シリーズ「北朝鮮3泊4日ツアー」の第4回は「料理」編。ホテルの豪華料理、平壌冷麺、アヒルの焼き肉……。おいしい北朝鮮ビール・焼酎といただきました。
旅するライター三矢です。今回は北朝鮮ツアーで提供される食事についてご紹介します。ちなみにすべての料理がツアー料金に含まれています。
シリーズ第1回「入国編」、2回「ホテル編」、3回「平壌市内観光」は下記から。
1 北朝鮮に列車で入国してみたら期待を裏切らない風景が待っていた
2 北朝鮮の超高級ホテルに泊まったら、日本円が使えた
3 北朝鮮ツアーで強制的に連れて行かれるピョンヤンの観光名所10
1 ホテルのレストランの料理
滞在していた超高級ホテル・高麗ホテル3階にあるこのレストランで初日の夕食と毎日の朝食を食べました。
これが本場の北朝鮮料理です!
メニューは、じゃがいもとにんじんのかき揚げ、コンソメスープ、キムチ、イカと野菜の炒めもの、麻婆豆腐のようなものなど。
正直、料理を見た時の感想は地味だな……でした。韓国料理のような辛そうな料理を想像していたので、非常に意外な感じがしました。しかも、食べてみると韓国料理のような辛さはほとんどなく、日本人の口にも合う優し味わいを感じました。
一部でビールのために旅しているといわれるほどビール好きの私、もちろんビールを注文します。
北朝鮮のビールは中国のそれとは違い、ホップの香り、苦み、喉ごし、どれをとっても美味しいビールでした。ある意味、北朝鮮の食べ物で一番衝撃を受けたのがビールでした。
後ほどわかったことですが、このビールもツアー料金に含まれていたようで、後日請求されるということはありませんでした。そうと知っていればお代わりしたのに……。
朝食も夕食と同じレストランで。朝食はビュッフェ形式で朝鮮料理のほか、パンなど西洋料理も用意されています。飲み物はコーラorオレンジジュースと言われたので朝からコーラは……と思いオレンジジュースをチョイスしましたが、ファンタオレンジのような炭酸飲料でした……。料理はどれも美味しく朝からお代わりしてしまいました。
さらに次の日の朝食。さすが北朝鮮随一のホテルと言うこともあり、料理にはまったく文句なしでした。
2 平壌冷麺
北朝鮮の料理で一番有名な料理と言えば、なんといっても平壌冷麺でしょう。 ガイド曰く有名なお店なのだとか。
北朝鮮では寒い日に冷麺を食べる時は、まず焼酎を飲んで体を温めるのだとか。と言うことで昼間からお酒です。この焼酎はドングリの焼酎で北朝鮮ではメジャーな焼酎のようです。
まず運ばれてきたのがこの前菜、韓国料理でいうナムルのようなものでしょうか。
そしていよいよ、メインの平壌冷麺の登場です。写真のグラスと比べてみてもかなりのボリュームです。
韓国冷麺とは異なり、さっぱりした優しい口当たりでなかなか美味しいです。スープも色は非常に薄いのですが、ダシがしっかり出ていてコクがあります。
美味しい料理に舌鼓、と行きたいところですがここで一つ問題が。酒の入ったガイドが、日本の朝鮮支配について執拗に語ってきて、せっかくの食事が台無しでした。食事中も気を抜けないのが北朝鮮のようです。
3 北朝鮮の鍋
メインの鍋以外にもたくさんの付け合わせが出てきます。酢豚をまろやかにしたようなものや、キュウリとささみの酢の物、水キムチ。
野菜の天ぷらに豚カツのような料理。北朝鮮の料理はやはり辛さ控えめでどれも美味しいです。
そしてこちらがメインの鍋。具材は豚肉、豆腐、白滝、白菜、もやしなどの野菜類。
味は薄いキムチチゲで日本や韓国で食べられるような辛さはほとんど感じません。それでいてほのかな辛さで体が芯から温まります。
お酒もビール、焼酎が付いてきます。 しかし、今回もまた酔ったガイドの日本批判が始まり僕はげんなり。言われっぱなしは癪なので、ひたすら反論をし続け、疲れ果てました。食べきれないほどの量の食事でお腹は一杯になりましたが、精神的にはかなり疲れました。
4 開城名物飯床器
北朝鮮南部にある都市・開城の名物と言えば、宮廷料理の飯床器が有名です。
最初はカトラリーくらいしかありませんが、この後ドンドン料理が運ばれてきます。
寒い日に焼酎はやはり欠かせません。この焼酎は、なんでも高麗人参の焼酎だとか。実は焼酎が苦手な私、それでも北朝鮮の焼酎は美味しくグビグビ飲めました。
高麗人参?でしょうか。開城は高麗人参の産地として有名で、お土産物屋さんなどでも沢山の高麗人参が売られています。
料理が運ばれてきました。小さい器に様々な料理が盛られています。これが、飯床器です。
どれも素朴な味わいで不味くはないのですが、とりわけこれが美味しい!というのはありませんでした。
豆腐のスープ。唐辛子が入っていて体が温まりますが、これも激辛と言うほどではありません。
開城名物の参鶏湯。優しい味で美味しい。
5 あひるの焼肉
こちらが店内の様子。なんでもガイドの金氏の奥様が以前働いていたお店だとか。
こちらがあひるのお肉。あひるの肉はもちもちしていてジューシーでした。
焼いた肉をサンチュで包んでコチュジャンをつけるあたりは韓国の焼肉と同じです。
なお、この食事でも酔ったガイドの日本批判が始まり私が徹底抗戦したことは言うまでもありません……。気の合う仲間で食べる焼肉ほど美味しいものはありませんが、料理が美味しくとも、その場の空気がいかに大切かと言うことを身をもって学びました。
北朝鮮料理はいかがだったでしょうか?私の場合、ガイドの反日トークで美味しい料理を堪能しきれませんでしたが、料理自体は美味しいものが多いので、朝鮮レストランなどで機会があればぜひ挑戦してみてください。
次回は韓国との軍事境界線板門店と昨年世界遺産に登録された開城についてご紹介します。
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