰囲気とはちょっと違っていたあさごはん。給仕の女性が、シリアルばかり食べている子どもたちに「野菜をもっと食べなさい!ニンジンも食べなさい!」と言っています。丸いパンはオーストリア名物・カイザーゼンメル。
スーパーマーケットで 500円
こちらは「シャコティス」というリトアニア版・バウムクーヘン。スーパーで見かけ、「なんだコレ??」と誘われ、こちらをあさごはんに。バウムクーヘンよりフワフワ感はないものの、卵の味がしっかりとしていて優しい味。
Airbnb利用 朝食込み
ビール大国・チェコで飲み過ぎた翌朝。ホストのイヴェットはお腹に優しいあさごはんを用意してくれました。りんご100%ジュース、手作りシリアルにココアをかけて。胃がムカムカしていても美味しくいただけました。
ジャム900円、黒パン200円、プッラ6個入り700円
ヘルシンキ郊外で摘まれたベリーのジャムを、「かもめ食堂」で有名になったヘルシンキのハカニエミ市場でゲット。フィンランドの黒いパンに塗っていただきます。評判のパン屋さんでは素敵な笑顔に迎えられました。カルダモンというスパイス入りの丸いパン・プッラも甘くて美味しい一品。
バーガーとポテトのセット、チーズバーガーとサラダのセット 各950円
ベジタリアンよりも制限があり、乳製品やハチミツも口にしない”ヴィーガン”はベルリンでブームになっています。肉を食べないのに、ハンバーガー?!ちょっと遅いあさごはんで食べました。肉の代わりに大豆タンパクでパテを作り、チーズも大豆タンパクで作っているんだそうです。思ったよりジューシーで美味しい!
トルコの宿は”トルコの”あさごはんが付いているところが多いです。白チーズにオリーブ、キュウリやトマトなどの野菜、それからトルコ紅茶。これが典型的なトルコのあさごはんらしいです。トルコの紅茶は濃く煮出してあるので、砂糖を入れた方が美味しいです。そして、朝は何杯も時間をかけて飲むのがトルコ式なんだとか。
食堂にて 300円
グルジアの西部・アジャリア地方特有のハチャプリ。丸いハチャプリが多いのですが、アジャリア地方のものがこのような形で、インパクトがあります!見た目から面白く、朝からテンションが上がります。チーズがたっぷり入った上に卵とバターが乗っています。卵とチーズのコクがマッチして美味!
パン屋で シミット60円、紅茶40円
シミットはドーナツ型の胡麻パン(写真奥)。これがトルコ人のあさごはんによく食べるパンなんだそうです。いい具合にオーブンの中でローストされた胡麻が香ばしいです。出来立ては外はパリッと、中はむぎゅっとしているのが特徴。さらに胡麻ペーストを塗って食べるのがちょっと贅沢な食べ方。写真手前の胡麻ペーストが乗ったパイも美味。
カウチサーフィン利用
ホストのイヴォとアナは子どもを育てるために郊外に越してきました。今、ザグレブでは郊外に引っ越すのがちょっとしたムーヴメントになっているんだとか。農家から直接買った小麦粉でパンを作って食べています。都会の忙しさを逃れて郊外に越してきても、彼らの生活の忙しさは変わりません。だけれど、一手間ナスをソテーしてパンに乗せれば、素敵なあさごはんに変身。
カウチサーフィン利用 左がシルニキ、右が怠け者ヴァレニキ
シルニキはカッテージチーズを使ったパンケーキのことです。同じ生地を茹でると「怠け者ヴァレニキ」になります。
本来のヴァレニキは詰め物をして、日本で言う「水餃子」みたいな食べもの。
あさごはんには、中身を詰めずに茹でるので「怠け者」と名前の頭につけられるんだそう。同じ生地でも茹でたヴァレニキはモチモチ、焼いたシルニキはしっとりさっくり!練乳やジャムをかけていただきます。※こちらを紹介してくれた私の親友・ヴィカの腕前はこちらで紹介しています。
カウチサーフィン利用
カイザーシュマーレンは週末の遅いあさごはんとして食べられるパンケーキ。甘く、ふんわりしたホットケーキのような食感で、りんごのペーストの甘酸っぱさとよく合います。※こちらを紹介してくれたクリスティーネと作ったケーキ・あさごはんはこちらです。
あさごはんで有名なこのホステル。安宿とは思えないほど、充実したあさごはんが毎朝楽しめるのです。所狭しと並んだあさごはんの数々。ホットケーキのような形をしているのはウェールズ名物のウェルシュ・ケーキ。レーズン入りの軽い食感のパンケーキです。
ジャムもジュースもこんなに選べるという幸せ・・・!!
この宿に滞在中は毎朝起きるのがとても楽しみでした!
いかがでしたか?これからもいろんなあさごはんを探り食べる旅を続けていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!
文・写真:水島早苗
ブログ:Da bin ich! -わたしはここにいます-
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