多くの冒険者が旅立った、希望の国とも言えるかもしれません。
こんにちは、Manatsuです。ヨーロッパを旅中の私は今回、ポルトガルにやってきました。
ポルトガルは、他のヨーロッパの国に比べて比較的気候が安定しており、冬でも氷点下のような寒さにならないため、ヨーロッパの避寒地としても知られています。私が訪れた1月末であっても、気温は15〜16度前後で太陽の日差しがまぶしいほどでした。この時期のヨーロッパはどこへ行っても凍えるほど寒くて、太陽を見ることがほとんどありません。特にロンドン滞在中は一度も太陽を見ていなかったので、どこか天気のいい国ですこしのんびりしたいと思い、ポルトガルを訪れることを決めました。
中でもリスボンに決めた理由は、後にも出てきますが、ユーラシア大陸の最西端に行ってみたかったからです。リスボンはヨーロッパでは大都市として最も西にある都市であり首都で、唯一、大西洋側に沿っています。
先に紹介したように、リスボンは海に面していることもあり、なおかつ大航海時代を導いたポルトガルという国の影響もあり、インドへ向けて旅立ったヴァスコダガマや、ブラジルへ向けて旅立ったカブラルなど、かつて大西洋を渡って新大陸を目指した多くの旅人の出発点であったと言われています。
リスボンにあるこの「発見のモニュメント」はそんな大航海時代を記念して、建てられたものです。
このモニュメントには、日本にキリスト教を伝道した宣教師フランシスコ・ザビエルや大航海時代の先駆的指導者エンリケ航海王子など32人のポルトガル人の像が並んでいます。そしてこのモニュメントの下にある石畳には、多くの航海者が旅した航路を示す世界地図のモザイクが記されています。
こちらがその世界地図の中の日本です。ポルトガル船が日本に漂着した年をあらわす1541という数字が横に刻まれています。
さて、続いてはポルトガルの料理をご紹介します。ポルトガルのデザートで私たち日本人に一番馴染みがあるのが、このポルトガルの伝統菓子パステル・デ・ナタ、通称エッグタルトではないでしょうか。
これは、小さなカスタードクリーム入りのタルトで、シュガーとシナモンをかけて食べるといっそう美味しさが増します。リスボンの街はとにかく、エッグタルトのお店で溢れかえっています。
程よい甘さとサクサクな食感のエッグタルトにすっかりはまってしまった私は、一日5個ずつ、どれも美味しくいただきました。笑
リスボンの街で一番見かけたのは、エッグタルトをはじめ、クロワッサンやケーキなどを置いているカフェ。それと同じくらいよく目かけたのが、パエリアを扱うレストランでした。ポルトガルの料理はすごく美味しいという感想をインターネットでよく見かけたので、食べ物に関してはまったく心配していませんでした。隣にスペインがあり、なおかつ港町であるため、シーフードは美味しい、つまりポルトガルのパエリアも美味しいに違いないという決め付けからとりあえず目についたお店に入ってみることにしました。
私がイメージしていたパエリアは隣国スペインで食べたこういうパエリアでした。
そしてこれが”ポルトガル風”パエリア。
なんでしょうか、この歴然とした差。ポルトガルのパエリアは、汁が多くてパエリアというよりも、おかゆのような感じでした。そして、”港町 リスボン”に期待を寄せていたシーフードもそこまで豊富ではなく、なんだかとてもとても悲しかったです。ただ私が選んだレストランが悪かったのか、それともこれがポルトガル風パエリアなのかはわかりませんが、インターネットの情報に惑わされて信じ込んでは、だめですね。以後、教訓にします。笑
長く旅をしていると、たまに迷うことがあります。自分が何を見つけたいのか、どこに行きたいのか。そんな時、ふと思いついたのが、大陸の端に行ってみようということ。ということで、リスボンの街から数時間の地点にあるユーラシア大陸最西端の地、ロカ岬に行ってきました。
ちなみに、この像には、ポルトガルの詩人 カモンイスの言葉「ここに地終わり海始まる(Onde a terra acaba e o mar começa)」という文字が刻まれています。
ここでは、ユーラシア大陸最西端に到達した印に証明書をもらえるのですが、ここでトラブル発生。どうしても、この土地で、この証明書と写真が取りたかった私が、証明書を広げて写真を撮り始めること30秒。強風で証明書が吹き飛ばされ、大西洋に飛んでいってしまったのです。この写真たちをご覧いただければどれだけの強風だったのか伝わるはずです。笑
この大西洋の遥か彼方にアメリカ大陸があると思うと、なんだかとても不思議な気分になりました。地図で見るのと、行って見るのではぜんぜん違う。この海の先にあるのは、どんな土地なんだろう、何があるんだろう。ましてや、世界地図が存在しなかった大航海時代の冒険家たちは、大きな希望に胸を膨らませ、新たな土地を想像しながら、この街を出発していったことでしょう。この地に来れて本当に良かったです。
そしてこれが再度購入し、ようやく手に入れた証明書です。ここには、自分の名前とシリアルナンバーが記されています。
「太陽の国」と称されることもあるポルトガルは冬の季節でも、太陽の日差しで比較的暖かく、人も街もものすごくのんびりしていて、とても陽気な印象を持ちました。世界的にも歴史ある都市として発展してきたリスボンですが、「ヨーロッパの田舎町」の名の通り、時の流れが非常にゆっくりしています。
たとえば、海に近い広場では、元気に遊んでいる子供たち、海をただ眺めている人、海辺でお酒をたしなんでいる人など、みんなが自分の時間をそこで存分に満喫している姿が多く見られました。私は今回のリスボン滞在で、ポルトガルが本当に本当に大好きになりました。いつかゆっくり休みたいときに訪れてリラックスしたい都市ランキング1位って感じです。笑 次回は素敵な食事に出会えることを願って……こんな素敵な国、ポルトガル、ぜひ訪れてみてください。
文・写真:Manatsu
世界新聞の最新情報をゲット
RANKING