いつも揉めてるエルサレムでは元日に何が起きるのか?旧市街で初詣してみた

2018.01.13 07:00 
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シリーズ「エルサレムで初詣」第1回は世界遺産の旧市街へ。元日そうそう、キリストの墓があるとされる「聖墳墓教会」を目指しました。

 

あけましておめでとうございます。イスラエル・テルアビブ在住のがぅちゃんです。

連載「ニュースが教えてくれないイスラエル」でお送りします。

 

お正月のエルサレムはどうなっているのか?

エルサレムというと、宗教や政治のことでよく揉めている聖地…というイメージもあると思います。

そんな聖地では、お正月は一体どうなっているのか。

2018年1月1日の元日に、初詣としてエルサレムを代表する聖地3つを巡ってきました。

(全3回で紹介します)

 

エルサレムについておさらい

 

エルサレムまたはイェルサレム(Jerusalem)は、イスラエル東部・パレスチナ自治政府にある都市。

イスラエルはエルサレムが「首都」であると宣言しているが、国際連合など国際社会はこれを認めていない。

イスラエルと国交を持つ諸国もエルサレムでなく、地中海沿岸にある西部のテルアビブに大使館や領事館を置くなどし、イスラエルの首都はテルアビブであるとしている。

旧市街はユダヤ教・イスラム教・キリスト教の聖地であり、嘆きの壁や聖墳墓教会、岩のドームといった各宗教縁の施設を訪れる人々が絶えない。

Wikipedia「エルサレム」参照。

 

エルサレムは世界三大宗教の聖地ということからも常に議論が絶えず、ちょっと怖いイメージすら持つ人もいるかもしれません。

2017年にはアメリカのドナルドトランプ大統領がエルサレムを首都認定宣言していましたね…

ちなみにエルサレムとテルアビブとの距離はたった70km程度なので、バスや車で1時間くらいで気軽に行けます。

 

…では本題へ。

 

エルサレムの初詣ルート

「旧市街」→「聖墳墓教会」→「嘆きの壁」という王道ルートで初詣しました。どれもイスラエルの…いや、世界的にも神聖なスポットです。

 

※「エルサレムで初詣」全3回の流れ

第1回「旧市街」編
第2回「聖墳墓教会」編
第3回「嘆きの壁」編

 

今回は第1回「旧市街」編ということで、聖墳墓教会にたどり着くまでの旧市街の様子を紹介します!

 

エルサレムの旧市街とは

 

「エルサレムの旧市街とその城壁群」(Old City)は、ユネスコの世界遺産登録物件のひとつ。

周辺情勢の不安定さから保護が必要な物件である一方、エルサレムの帰属問題などのデリケートな問題をはらんでいることから、ヨルダンによる申請という変則的な手続きが認められた珍しい物件である。

1981年の第1回臨時世界遺産委員会で登録が決定された。臨時委員会で登録が決定した物件は、第41回世界遺産委員会(2017年)終了時点では他にない。

翌年に危機遺産リストに加えられた。最も長い期間危機遺産リストに登録され続けている物件である。

エルサレムはいくつかの歴史的な宗教における重要な遺跡を含んでいる。ユダヤ教徒にとっての神殿の丘と嘆きの壁、キリスト教徒にとっての聖墳墓教会、ムスリムにとっての岩のドームとアル=アクサー・モスクなどがそれである。

伝統的に、旧市街は19世紀になって導入された4つの区画に分けられている。今日の旧市街は、ムスリム地区、キリスト教徒地区、ユダヤ教徒地区、アルメニア人地区に大別されている。

Wikipedia「エルサレムの旧市街とその城壁群」参照。

 

そもそも、旧市街に行って「嘆きの壁」と「聖墳墓教会」を見るというのは、イスラエル観光の超王道コースだと思います。

(というかこのためにイスラエルを訪れる人がほとんどじゃないでしょうか)

 

では早速行ってみましょう!

 

いざエルサレムの旧市街へ!

そびえ立つ旧市街の外壁。

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「ヤッフォ門」と呼ばれる正門(※)から旧市街へ入ります。

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(※旧市街への正門は複数存在します)

 

ふと見上げると、荘厳なアラビア語の紋章…を囲むようにハトがおやすみしていて微笑ましかったです。

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門をくぐります…!

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まず目に入ったパン屋(※)をスルーし、

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(※)これらのパンは量産型で、旧市街のそこらじゅうで売られています。

 

旧市街の中へ。

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振り向くとこんな感じです。車でも入ってこれるので、正門(右)から入るのはほとんど観光客です。

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周りにはタクシーがしっかり待機していました。

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旧市街(ヤッフォ門)付近はギスギスした空気 

ぱっと見はヨーロッパの観光地という雰囲気です。(個人的にはイタリアが一番近いイメージ)

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あたりにはツアー案内、

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両替屋、

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チケット屋と、、

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目に映るもの全てが観光客を狙っているかのような錯覚すら覚えます。笑

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聖墳墓教会を目指し、旧市街の「キリスト教徒地区」へ

こんな感じの英語の地図もありました。

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今いるのがキリスト教徒地区(※)で、聖墳墓教会も同じエリア内にあります。

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(※エルサレムの旧市街は4つの区域(アルメニア人地区、キリスト教徒地区、ユダヤ人地区、ムスリム地区)が存在します)

 

ちなみにヤッフォ門から聖墳墓教会の距離はは350mほどしかないので、約5分であっけなく到着できます。

 

さっさと聖墳墓教会を目指します!

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旧市街の商店街を行く

旧市街では、まさにこんな感じの風景が延々と続きます。

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布屋さん、

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カバン屋さん、

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サンダル屋さん、

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食器屋さん、

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宗教グッズ屋さん、

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雑貨屋さん、、

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いつもどこかでビッグセールが開催されています。

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傘も売っています。(傘を持った人にも売ってくる) 

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雨をしのぎながらミニセグウェイに乗ってる人もいました。(これ雨の中でもいけるんですね。笑)

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さらに進む

よくここまで来れたなと言いたくなる車に感心しつつ、さらに先へ進みます。

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ケバブ屋、

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コンビニ、

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今にも持っていかれそうなATM、

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まあ…セキュリティの方は大丈夫みたいですが。

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(訳:警告、防犯カメラ作動中)

 

エルサレムの旧市街でポケモンに出会う

観光地によくあるタイプのお土産服屋さんにて。

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これは…

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ユダヤ教徒に変装したピカチューのイラストです。「ピカジュー」と書いてあります。

ジュー(Jew)は英語で「ユダヤ教徒」を意味するスラングです。チューとジューで韻を踏んでいるわけですね。

世界三大宗教が混在する世界遺産の旧市街でポケモン…安心というか拍子抜けというか…。

ちなみにこれらのシャツは旧市街のそこらじゅうで手に入ります。笑

 

いよいよ聖墳墓教会へ

そうこうしているうちに聖墳墓教会への標識がある場所へたどり着きました。

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「聖墳墓教会↑ ヤッファ門→ 嘆きの壁→ 新門←」と3ヶ国語(※)で記されています。

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(※ヘブライ語、アラビア語、英語)

 

壁には、これまた3ヶ国語で「聖ヘレナ通り」と書かれています。

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ちなみに聖ヘレナはキリストの処刑に使われた十字架を発見したとされる人物で、ポケモンでいうカスミくらいの存在感があります。

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聖ヘレナ通りの向かいにあるは歯医者さんなんですけどね。伝説と現実のコントラストが半端ないです。

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とにかく聖墳墓教会はすぐそこ…!

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これが元日​の聖墳墓教会か…

聖ヘレナ通りの奥に進むと、聖墳墓教会へ続く入り口があります。

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入り口には「HOLY SEPULCHRE」の看板。直訳すると「聖なる墓」

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門をくぐって進んでいきます。

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開けたエリアにつきました。警察らしき人もいます。

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あたりには警察の柵も。

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そしてついに、聖墳墓教会の姿が。

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でもこれ、ちょっと様子が変なんですよね…。

 

元日聖墳墓教会の謎

ぶっちゃけ、聖墳墓教会には過去に何度か訪れたことがあるのですが、過去と比べると人が少なすぎるんですよね…。

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普段(過去)の聖墳墓教会はこんな感じです。

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なぜこんなに差が出るのか…? 元日だけに、ちょっと不気味な気もします。

 

次回、元日の聖墳墓教会の内部へ…!

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新たな謎が誕生してしまったところで、そろそろ第1回「旧市街」編のおひらきとさせていただきます。

元日の謎、キリストの墓の上に立つ聖墳墓教会の真の姿…

内部の様子は、第2回「聖墳墓教会」編にて紹介しています!

 

第2回の記事はこちら >> 神父がキレてしまってるイスラエルのお正月(エルサレム・聖墳墓教会)

 

エルサレムの旧市街(ヤッフォ門)までのアクセス

 

エルサレム中央バスステーションよりタクシーで約30分(約5km)。

 

(さいごに)タクシー利用についての注意

イスラエルのタクシー料金は2kmでトータル30NIS(900円)ほどが妥当です。

しかし外国人に対しては、乗る前に言い値で高額請求してくる場合がほとんどです。

とはいえ高くて定価の約2倍ですし、言い値以上にはならなので、ある意味安心ですが。笑 

安く利用するためにすべきことは2つ。

1 乗る前に行き先と値段をこちらから言い切って合意させる。
2 タクシーのメーターを目の前で起動させる。

自分の言い値が通らない場合は、メーターを確実に起動してもらう。この2つを押さえていれば特に問題ないと思います。

ちなみに、ドライバー本人のスマホでヘブライ語の地図を表示しないと行ってくれないドライバーが多いです。

行き先の名称と住所をヘブライ語で見せられるようにしておくと旅がスムーズになります。

※これらはあくまでも個人の体験による参考です。

 


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がぅちゃん
イスラエル・テルアビブ在住のネイティブ京都人。京都市立芸術大学卒業後、米国人の同性パートナーとベルリンに移住し、ライターとして活動を開始。世界新聞2代目編集長。日本、イギリス、カナダ、ドイツでの生活経験がある。▶︎ブログ ▶︎youtube ▶︎twitter

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